来週は2/8衆院選の結果次第で「株高・円安」の高市トレードが走る一方、2/11米雇用統計(延期分)と2/13米CPIで反転リスクも。
今週(2026/2/2〜2/6)の振り返り:ドル全面高の中でドル円は157円台へ
今週のドル円は154.84円で寄り付いた。先週末からの反発の流れを引き継ぐ形で、米景気指標の強さと米金利上昇を追い風にじり高となった。
2日はISM製造業景気指数が予想を上回り155円台後半へ、3日も米金利上昇に連れて156円台へ切り上がった。4日は中東情勢の緊張で原油高圧力が意識され、円売りが優勢となり157円手前まで上伸。5日にはISM非製造業の上振れや米中首脳電話会談を好感し、週高値157.33円まで到達した。
その後やや失速するものの、与党圧勝の報道が流れる週末の本邦衆議院選挙を睨む形で5日の高値に迫り157.18円で越週した。
重要テーマ:衆院選(2/8)を前に円売りが先行、ただし「織り込み度」も高い
今週のテーマとして、与党圧勝が広く報じられているため市場は相当程度織り込みつつも、結果が事前予想通りなら週明けは「株高・債券安・円安」のいわゆる「高市トレード」となる可能性があると指摘する一方、天候要因などで予想と異なる結果になるリスクにも注意を促している。
来週(2026/2/9〜2/13)の注目イベント
来週は「衆院選の初期反応」+「米雇用統計(延期分)」+「米CPI」が三本柱である。
① 2/8衆院選の結果と「高市トレード」の持続性
選挙結果がドル円に与える影響は、ざっくり以下の3シナリオで整理できる。
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シナリオA:与党が大勝(事前予想通り〜上振れ)
初期反応は「株高・金利上昇・円安」が起きやすい。財政拡張・減税の思惑が残れば、国債売り(利回り上昇)とセットで円安圧力が続きやすい。 -
シナリオB:与党勝利だが想定ほど伸びない(やや失望)
「期待先行」で積み上がった円売りの巻き戻しが入りやすい。週明けは材料出尽くしで円高方向に振れることがあるだろう。 -
シナリオC:与党が予想外に苦戦(波乱)
リスクオフシナリオだ。株安と円買いが起きやすいだろう。財政政策の不透明感が増す局面では、短期的に円高に振れやすい。
与党の圧勝が報じられているが、投票日は東京でも雪となり、全国的に天気が荒れたことでどのシナリオも起こりうるだろう。
② 米雇用統計(1月分、2/11発表)
政府機関の一部閉鎖で延期されていた1月雇用統計が、2/11に予定されている。雇用に関してはJOLTSやADPなど今週出た雇用関連指標が軒並み悪化していることから、雇用統計も弱い評価になる可能性がある。その場合、米景気不安が再燃してリスク回避色が強まり、来週後半にドル円が水準を切り下げる展開も視野に入ってくるだろう。
③ 米CPI(1月分、2/13発表)
CPIは週末の大イベントである。市場が「利下げ再開」にどれだけ近づくかを測る材料になりやすく、結果次第で米金利が大きく動く。
来週の見通し:前半は選挙、後半は米雇用+CPIで上下どちらもあり
結論として来週は、前半(9〜10日)は選挙の初期反応で円安方向にブレやすい一方、後半(11〜13日)は米雇用統計とCPIで円高方向へ反転するリスクも残る。二段構えの週になりやすい。
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円安シナリオ(上方向) 与党大勝→株高・債券安→円売りが続き、157円台回復〜158円台トライという流れ。
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円高シナリオ(下方向) 与党が期待ほど勝てず(本邦理由)、米指標が軒並み悪かった場合は、リスクオフでドル安の流れになる可能性がある。
テクニカル見通し
週足で見ると、先週の下ヒゲから自立反発した形となった。私はフィボナッチで戻りのメドを見ていたが、61.8%も超え陽線が続いている。週末にかけてもした方向に垂れなかったことで、選挙の結果を受けた初動では78.6%まで試す可能性も高いだろう。
高値は1/14の159.45だが、現在はまだ自立反発中であり、このままの流れで160円を超えていく流れは想定していない。時間軸を長くした時に160円超えがあるとしても、いったん調整を挟まなければ難しいのではないか。
ファンダメンタルズでは、選挙前に高市総理の失言が目立ったことから、選挙後は為替や積極財政についての発言が今後は控えられるようにも思う。恒常的に円安圧力がかかり続けているのは事実だが、米景気次第では今後もドル円が円安方向へ進んでいくかはわからない。
まとめ:本丸は米雇用とCPI
来週のドル円は、衆院選の結果が短期の方向感を作るが、週後半の米経済指標の発表が重要だ。初動で円安に触れたとしても、思ったほど伸びずに反落するシナリオも念頭に置き、相場の流れに乗って柔軟なポジションメイクが求められる週となろう。


