2017年10月第二週(10月9日~13日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017年10月第二週(10月9日~13日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
労働市場の改善がようやく、賃金上昇に結びつき始めている兆候もうかがわせる。
これらを受けてドル円も113円台を再び回復した。しかし、北朝鮮が週末にミサイル発射実験を行うのではとの警戒感が突如強まり、ドル円は失速している。
さて来週だが、重要イベントが目白押しだが、注目したいイベントとしてはまず、FOMC議事録と米消費者物価(CPI)を挙げたい。FOMC議事録に関しては、FOMCメンバーの金利見通しであるドット・プロットがやけに強気な印象だったことが印象的だった。これで大きく流れが変わったといっても過言ではないであろう。その辺の詳細に関してはチェックして置く必要があろう。
さて、ドル円の想定レンジだが、あえて北朝鮮リスクが無いと仮定すれば、まだ底堅い動きは続くと期待したい。
ただ、113円台では利益確定や戻り待ちの売りに押され、上値が重くなる展開が続いている。日本は週明け9日が体育の日で休日。国内勢が不在の中、週末にリスクオフ的な要因が出た場合は下方向に向かいやすい。10日に朝鮮労働党創建記念日を迎える北朝鮮がミサイル発射や核実験などを行うことが警戒されている。
次期FRB議長を推考する上でのポイントは一点。トランプ施策とベクトル(方向性)が合致する人物かどうかだ。
トランプ施策とベクトルを異にするのが、ウォーシュ、テーラーの両候補者。トランプ大統領が低金利施策を強く望んでいるにも関わらずバリバリのタカ派利上げ志向だ。仮に、超タカ派の同氏が議長最有力とした報が強まると、FOMCの金利正常化プロセスがテンポアップする可能性も否めず、市場も動揺するのではないか。
一方、ベクトルを同じくするのは、インド系米国人で米系投資銀出身のカシュカリ候補者だ。同氏は物価上昇率に警戒しFOMCでの利上げに反対票を投ずるなど有名なハト派だ。利上げテンポ感も大きく後退しようか。両極端の次期FRB議長候補者観測報には要警戒の局面である。
前号でも指摘したが本邦衆院選に向けた各党の経済公約も結局は現在の日銀金融政策に乗っかる格好であり、円安浮揚力が大きく後退する可能性は低い、と読んでいる。
上値焦点は9/27-28高値圏で7/12イエレン議会証言後の戻り高値で7/14の下落起点の113.20-30、7/14高値113.58、週足ボリ+2σの113.835、7/12高値113.98、節目の114.00。期待値は7/11高値114.49。
下値焦点は10/5安値112.40、10/4安値112.31、9/29安値112.20。111円台後半推移の200日線維持意識で割れたら9/25-26安値圏111.49-46、日足一目雲上限111.38-110.91。最終橋頭堡は週足一目雲上限110.875を推考。。
チャート的にはレンジではありますが、徐々に下値を切り上げていることから、地政学リスクが顕在化しなければ底堅い動きが続く可能性がありますね。
予想 : 111.50 - 114.50
経済指標一覧(日本時間)
10/09(月)
休場:米(コロンブス・デー),日(体育の日),加(感謝祭)- 10:45(中) 9月 Caixin サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
- 08:50(日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断
- 23:00(米) 9月 ISM 製造業景況指数
10/10(火)
- 09:30(日) 黒田 日銀総裁 発言
- 14:00(日) 景気ウォッチャー調査 現状判断 DI
- 17:30(英) 8月 貿易収支
10/11(水)
- 27:00(米) FOMC 議事要旨 ☆☆
10/12(木)
- 18:00(欧) 8月 鉱工業生産
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 21:30(米) 9月 卸売物価指数(PPI)
- 23:30(欧) ドラギ ECB 総裁 発言
