2017年10月第一週(10月2日~6日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017年10月第一週(10月2日~6日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
そのほか、週末に少し気になる話題が浮上している。トランプ大統領が次期FRB議長の人選に本格的に動き出したようだ。昔からFRB議長は影の大統領とも言われ、米大統領にとっては最重要の人事の一つだ。今後、FRB議長の人選は重要なリスク・ファクターとなり要注目だが、トランプ大統領の人事ばかりは最後までわからない事は留意しておきたいところではある。
さて来週だが、10月相場に突入する。このままリバウンド相場が続くか注目されるが、ポイントの一つとしては、ここに来て急速に復活している年内の米利上げ期待であろう。
金曜日に発表されたPECデフレータを見た限りにおいては、インフレに関しては強気に見ることはできないが、雇用や生産、消費、企業センチメントなど他の指標がそれを補うかどうかが焦点になるものと思われる。
早速、来週は米雇用統計が発表される。ハリケーンの影響が出ているものと思われ、非農業部門雇用者数(NFP)の事前予想は現段階で8.5万人増とかなり低めだ。特殊要因でもあり、今回のNFPのデータは労働市場の基調判断には適さないと思われる。ただ、その他の平均時給などのデータはハリケーンの影響は小さいものと思われ、今回はそちらの方をより注目したい。
市場では「北朝鮮懸念がきっかけで(夏場に)造成された円買いの巻き戻しもいいところまで来ている。また、12月の米利上げや米税制改革は、ドル高材料として既に織り込み済みで、後者については財源確保の問題など実現可能性に目が向いてきている」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は言う。
さらに、10月中旬に向けて北朝鮮の記念日があり、「再び挑発的な行動に出ることも考えられ、リスク回避の円買いが再燃する余地がある」と同氏はみている。
他方、経済指標が好転し米長期金利高と株高が進めば、ドルは113円台に上昇すると予想される。
10月入りで筆者が注視しているのは、ドル買い需給の低減化だ。理由は、以前から指摘していた9月期末越えの本邦勢ドル調達ニーズが終了したことによる。
では10月に入り、期初はどうか。確かにシカゴFEDウオッチでは12/13のFOMC利上げ確率は76.4%にまで上昇。金利面では対ドルでの円買いインセンティブ低下は明らかだ。しかし10月入り期初・第一週において、本邦機関投資家を中心とした外貨買い円投などのアセットアロケーションが急遽、変更・修正するなどとした切迫性が聞こえてこない。
上値焦点は、9/27-28高値圏で7/12イエレン議会証言後の戻り高値で7/14の下落起点の113.20-30。超えれば7/14高値113.58、7/12高値113.98、節目の114.00。
下値焦点は200日線維持意識で9/27-28安値圏112.28-22。割れたら9/25-26安値圏111.49-46、日足一目雲上限111.38。最終橋頭堡は週足一目雲上限110.98を推考。
北朝鮮がらみのヘッドラインがあっても、下で拾う向きが多いことから、下手にショートをすると往復でやられることに注意が必要でしょうか。ヒット & アウェイか、引きつけて仕掛ける我慢の週になりそうです。
金曜日の雇用統計の発表待ちとなるため、水曜日、木曜日あたりはほぼ動かないような展開も想像できます。また、今回はハリケーンの影響があるため、雇用者数というよりも、平均時給の方が注目度が高いでしょう。この発表次第でさらにドルを買うのか、それとも利確をするのかになるのではないかと思います。
テクニカル的には、日足の 200 日移動平均線が下向きなのが気になりますが、それでも買い意欲が強そうな形ではあります。
固い 113 円に定着できるかどうかが注目でしょうか。
予想 : 111.00 - 114.00
経済指標一覧(日本時間)
10/02(月)
- 08:50(日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断
- 23:00(米) 9月 ISM 製造業景況指数
10/03(火)
- 12:30(豪) 豪準備銀行 政策金利発表
10/04(水)
- 21:15(米) 9月 ADP 雇用統計
- 23:00(米) 9月 ISM 非製造業景況指数
- 28:15(米) イエレン FRB 議長 発言
10/05(木)
- 20:30(欧) ECB 理事会議事要旨
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 21:30(米) 8月 貿易収支
- 23:00(米) 8月 製造業新規受注
10/06(金)
- 21:30(米) 9月 非農業部門雇用者数変化,失業率,平均時給
- 21:30(加) 9月 失業率,新規雇用者数
ドル円予想レンジ
Klug FX
とれんど捕物帳
予想レンジ:111.50 - 114.00
賭けるならパウエルを軸に流したい?
