2018年3月第5週(3月26日~30日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2018年3月第5週(3月26日~30日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
米中貿易摩擦が円高圧力に
FOMCの結果を消化すべき時間帯から、市場のテーマはすでに米国の保護主義姿勢強化に移っている。一連の動きを受けて、金融市場ではリスク回避の動きが活発になっている。
今後、米中貿易摩擦が一層泥沼化すれば、両国経済を下押しするにとどまらず、世界中に影響が伝播することになろう。リスク回避姿勢はより強まりやすくなるおそれがある。
ドル円相場に限ってみれば、本邦政治情勢も上値の重さを醸成している。来週は、一時的にせよ当方 3 月の予想レンジ下限である 104.50 円を下抜ける可能性があるとみておきたい。
チャート的に下値は101円近辺まで目立った節目がない。中国が米国に報復措置をとり、米中の「貿易戦争」の様相が強まった場合、さらなる投資家心理の悪化は避けられない。
一方、104円台は久々の水準ということもあり、下がったところでは国内の機関投資家や個人、実需筋などからドル買いが入るとの見方もある。これまでサポートと意識されていた年初来安値105.24円がレジスタンスに切り替わった可能性があり、まずはこの水準を上抜けできるかが焦点となる。
ドル円は心理的な節目である 105 円を週足でも抜けてしまいました。
当面は、この水準を挟んでの攻防が繰り広げられる展開となるのではないでしょうか。
ファンダメンタルズ、テクニカル、いずれもここから買い向かうことは落ちているナイフを拾う行為となります。しかし、ここからの水準のショートは、「ここから売れるのか?」ということを自問しながら慎重に入れていくことになるのではないでしょうか。
どう見てもショートが溜まっている中、仮に買い戻しがあった場合の戻しも強烈なものとなるかもしれません。買い上がったところの節目を見ながら、どこでショートを入れるかを探る週となるかもしれません。
ドル円予想 : 103.50 - 106.00
経済指標一覧(日本時間)
3/26(月)
- 06:45(NZ) 2月 貿易収支
3/27(火)
- 22:00(米) 1月 ケース・シラー米住宅価格指数
- 23:00(米) 3月 リッチモンド連銀製造業指数
3/28(水)
- 未定(南ア・ランド) 南アフリカ準備銀行 政策金利
- 21:30(米・USD) 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP)
3/29(木)
- 05:00(NZ・NZD) ニュージーランド準備銀行(RBNZ) 政策金利発表
- 09:30(豪) 2月 雇用統計
- 17:30(英・GBP) 10-12月期 四半期国内総生産(GDP)
- 21:30(加・CAD) 1月 月次国内総生産(GDP)
- 21:30(米・USD) 2月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター)
3/30(金)
- 08:30(日・JPY) 2月 失業率・有効求人倍率
- 08:30(日・JPY) 3月 東京都区部 消費者物価指数(CPI)
ドル円予想レンジ
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly
予想レンジ:103.00 - 106.00
米中貿易摩擦が円高圧力に
FOMCの結果を消化すべき時間帯から、市場のテーマはすでに米国の保護主義姿勢強化に移っている。一連の動きを受けて、金融市場ではリスク回避の動きが活発になっている。今後、米中貿易摩擦が一層泥沼化すれば、両国経済を下押しするにとどまらず、世界中に影響が伝播することになろう。リスク回避姿勢はより強まりやすくなるおそれがある。
ドル円相場に限ってみれば、本邦政治情勢も上値の重さを醸成している。来週は、一時的にせよ当方 3 月の予想レンジ下限である 104.50 円を下抜ける可能性があるとみておきたい。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:103.50 - 106.50
下値余地、米国発リスクに警戒
来週の外為市場で、ドル/円は政治リスクや「貿易戦争」懸念をテーマに振られやすい。心理的節目の105円を割りこんだことで参加者の目線は下方向を向いており、悪材料が重なれば103円台までの下落もあり得る。チャート的に下値は101円近辺まで目立った節目がない。中国が米国に報復措置をとり、米中の「貿易戦争」の様相が強まった場合、さらなる投資家心理の悪化は避けられない。
一方、104円台は久々の水準ということもあり、下がったところでは国内の機関投資家や個人、実需筋などからドル買いが入るとの見方もある。これまでサポートと意識されていた年初来安値105.24円がレジスタンスに切り替わった可能性があり、まずはこの水準を上抜けできるかが焦点となる。
私見
全面リスクオフの展開です。ドル円は心理的な節目である 105 円を週足でも抜けてしまいました。
当面は、この水準を挟んでの攻防が繰り広げられる展開となるのではないでしょうか。
ファンダメンタルズ、テクニカル、いずれもここから買い向かうことは落ちているナイフを拾う行為となります。しかし、ここからの水準のショートは、「ここから売れるのか?」ということを自問しながら慎重に入れていくことになるのではないでしょうか。
どう見てもショートが溜まっている中、仮に買い戻しがあった場合の戻しも強烈なものとなるかもしれません。買い上がったところの節目を見ながら、どこでショートを入れるかを探る週となるかもしれません。
ドル円予想 : 103.50 - 106.00