2020 年 米国大統領選挙は、ドル円相場にどのような影響を及ぼすのでしょうか? 2016 年 米国大統領選挙の振り返り そもそも、当時、トランプ氏は泡沫候補として扱われており、次期大統領はヒラリー候補に決定だとうというのが世論およびメインシナリオでした。 大統領選挙...
2020 年 米国大統領選挙は、ドル円相場にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
2016 年 米国大統領選挙の振り返り
そもそも、当時、トランプ氏は泡沫候補として扱われており、次期大統領はヒラリー候補に決定だとうというのが世論およびメインシナリオでした。
大統領選挙当日、トランプ氏が大統領選挙に勝利しそうだ、というヘッドラインが流れると、ドル円は一時 101 円 前半まで売り込まれました。
ただし、その後 急激に切り返し、結局その日は50 銭ほど上昇して引けました。
下がらなかったドル円
チャート: Trading View「トランプ大統領誕生」の大きなニュースは、世界中に衝撃を与えたものの、その次の日から株もドル円もほぼ一本調子で上昇。年末にかけての「トランプラリー」の高揚感のなか、2016 円は幕を下ろしました。
2020 年 大統領選挙は混迷が深まる
2020 年の大統領選挙は、バイデン氏が有利とされています。
ただし、大統領選挙というのは、実際に結果が出るまで分かりません。
また、今回は「すぐに大統領が確定しない」リスクがあります。
仮にトランプ大統領が敗北した場合、すでに氏が何度も懸念を示している「郵便投票」について、最高裁に判断が持ち込まれるのではないかという声があり、大統領選挙後もしばらくマーケットが荒れる可能性があります。
大統領選挙トレード
月足で見ると、ちょうど前回大統領選挙で付けた 101 円前半あたりが最終的なサポートラインとなっています。
大統領選挙でこの水準まで落ちてきた後、どのような動きになるのか注目です。
メインシナリオは、101 円台で下げ止まったあと上昇。
ただし、きちんと実体で下げ止まりが確認できることが大前提です。
上昇した場合でも、2015 年から続くレジスタンスを超えることは容易ではないと思われますが、年末にかけて、2020 年第 3 四半期の GDP の結果と、株価次第で円安方向へ進む可能性があります。
リスクシナリオは、101 円を守り切れなかった場合。
この場合は、日本政府や日銀の政治的な動きにより 98 円程度で下値が守られそうですが、その後 100 円台にすぐに復帰(当日のうち)することが条件。
100 円割れの滞空時間が長くなればなるほど、100 円がレジスタンスとして意識され、100 円以下の円高水準が定着します。ただし、政治的な理由から政府、日銀、本邦機関投資家によるオールジャパン体制でなんとしても死守すると思われますので、100 円割れが定着する可能性はかなり低いのではないかと思います。
ピボットを入れてみても、100 円はかなり堅そうです。