そして、ドル円は再び動かなくなる ドル円は 112 円近辺まで迫ったものの上抜けできず、下落して越週しました。 先週まで続いていたドル不足はやや解消されたようで、本邦勢も年度末であることから、「積極的に買う理由がない」という大方の予想通りでした。 3 月も終わります...
そして、ドル円は再び動かなくなる
ドル円は 112 円近辺まで迫ったものの上抜けできず、下落して越週しました。先週まで続いていたドル不足はやや解消されたようで、本邦勢も年度末であることから、「積極的に買う理由がない」という大方の予想通りでした。
3 月も終わりますが、世界的な流行を見せる新型コロナウイルスは、未だ収束の気配が見えていません。
ファンダメンタルズは依然として変わらず、4 月も引き続きリスクが高く、ボラタイルな相場環境が続くことは間違いないでしょう。
テクニカル的には、50 日移動平均線を押し込みながらも微妙な位置にいます。
MACDを見ると、週のはじめは下落しそうな雰囲気ですが、そこから切り返し、やや動きが鈍ってくる印象を受けます。
ドル円は、急落劇前の 「値動きのないレンジ相場」 に戻るのではないかと思います。
今回は 105 円 ~ 110 円のレンジになりそうですね。
101 円から 111 円後半までフィボナッチリトレースメントを引くと、106.50円あたりが半値戻しの水準となります。個人的には、短期的な下値目安は、この近辺であるというのがメインシナリオです。
東京都のロックダウンとドル円
さて、日本では新型コロナウイルスの感染者がふたたび増加しています。東京都や首都圏では、3/28, 29 に外出自粛要請を求めており、緊張感が走っています。
(オリンピック延期からの一連の流れは、全てシナリオが組まれていたんでしょうね)
今まであまり騒がれていませんでしたが、
東京都のロックダウン
は、あり得ると考えます。
このシナリオが現実になった場合、初動ではまずドル円は下落します。
その場合、まずは 103 円近辺を目指します。
おそらく、100 円を切り、90 円、80 円まで落ちるのではないかという恐怖が市場を覆います。日経も前回の安値近くまで落ちるでしょう。
ただし、その時には冷静にローソク足を見て、相場からのメッセージを探る必要があります。
バブルはヒステリーのうちにはじけ、暴落はパニックで幕を閉じる。
by ジム・ロジャーズ
予想:106.50~112.00
来週の相場予想サマリー
ソース | 予想レンジ | 予想 | 概要 |
ロイター | 107.00~112.00 | 中立 |
来週の外為市場
来週の外為市場でドルは、世界の株価急落で深刻化した信用収縮を背景とする「ドル・クランチ」(ドル需給の逼迫)が強く意識される前の水準に戻りそうだ。しかし、短期金融市場ではターム物の流動性が著しく低下した状態が続き、クランチが本格的に和らぐにはまだ距離がある。このため、ドル高と株価下落のシナジーが再浮上するリスクもある。 「ドル・クランチをドル買い材料とみるか、クランチが信用収縮という深刻な問題に起因することに注目し、ドル売り材料と判断するか、市場の軸足はまだ定まっていない」(金融機関)という。 |
FX羅針盤 | 105.00~110.00 | 弱気 | 来週の為替相場見通し ドル円は、以下の理由から、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも「続落リスク」が警戒される。
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