FOMCの緊急利下げ 3 月 3 日に臨時の FOMC が開催され、0.5% の緊急利下げが全会一致で決定されました。 ニューヨークダウの週間下落率が 5σ を超えたことが背景にあります(通常の5倍の値動き)。 5σ を超えたのは、2001 年の 9.11 同時多発...
FOMCの緊急利下げ
3 月 3 日に臨時の FOMC が開催され、0.5% の緊急利下げが全会一致で決定されました。ニューヨークダウの週間下落率が 5σ を超えたことが背景にあります(通常の5倍の値動き)。
5σ を超えたのは、2001 年の 9.11 同時多発テロ、2008 年のリーマンショックだけ。
さらなるリスクオフ
ただし、この利下げは、市場にとってさらなる下落の引き金を引いてしまいました。「新型コロナウイルスの感染拡大は、それほどの一大事なのか」
という印象を与えてしまい、マーケットはさらなるリスクオフに傾きました。
FOMCはさらなる利下げも行う姿勢
今後の金融政策は見通しが悪く、誰にも予測できない状態。ただし、緊急利下げを行った際に「適切に行動する」※ という発言を出していることから、3 月 18 日の定例 FOMC でもさらなる利下げを行う可能性が高まっています。
※適切に行動する
The Committee is closely monitoring developments and their implications for the economic outlook and will use its tools and act as appropriate to support the economy.
この発言が入っている間は、利下げを継続するとみられています。
107 円から急降下し 105 円で越週。
情勢からするとさらに売られそうではありますが、個人的には、今回の下落は 104 円までがメインシナリオです。値固めができず、104 円も明確に割り込んでしまうようだと、いよいよ 100 円が視野に入ってきます。
とはいえ、各国の中央銀行や政府も黙って見ているはずがありません。
口先介入や、実弾投入が入り、突っ込んだ売りはショートカバーにより全て焼かれることになるでしょう。
つまり、いまは「利食い場所」を探す局面であり、積極的にポジションを取る場面ではないことを理解しないと、ボラティリティが高いこともあり、あっという間に資金が溶けます。
月足の超長期でみると、200日移動平均線でサポートされています。
予想:104.00~107.00
来週の相場予想サマリー
ソース | 予想レンジ | 予想 | 概要 |
三菱UFJ銀行 | 104.50~107.50 | 超弱気 | FX Weekly 3 月のFOMCにおける 50bpの追加利下げが完全に織り込まれている(ドル金利に低下圧力が加わる)。 もともと 3 月は、円買い需要が多い(本邦からの対外投資(円売り)は手控えられる可能性が高い)。需給面でもやや円買いが嵩む時期。 以上を踏まえるとドル円は続落する可能性が高く、来週は 104 円台も視野に入る。 但し、極度に緊張が高まるとドル資金の需給がひっ迫し、為替(スポット)市場でのドル高圧力となることも多く、このまま一本調子でドルが下落するわけでもない。 |
ロイター | 104.00~108.00 | 超弱気 |
来週の外為市場
来週の外為市場では、円やスイスフランが買われるリスクオフトレードの隆盛が続く。逃避的に買われているユーロにも悲観の波が押し寄せれば、上昇圧力は円へ一極集中する。 リスク選好時に買われやすい豪ドルやNZドルは下げ幅を拡大。 |