12月12日から16日までの、ドル円相場に関連がある経済指標のまとめと、マーケットの今を考察します。
経済指標
12/12(月)
- 08:50 (日) 10 月 機械受注
12/13(火)
- (未定)FOMC 一日目
- 11:00 (中) 11 月 鉱工業生産・小売売上高
12/14(水)
- 08:50 (日) 10-12 月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 ★★
- 22:30 (米) 11 月 小売売上高
- 28:00 (米) FOMC 終了後政策金利発表
- 28:30 (米) イエレン FRB 議長 定例記者会見
12/15(木)
- 22:30 (米) 11 月 消費者物価指数(CPI)★★
- 22:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 22:30 (米) 12 月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
12/16(金)
- 22:30(米) 11 月 住宅着工件数
- 22:30(米) 11 月 建設許可件数
今週のドル円予想レンジ予想
モーニングスター
FOMCで追加利上げへ、焦点は今後の利上げペース
113.00 - 117.50
来週の東京外国為替市場見通し (2016/12/09 18:39)最大の注目は13-14日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)。追加利上げはほぼ確実視されており、市場ではほぼ織り込み済み。焦点は来年以降の利上げペースとなる。市場では、17年に2-3回の利上げが想定されているが、声明文の内容がこうした見方をサポートするようならばドル買いにつながる可能性がある。
ドル・円の下値めどは12月に入り下げ止まりを見せている113円近辺、上値めどは2月高値の117円50銭近辺。
ロイター
来週のドル/円は調整含み、FOMCで来年の米利上げペース確認
112.50 - 115.50
来週の外為市場 (2016/12/09 16:21)来週の外為市場で、ドル/円は調整含みの展開が予想される。最大の注目イベントである米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げがほぼ織り込まれており、関心は来年の利上げペースに集まっている。ドルは週前半まで堅調地合いとなりそうだが、利上げペースの予想が想定通りとなれば、いったん材料出尽くしで調整が強まる可能性もあるという。
13─14日のFOMCは、特にFOMCメンバーの金利予測の分布を示す「ドットチャート」が注目されている。「トランプ政権が発動しておらず、メンバーもそこまでタカ派に寄せないだろう」(外為アナリスト)として、来年2回の利上げが示唆された9月の会合から大きな変更はないとみられている。
3回以上に利上げのペースアップが示唆されればドル買い継続となり、115円乗せが視野に入ってくるものの、想定通り2回だった場合は材料出尽くしでいったんドル売り/円買いが優勢になりそうだという。
岡三オンライン証券
イエレン議長が「トランプ施策」を睨む局面
112.50 - 116.50
武部力也の週間為替相場見通し(2016/12/09)「Fed May Struggle to Signal What Comes After December (FRBは12月以降に何が起こるかを論争するかもしれない)」-。これは12/7の米経済紙一面の見出しだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は12/13-14に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するが、マーケットは既に12月の利上げを織り込んでおり、関心は他に移っている。
では、今回のFOMCの関心事は何か。大別して2点となろう。ひとつはトランプ氏が選挙期間中に「イエレン議長を再任(2018年2月以降)しない」としていたことだ。米大統領はFRB議長や理事を途中解任できない。しかし来年1月の新政権誕生後は、FRB理事の空席に、トランプ氏の意向を汲む人物が充てられるだろう。 12/14の議長会見では新政権とFRBの確執有無、任期途中の議長に辞任意思も問われるかもしれない。政治との温度差が探られる場面だ。
もう一点はトランプ氏が大型減税やインフラ支出を唱えていることに対し、12/5にNY連銀ダドリー総裁は次期政権の施策は利上げペースを加速させる公算、と発言。今回の会合では、トランプ施策に対し来年以降の利上げテンポをどう判断をするかが注目される。
12/12週のドル円上値焦点は2/16、12/1、12/5の高値圏114.85、節目115.00を注視。2/9高値115.75超となれば2/8高値117.535を緩やかに視野に入れそうだ。下値焦点は12/5安値112.85、11/30東京市場後場の停滞圏112.60-50と同日安値112.05、月足一目均衡表基準線112.03。下抜けた際は週足一目均衡表雲上限111.74、11/28安値111.345を推考。
三菱東京UFJ銀行
最弱通貨になりさがっている円
112.00 - 116.00
FX Weekly(2016/12/10)米国では依然として長期金利上昇やドル高といった逆風に反して、主要株価指数の史上最高値更新が続いており、米経済の先行きに対する市場の楽観的な見方がうかがえる。
とは言え、米国の株価指数もテクニカル指標の内、相場の過熱感を示すオシレーター系の指標などでは買われ過ぎといったシグナルが点灯しており、短期的にみれば反落リスクも警戒される。
織り込み済みとは言え、米利上げのネガティブインパクトをあまり軽視すべきではないだろう。さらに、中国では 11 月末の外貨準備高が、3 兆 516 億ドルと 2011年 3 月以来の水準へと減少したことが公表された。国家外貨管理局はその減少要因に、外貨売り人民元買い支えの為の為替介入、米国債の下落、ドル高を挙げた。中国当局が人民元を買い支えるための介入原資(ドルキャッシュ)を確保するため、米国債売却に踏み切った可能性が連想される。その場合、米長期金利上昇の要因は、必ずしもトランプ政権発足後の明るい米国経済を見据えた動きとは言いがたい。
日経平均株価が 19 千円台を回復し、年初来高値を更新。円安基調も継続しているとあって、本邦では市場のセンチメントも好転している。但し、米大統領選後、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)やNAFTA(北米自由貿易協定)の撤退や見直しに改めて言及するなど、トランプ政権はやはり保護主義色を強く打ち出してくる可能性が高く、ドル高とは相容れない政権と考えられる。
トランプ氏が就任早々にも実行するとしている公約
- NAFTA 再交渉あるいは脱退を表明
- TPP からの撤退を表明
- 中国を為替操作国に認定するよう指示
- 貿易相手国の不正を直ちに辞めさせる措置を実施
- エネルギー開発関連の規制緩和
- エネルギー関連のインフラ事業の承認
- 国連の温暖化対策への資金拠出撤回
私見
史上最高値を更新し続ける米国株式。年初の暴落から復活した日経など、センチメンタル的にも楽観視されています。ただし、ドル円に関しては、心理的な節目でもある 115 円を突破して越週したものの、テクニカル的な最後の抵抗線は 118~119 円付近にある状態で、そこまで到達できるのかは疑問ですね。
昨年もそうでしたが、FOMC での利上げへの織り込みは完了していると思われる中、次の動向を見極めたいところ。
特に、ドルにペッグしている人民元の動向には注意が必要だと思います。
予想 : 111.50 - 116.00