ドル円は停戦合意で157円台へ下落も、円売りと利上げ観測で159円台へ回復。来週は日銀総裁発言や米PPI、中国GDPが焦点。
2026年4月第2週のドル円は、これまでの地政学リスクによるドル買いの流れが一転し、停戦期待によるドル売りと円売りが同時に進む展開となった。
来週(4月13日〜4月17日)も、中東情勢を中心に、原油価格、米金融政策、日銀の利上げ観測、為替介入警戒といった複数のテーマが絡み合う相場が続く見込みである。
今週(4月6日〜4月10日)の振り返り
週初のドル円は159円台後半で推移し、7日には一時160円台に乗せたものの滞空時間は短く、定着には至らなかった。
8日にトランプ大統領がイランとの2週間停戦を発表すると、リスク回避が後退しドル売りが進行。ドル円は157円台後半まで下落した。
しかし、その後はFOMC議事要旨で利上げの可能性が議論されていたことが明らかとなり、ドルが持ち直したほか、クロス円の上昇による円売りも加わり、ドル円は159円台へ回復した。
今回の特徴は、ドル安局面でも円高が進まなかった点である。停戦によるリスクオンの流れで円が売られ、同時に原油価格が完全には下がっていないことも円安圧力として作用した。
結果として、ドル売りと円売りが同時に発生し、ドル円は下げきらない動きとなった。
来週(4月13日〜4月17日)の注目イベント
来週は大きな単発イベントは少ないものの、金融政策とインフレ動向を確認する重要な週となる。
日銀総裁発言(4月13日)
日銀の4月の利上げ観測は残っているものの、市場の織り込みは限定的である。
4月の日銀金融政策決定会合にむけて、植田総裁が利上げについてどこまで踏み込んだ発言をするかどうかに注目だ。発言内容によっては円が大きく動く可能性があるが、相場の動きは限定的である可能性が高い。
米PPI(4月14日)
インフレの先行指標として重要である。
予想は前年比3.4%となっており、結果が上振れれば利上げ観測が強まりドル買い、下振れればドル売りにつながりやすい。ドルの上昇はドル円の上方向へのサポートとなろう。
中国GDP・米景況指標
中国GDPや米景況指数など、景気動向を示す指標も多い。直接相場に影響を及ぼすことはなさそうだが、景気減速が実際に顕在化しているかは注目だ。
IMF・G20
IMF春季総会やG20会議も予定されており、政策対応や為替に関する発言が出る可能性がある。
来週のドル円見通し
想定レンジは157円から161円である。
上昇シナリオ
米インフレ指標の上振れや原油価格の上昇、FRBの引き締め観測が強まれば、160円台に再び乗せる展開となる可能性がある。ただし160円台では為替介入への警戒が依然として強く、上値は抑えられやすいだろう。ドル円は引き続き動きづらい展開が予想される。
下落シナリオ
停戦が進展し原油価格が下落、米指標が弱く、日銀の利上げ観測が強まった場合はドル円は下落し、157円台までの調整が想定される。ただし先週の下げを見る限り、リスクオン局面では円が売られやすいため、下げは限定的になりやすい。
まとめ
今週は停戦期待を背景にドル売りと円売りが同時に進む特殊な相場となった。
現在のドル円は、原油価格、地政学リスク、金融政策が複雑に絡み合い、単純な方向感が出にくい状態にある。
来週も160円を挟んだ攻防が続く可能性が高く、レンジ内での値動きを前提とした戦略が有効と考えられる。
