来週の外為市場のポイント 本邦は連休のため、一定の警戒は必要 ドル円の仕掛けは、終わったと思われる 下落の背景はドル安と円高 FX Weekly - 三菱UFJ銀行 経常赤字国である米国は、主に証券投資などの対内投資を誘引し、赤字を補填しなけれ...
来週の外為市場のポイント
- 本邦は連休のため、一定の警戒は必要
- ドル円の仕掛けは、終わったと思われる
下落の背景はドル安と円高
FX Weekly - 三菱UFJ銀行経常赤字国である米国は、主に証券投資などの対内投資を誘引し、赤字を補填しなければならない。その際に重要になるのは、金利面での投資妙味や優位性だが、米国では低金利政策が長期化する見込みである。足下のドル安は、緩やかながらも続く公算が大きい。
そのドル安の受け皿を担うのは、円とユーロ。
G10
通貨であり、経常黒字国通貨、かつ、非資源国通貨である。
現在、ユーロは高水準のユーロロング、対英 FTA 交渉の不透明感、ECB によるユーロ高けん制により、ドル安の受け皿から脱落している。
その間、ドル安の受け皿は、もっぱら円に集中するおそれが強く、警戒が必要だ。
日本では、菅内閣はデジタル庁の創設と、携帯電話料金の引き下げに注力する見込み。携帯電話料金を引き下げたところで、余資は貯蓄へ向かうばかりで、デフレを助長しかねない。
円相場は実質金利との相関性が高く、ドル円は、デフレ・円高の逆風と対峙しなければならない。
予想レンジ:103.50 ~106.00
米中対立やコロナ対策法案に要注目
fx weekly - DZHフィナンシャルリサーチ
15-16 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、中長期的なインフレ期待が一定期間
2%を適度に超える軌道に乗るまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針が示された。
これにより、ドルの上値は限定的だと予想される。
菅新政権の誕生を受けて、黒田日銀総裁は、連携して金融緩和政策を継続していくことを表明した。為替相場に関しては、従来通りの円高を牽制する発言を繰り返した。
ドル円が今年安値 101.19 円を下回り 100 円を割り込んだ場合、菅政権の円高対応にも要注目。
予想レンジ:102.00 ~107.00
ドル円は一進一退か、日米欧に不透明感
リスク回避で円高か、米株安の行方注視 - ロイター外為市場では、米国株の下げに関心を寄せる声が多く上がっている。今月2日にS&P総合500種.SPX、ナスダック総合.IXICがともに最高値を更新した後、ハイテク関連やテスラTSLA.O株などがけん引役となって、下げ基調が続いているためだ。
FOMCは今回、インフレ率が2%の目標を超える軌道にあると判断するまで金利をゼロ付近に維持する方針を表明。ドットチャートでも23年の利上げ予想はわずか4人と、金利面から見たドル資産の魅力は一段と乏しくなった。
こうした環境下、リスクオフムードが強まる際に発生するドル高圧力が薄れていけば、円が独歩高となる場面が増えることになりかねない。
テクニカル的にも、ドルが最近の下値めどだった105円台をあっさり割り込んだことで、下値余地が拡大したとする見方もある。円の取引量が大きく減少する日本の連休中は特に、突発的な円高に要注意だ。
予想レンジ:104.00 ~106.00
レンジ下限に到達
チャート: Trading View- ドル円売りの思惑
- みんなが警戒している時は逆に動く
ドル円は一週間すべて陰線となり、前回の安値である 104 円半ばで越週しました。日本では連休を挟むこともあり、連休中の円高仕掛けに警戒感が広がっています。
このドル円の下落について、発端となった興味深いニュースが二つありました。
ゴールドマンサックスが出したレポート
🇯🇵 Goldman Sachs on the return of Mrs. Watanabe.. pic.twitter.com/kvXOaywmTq
— PiQ (@PriapusIQ) September 16, 2020
日本の個人投資家(ミセス・ワタナベ)のポジションがロングに偏っているというレポートが海外で出回ったそうです。
このポジション刈りの仕掛けが行われた可能性があります。
ソフトバンクグループの T モバイル売却
ソフトバンクグループ(SBG)は、保有している T モバイルを売却することを決定しました。これに伴い、ドルを円に戻る(円転)需要が発生するという思惑から、ドル売り円買いが行われた、というもの。
正午のドルは106円半ば、ソフトバンクGのTモバイル売却も重し
https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-idJPL4N2E10UP
ドル円は需給の関係上ほぼ動かなくなってきていますが、こういった思惑が出ると、チャートは動くのだな、というのを忘れてはならないですね。
ドル円ですが、現在 レンジの下限まで到達しています。
本邦勢が連休の場合、売り仕掛けをされるケースもありますが、投機筋は既に仕掛け終わったあとだと考えられます。
誰もが見て下がりそうなときは、案外 上に動くものです。
予想レンジ:104.00 ~106.20