安定した配当収入が期待できる「高配当株」は、インカムゲイン(配当収入)を重視する長期投資家にとって非常に魅力的な投資先です。 その中でも20期以上にわたり増配を続けている企業は、安定的な収益基盤と強い株主還元姿勢を持ち合わせており、信頼性の高い投資対象といえるでしょう。 ...
安定した配当収入が期待できる「高配当株」は、インカムゲイン(配当収入)を重視する長期投資家にとって非常に魅力的な投資先です。
その中でも20期以上にわたり増配を続けている企業は、安定的な収益基盤と強い株主還元姿勢を持ち合わせており、信頼性の高い投資対象といえるでしょう。
20期以上連続増配している日本株(2025年5月2日時点)
銘柄名(証券コード) | 連続増配年数 | 株価(円) | 予想配当利回り | 備考 |
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花王(4452) | 36期 | 6,022 | 約2.55% | 日用品大手で長期増配実績 |
三菱HCキャピタル(8593) | 26期 | 1,002.5 | 約3.99% | 安定した収益基盤と高い増配実績 |
リコーリース(8566) | 26期 | 5,280 | 約3.31% | リース事業で安定収益 |
SPK(7466) | 27期 | 2,080 | 約2.88% | 自動車部品商社で堅実経営 |
ユー・エス・エス(4732) | 25期 | 1,446.5 | 約2.91% | 中古車オークション運営 |
連続増配年数が長い企業は、配当利回りこそ突出していない場合もあるものの配当の「安定性」や「持続性」において非常に信頼されています。
高配当株投資に潜む5つのリスク
高配当株は魅力的である一方、投資にはいくつかのリスクも伴います。とくに注意すべき5つのリスクについては以下が考えられます。
- 減配リスク
企業の利益が減少すれば、配当も減額されることがあります。とくに景気変動に敏感な業種ではこのリスクが高まります。
- 高利回り=安全とは限らない
株価が下落して見かけの利回りが高く見えているだけの場合があります。配当の持続性を必ずチェックしましょう。
- 株価下落リスク
配当を受け取っても、株価がそれ以上に下がってしまえばトータルリターンはマイナスになります。
- 金利上昇による相対的魅力の低下
市場金利が上がると、安全資産との比較で高配当株の魅力が薄れることがあります。
- 配当性向の過剰負担
配当性向が100%近い企業は、利益のほとんどを配当に回しており、業績悪化時に減配の可能性が高くなります。
高配当株を選ぶ際のチェックポイント
- 財務健全性 自己資本比率や営業利益率、フリーCF
- 業績の安定性 過去5年推移
- 増配傾向連続増配年数、配当方針
- 分散投資 業種を分けリスク分散
- 配当性向 配当性向が高すぎる(80%以上など)高すぎる場合は要注意
まとめ
20期以上も増配を継続している企業は日本の上場企業の中でも極めて少数ですが、そうした銘柄は長期保有での資産形成において心強い味方になるでしょう。
利回りだけに目を奪われるのではなく、企業の本質的な強さや収益構造を見極めることが大事です。減配リスクや株価下落リスクも意識しながら分散投資を心がけましょう。