10/13(金)オプションSQ
- 21:30(米) 9月 消費者物価指数(CPI) ☆☆
- 21:30(米) 9月 小売売上高 ☆☆
ドル円予想レンジ
Klug FX
とれんど捕物帳
予想レンジ:112.00 - 114.50
1.8%はぜひ見たい数字 衆議院選も注目
金曜日に発表になった米雇用統計は、労働参加率の上昇にもかかわらず失業率は4.2%まで低下し、更には平均時給が前回の上方修正分もあわせて、全体的にはポジティブな数字だったように思われる。労働市場の改善がようやく、賃金上昇に結びつき始めている兆候もうかがわせる。
これらを受けてドル円も113円台を再び回復した。しかし、北朝鮮が週末にミサイル発射実験を行うのではとの警戒感が突如強まり、ドル円は失速している。
さて来週だが、重要イベントが目白押しだが、注目したいイベントとしてはまず、FOMC議事録と米消費者物価(CPI)を挙げたい。FOMC議事録に関しては、FOMCメンバーの金利見通しであるドット・プロットがやけに強気な印象だったことが印象的だった。これで大きく流れが変わったといっても過言ではないであろう。その辺の詳細に関してはチェックして置く必要があろう。
さて、ドル円の想定レンジだが、あえて北朝鮮リスクが無いと仮定すれば、まだ底堅い動きは続くと期待したい。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:111.50 - 114.50
来週のドルは下値警戒、北朝鮮や欧州のリスク高まれば111円台視野
来週の外為市場で、ドル/円は下値リスクが警戒される。北朝鮮を巡って緊張が高まったり、欧州発の先行き懸念が広がったりすれば円買いが優勢となり、111円方向に向かう可能性があるという。ただ、113円台では利益確定や戻り待ちの売りに押され、上値が重くなる展開が続いている。日本は週明け9日が体育の日で休日。国内勢が不在の中、週末にリスクオフ的な要因が出た場合は下方向に向かいやすい。10日に朝鮮労働党創建記念日を迎える北朝鮮がミサイル発射や核実験などを行うことが警戒されている。
岡三オンライン証券
武部力也の週間為替相場見通し
予想レンジ:110.50 - 114.50
次期FRB議長へのオッズ(賭け率)でドルを探る局面
■警戒すべきは極論派の次期FRB議長候補者次期FRB議長を推考する上でのポイントは一点。トランプ施策とベクトル(方向性)が合致する人物かどうかだ。
トランプ施策とベクトルを異にするのが、ウォーシュ、テーラーの両候補者。トランプ大統領が低金利施策を強く望んでいるにも関わらずバリバリのタカ派利上げ志向だ。仮に、超タカ派の同氏が議長最有力とした報が強まると、FOMCの金利正常化プロセスがテンポアップする可能性も否めず、市場も動揺するのではないか。
一方、ベクトルを同じくするのは、インド系米国人で米系投資銀出身のカシュカリ候補者だ。同氏は物価上昇率に警戒しFOMCでの利上げに反対票を投ずるなど有名なハト派だ。利上げテンポ感も大きく後退しようか。両極端の次期FRB議長候補者観測報には要警戒の局面である。
前号でも指摘したが本邦衆院選に向けた各党の経済公約も結局は現在の日銀金融政策に乗っかる格好であり、円安浮揚力が大きく後退する可能性は低い、と読んでいる。
上値焦点は9/27-28高値圏で7/12イエレン議会証言後の戻り高値で7/14の下落起点の113.20-30、7/14高値113.58、週足ボリ+2σの113.835、7/12高値113.98、節目の114.00。期待値は7/11高値114.49。
下値焦点は10/5安値112.40、10/4安値112.31、9/29安値112.20。111円台後半推移の200日線維持意識で割れたら9/25-26安値圏111.49-46、日足一目雲上限111.38-110.91。最終橋頭堡は週足一目雲上限110.875を推考。。
私見
日経につられてドル円も底堅い動きとなっています。ほぼ動かない週でしたが、下値を抜けてしまうことはなく、雇用統計でも利食いによる下落といった形で越週しています。チャート的にはレンジではありますが、徐々に下値を切り上げていることから、地政学リスクが顕在化しなければ底堅い動きが続く可能性がありますね。
予想 : 111.50 - 114.50