10月24日から28日までの、ドル円相場に関連がある経済指標のまとめとマーケットの今を考察します。
経済指標
10/24(月)
- 08:50 (日) 9 月 貿易統計(通関ベース)
10/25(火)
- 22:00 (米) 8 月 ケース・シラー米住宅価格指数
- 23:00 (米) 10 月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
- 23:00 (米) 10 月 リッチモンド連銀製造業指数
10/26(水)
- 20:00 (米) MBA 住宅ローン申請指数
- 23:00 (米) 9 月 新築住宅販売件数
10/27(木)
- 21:30(米) 9 月 耐久財受注
- 21:30(米) 前週分新規失業保険申請件数
- 23:00(米) 9 月 住宅販売保留指数
10/28(金)
- 08:30(日) 9 月 全国消費者物価指数(CPI)
- 21:30(米) 7-9 月期 四半期実質国内総生産(GDP) ★★★
- 23:00(米) 10 月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値
今週のドル円予想レンジ予想
モーニングスター
米年内利上げ観測、大統領選大勢判明で、ドルに買い安心感広がるか
102.80 - 107.60
来週の東京外国為替市場見通し (2016/10/21 18:20)来週はドルが買われやすい地合いになるとみられる。足元の状況は、根強い米年内利上げ観測、トランプ大統領誕生の可能性が減少するなど、ドル買いが入りやすい。
一方、ドラギECB総裁が量的緩和延長については12月理事会で議論したい意向を示したが、同時にテーパリングを否定したことから追加緩和期待が強まっておりユーロ売りに振れやすくなっている。英国ではハードブレグジット(強硬なEUからの離脱)懸念がくすぶりポンド売り圧力が強まるなど、外部環境もドル買いにつながりやすい状況にある。
ドル・円の下値めどは10日安値近辺の1ドル=102円80銭、上値めどは20日時点の200日移動平均線近辺の107円60銭とする。
ロイター
来週のドル/円はもみ合い、米大統領選など大型イベント前に
102.50 - 105.00
来週の外為市場 (2016/10/21 16:46)来週の外為市場でドル/円は、104円を軸にもみ合う展開が想定される。テクニカル面からは底堅さがうかがえるものの、その翌週以降に日米の中銀会合や米大統領選挙など、重要イベントが複数、控えており、持ち高調整の売りも出やすいと見られている。
良好な地合いが続けば105円を試す展開もあり得るが、心理的節目105円に接近すれば、戻り売りや持ち高調整に上値を押さえられやすいという。
下押しする場合、テクニカル的には日足一目均衡表の雲の上限(103円半ば)を明確に割り込むなら、雲の下限(102円前半)まで節目がなくなり、下落速度が高まりやすいという。
フィスコ
ドル・円はもみあいか、7-9月期米GDPなどを見極める展開
102.50 - 105.50
為替週間見通し(2016/10/21 16:40)米連邦準備制度理事会(FRB)による金利据え置き観測が市場の一部に出ているようだ。ただ、28日発表の7-9月期国内総生産(GDP速報値)などの主要経済指標が予想を上回る内容なら12月利上げの期待が改めて高まり、日米金利差の拡大を見込んだドル買いは継続する見込み。
また、一部の市場関係者は7-9月期米企業決算の数字を注目している。
25日発表予定のアップルが好業績だった場合、株価押し上げ材料となり、ドル・円相場にとってもプラス材料となりそうだ。原油先物が今年の高値圏で推移していることも株高・ドル高につながる材料になるとみられている。
岡三オンライン証券
「2年前のハロウィン緩和」を円が懐かしむ局面
103.20 - 105.80
武部力也の週間為替相場見通し(2016/10/21)2年前の10/31に日銀は緩和を行い円売りが強まった。この緩和は、FRBが2012年9月に開始した量的緩和第3弾(QE3)の終了を宣言したFOMC翌日、“ハロウィン緩和”と呼称された。
しかし、今般は「日銀はFOMC決定前の追加緩和は控えるべき」と9月時に浜田内閣官房参与が示すなど、日銀は“後出しジャンケン”を望んでいる可能性が高い。
理由は11/1-2の日米金融政策後、11/8に米大統領選を控えているからだ。動くなら、12/15に米利上げ、そして12/20に日銀が緩和、としたシナリオが望ましい。それまではドル円に悪戯(円買い仕掛け)する向きを国内機関投資家が対処すると推考している。
10/24週のドル円上値焦点は10/13高値104.65超、7/29日銀会合時の高値105.80。下値焦点は10/11-13、10/19安値圏の103.15-16-27-32維持。下抜けた際は10/5-7-10安値102.65-80-85。テクニカル観点では年初以来の週足ボリンジャーバンド中心線、日足一目均衡表雲上限を注視している。
三菱東京UFJ銀行
ドル全面高ながらも勢いを欠く展開
102.75 - 104.75
FX Weekly(2016/10/21)10 月に入ってからのドル高に対し、米利上げ期待が意識されているとの見方が燻る。但し、ここ最近、米国の利上げの織り込み度合いが改めて高まったわけではない。
米国債の利回りが上昇したとは言え、英国債の上昇幅は米国債(約 16bp)を上回っている。そのポンドが対ドルで下落していることに鑑みれば、ここ最近のドル高は利上げ観測などを受けた自発的なドル高というより、他通貨の下落に押された間接的なドル高とみるのが妥当だろう。
また、原油価格の持ち直しやクリントン候補優位との見方が市場の緊張を和らげ、これが円安を招いているとの指摘もあるがそうではないだろう。
今月の主要通貨の対ドル変化率を比べると、円は資源国通貨にこそ劣っているが、ポンドを始めとするEU(欧州連合)通貨に対しては、堅調さを維持している。当方が持続的な円安に欠かせないとみる本邦での物価上昇への期待の高まり(=予想実質金利の低下)が観測されていないことを踏まえると、ドル安円高地合いが転換したとは考えにくい。
通貨先物市場の動向をみると、先週 11 日時点で、円の買い越し幅が高水準を維持したままとなっている。しばらくの間、こうしたポジション調整(円売り)が見込まれ、ドル円は底堅く推移する可能性がある。しかし、前述の通り、自発的なドル高ではない以上、ここからドル円が上昇する場合、常に反落リスクと背中合わせの脆弱な相場と考えられる。依然としてドル円の上値は重く、反落に警戒が必要との見方を維持する。
こうした中、来週にかけては、今後の米国の利上げペースを予想する上で、第 3 四半期のGDP速報値が注目される。現在、アトランタ連銀が算出する事前推計値(GDPナウ)は 2%にとどまる。仮に、この程度にとどまった場合、米連邦公開市場委員会が 9 月会合時に示したGDP成長率見通し(第4 四半期の前年比 1.8%)を達成する為には、第 4 四半期に前期比年率で 3%程度のペースで成長する必要がある。
2014 年終盤以降、3%以上の成長率を達成したことがない。予想を下回れば、利上げペースがさらに鈍化するとの見方からドル売りを誘う可能性がある。
私見
調整しつつも相変わらず底堅い動きのドル円です。来週は 27 日にドイツ銀行の決算発表もあります。続く 28日 の米 GDP が悪い数字であると、ここで一気に下攻めがある可能性にも警戒が必要です。
予想 : 102.50 - 104.80