週後半には上値が重くなったものの、今週もドル円は底堅く推移しておりリバウンド相場が続いている。イエレンFRB議長の講演が予想外にタカ派だったことで12月の米利上げ期待が高まっていることや。トランプ大統領と米議会共和党指導部の税制改革案も、批判はあるものの市場もまずまずの捉え方をしているようだ。何よりも今週は北朝鮮がおとなしかったことが最大の要因かもしれない。そのほか、週末に少し気になる話題が浮上している。トランプ大統領が次期FRB議長の人選に本格的に動き出したようだ。昔からFRB議長は影の大統領とも言われ、米大統領にとっては最重要の人事の一つだ。今後、FRB議長の人選は重要なリスク・ファクターとなり要注目だが、トランプ大統領の人事ばかりは最後までわからない事は留意しておきたいところではある。
さて来週だが、10月相場に突入する。このままリバウンド相場が続くか注目されるが、ポイントの一つとしては、ここに来て急速に復活している年内の米利上げ期待であろう。
金曜日に発表されたPECデフレータを見た限りにおいては、インフレに関しては強気に見ることはできないが、雇用や生産、消費、企業センチメントなど他の指標がそれを補うかどうかが焦点になるものと思われる。
早速、来週は米雇用統計が発表される。ハリケーンの影響が出ているものと思われ、非農業部門雇用者数(NFP)の事前予想は現段階で8.5万人増とかなり低めだ。特殊要因でもあり、今回のNFPのデータは労働市場の基調判断には適さないと思われる。ただ、その他の平均時給などのデータはハリケーンの影響は小さいものと思われ、今回はそちらの方をより注目したい。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:111.00 - 113.50
来週は北朝鮮問題や日本の政局流動化で円高回帰も
来週の外為市場でドル/円は、北朝鮮の挑発的軍事行動や日本の政局の流動化などのリスク要因が先行すれば、111円をうかがう流れとなりそうだ。こうしたリスクを抑えるには、米長期金利の持続的上昇や米国株の高値圏維持が必須で、日米主要経済指標に関心が集まる。市場では「北朝鮮懸念がきっかけで(夏場に)造成された円買いの巻き戻しもいいところまで来ている。また、12月の米利上げや米税制改革は、ドル高材料として既に織り込み済みで、後者については財源確保の問題など実現可能性に目が向いてきている」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は言う。
さらに、10月中旬に向けて北朝鮮の記念日があり、「再び挑発的な行動に出ることも考えられ、リスク回避の円買いが再燃する余地がある」と同氏はみている。
他方、経済指標が好転し米長期金利高と株高が進めば、ドルは113円台に上昇すると予想される。
岡三オンライン証券
武部力也の週間為替相場見通し
予想レンジ:110.00 - 114.00
円売り余地は「安倍・自民」か、「小池・希望」か
■10月入りでのドル円需給事情10月入りで筆者が注視しているのは、ドル買い需給の低減化だ。理由は、以前から指摘していた9月期末越えの本邦勢ドル調達ニーズが終了したことによる。
では10月に入り、期初はどうか。確かにシカゴFEDウオッチでは12/13のFOMC利上げ確率は76.4%にまで上昇。金利面では対ドルでの円買いインセンティブ低下は明らかだ。しかし10月入り期初・第一週において、本邦機関投資家を中心とした外貨買い円投などのアセットアロケーションが急遽、変更・修正するなどとした切迫性が聞こえてこない。
上値焦点は、9/27-28高値圏で7/12イエレン議会証言後の戻り高値で7/14の下落起点の113.20-30。超えれば7/14高値113.58、7/12高値113.98、節目の114.00。
下値焦点は200日線維持意識で9/27-28安値圏112.28-22。割れたら9/25-26安値圏111.49-46、日足一目雲上限111.38。最終橋頭堡は週足一目雲上限110.98を推考。
私見
一旦はリバウンド相場となっています。ただし、 107 円からの強烈なリバの時期とは違う揉み合いの時期となっています。北朝鮮がらみのヘッドラインがあっても、下で拾う向きが多いことから、下手にショートをすると往復でやられることに注意が必要でしょうか。ヒット & アウェイか、引きつけて仕掛ける我慢の週になりそうです。
金曜日の雇用統計の発表待ちとなるため、水曜日、木曜日あたりはほぼ動かないような展開も想像できます。また、今回はハリケーンの影響があるため、雇用者数というよりも、平均時給の方が注目度が高いでしょう。この発表次第でさらにドルを買うのか、それとも利確をするのかになるのではないかと思います。
テクニカル的には、日足の 200 日移動平均線が下向きなのが気になりますが、それでも買い意欲が強そうな形ではあります。
固い 113 円に定着できるかどうかが注目でしょうか。
予想 : 111.00 - 114.00