会社概要と業績ハイライト 東京センチュリー株式会社は、リース業界を中心に、金融サービス、ITサービス、エネルギーソリューションなど、多岐にわたる事業を展開しています。近年では、再生可能エネルギーやデータセンター事業への投資を強化し、成長分野に注力しています。 2024年3...
会社概要と業績ハイライト
東京センチュリー株式会社は、リース業界を中心に、金融サービス、ITサービス、エネルギーソリューションなど、多岐にわたる事業を展開しています。近年では、再生可能エネルギーやデータセンター事業への投資を強化し、成長分野に注力しています。
2024年3月期の決算は、以下の通りです。
- 売上高:1兆3,461億円(前期比増)
- 営業利益:721億円(前期比増)
- 経常利益:1,250億円(前期比6.6%増)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:800億円(前期比10.9%増)
- ROE(自己資本当期純利益率):10.0%
- ROA(総資産純利益率):1.4%
- 自己資本比率:13.5%(前期末比1.0ポイント上昇)
- 配当金:1株当たり52円(中間25円、期末27円)
- 次期配当予想:1株当たり58円(中間29円、期末29円)
- 株式分割:2024年1月1日、1株につき4株の株式分割実施
株価評価
PER(株価収益率)
東京センチュリーの2024年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は800億円でした。2025年5月2日時点の株価は1,485.5円です。株式分割を考慮すると、1株当たりの利益(EPS)は約163.6円となり、PERは9.1倍です(1,485.5 ÷ 163.6 = 9.1)。
業界平均や同業他社と比較しても割安水準といえるでしょう。
PBR(株価純資産倍率)
2024年3月期の決算で、東京センチュリーの純資産合計は1兆112億円でした。発行済株式数は約6億株で、1株当たり純資産(BPS)は約1,861円です。PBRは0.80倍です(1,485.5円 ÷ 1,861円 = 0.80)。
PBRが1倍未満であるため、資産面でも割安といえるでしょう。
配当利回りと成長性
次期配当金予想は、1株当たり58円となり、配当利回りは約3.9%を見込んでいます。安定した配当利回りと共に、成長分野(再生可能エネルギー、ITサービス)への積極的な投資も進められています。
投資判断とリスク要因
東京センチュリーの株価は、PER・PBRともに割安水準にあり、安定した配当利回りを提供しています。また、再生可能エネルギーやITサービス分野への投資拡大により、今後の成長が期待されます。
ただし、以下のリスク要因も考慮する必要があります。
- 金利動向:金利の上昇は、リース業務に直接的な影響を与える可能性があり、収益性に影響を与えることがあります。
- 競争環境:金融サービス業界やリース業界の競争が激化しており、利益率が圧迫されるリスクがあります。
- 国際情勢:海外事業の拡大に伴い、地政学的リスクや為替リスクが業績に影響を与える可能性があります。
テクニカル分析
東京センチュリー株式会社(8439)月足
直近では2024年8月の安値1,245.5円を底としてそこから上昇した1,784.0円のレンジ内で推移しています。コロナショック時の底値は717.5円であり、直近5年間でこの水準を割っていません。下がったところは買いが入りやすいといえるでしょう。
大きなキャピタルゲインは望めないものの、高配当を受け取りつつ長期で保有する戦略が有効だろう。
まとめ
東京センチュリーの株は、現在の株価がPER・PBRともに割安であり、安定した配当利回りと成長性が魅力です。長期的な視点で投資を考える投資家にとって、十分に魅力的な銘柄となりますが、金利や競争環境などのリスク要因を考慮することが重要です。
次回の決算発表は2025年11月を予定しており、業績や今後の見通しに注目が集まります。