8月15日から19日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
8月15日から19日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
経済指標
08/15(月)
- 08:50 (日) 4-6 月期実質国内総生産(GDP、速報値)
- 21:30 (米) 8 月 ニューヨーク連銀製造業景気指数
- 23:00 (米) 8 月 NAHB 住宅市場指数
08/16(火)
- 21:30 (米) 7 月 住宅着工件数
- 21:30 (米) 7 月 建設許可件数
- 21:30 (米) 7 月 消費者物価指数(CPI、CPI コア指数)★★
- 22:15 (米) 7 月 鉱工業生産
08/17(水)
- 20:00 (米) MBA 住宅ローン申請件数(前週比)
- 27:00 (米) FOMC 議事要旨
08/18(木)
- 08:50(日) 7 月 貿易統計
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 21:30(米) 8 月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
- 23:00(米) 7 月 景気先行指標総合指数
08/19(金)
- ドル円に影響しそうな経済指標はなし。
予想レンジ
モーニングスター
日本の4-6月期GDPやFOMC議事録に注目
100.00 - 103.70
来週の東京外国為替市場見通し (2016/08/12 18:15)来週は15日に日本の4-6月期GDP(国内総生産)速報値が発表される。市場予想は同0.7%増と弱含みだが、設備投資がプラス成長に転じればドル・円の支援する可能性がある。
一方、米国では17日公表の7月26-27日開催分FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録に注目。タカ派的な意見が議事録から確認されれば、ドル買いで反応する可能性はある。
ただ、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演が26日に控えていることもあり、利上げ観測が急速に高まる展開は想定しにくい。
なお、FRB高官では、ロックハート・アトランタ連銀総裁、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されている。
足元のドル・円は、1ドル=100台まで下押しする場面では一定の買戻しが入っており、下値めどはフシの1ドル=100円00銭とする。上値めどは11日時点の25日移動平均近辺の103円70銭。
ロイター
来週のドル/円は下値警戒、リスク回避強まれば100円台も
100.50 - 103.50
来週の外為市場 (2016/08/12 15:29)来週の外為市場でドル/円は、どちらかといえば下値を警戒する必要がありそうだ。
株高や原油価格の持ち直しでリスク選好地合いとなっているが、市場のリスク回避姿勢が再び強まれば、100円台に下落するおそれもあるという。
参加者の多くが夏季休暇に入っており、17日ころから市場に厚みが戻ってくるとみられる。
フィスコ
ドル・円はもみあいか、年内利上げの有無を見極める展開
100.00 - 104.00
為替週間見通し(2016/08/12 15:41)
17日に公表される7月26-27日開催された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(7月26-27日開催分)が注目される。
7月雇用統計は堅調な内容となり、年内利上げ観測が再燃したが、4-6月期の米非農業部門労働生産性が3四半期連続で低下(マイナスを記録)したことから、早期利上げ観測は大幅に後退。10年債利回りの低下を背景にドル売りが強まった。
7月時点でのFOMCでの利上げの感触を探ることになろう。
また、原油高や株高がリスク選好的な円売り・ドル買いを促す展開も想定しておきたい。
サウジアラビアのエネルギー産業鉱物資源相は11日、9月下旬に石油輸出国機構(OPEC)非公式会合で、市場安定に必要な措置について協議すると発言した。原油先物は反転したが、原油高が続いた場合、株高にけん引されたドル高につながる可能性もあるだろう。
岡三オンライン証券
「トランプ・ドル安」「クリントン・円安批判」に怯える夏の局面
101.00 - 102.85
武部力也の週間為替相場見通し(2016/08/12)過激な発言が報じられる米大統領選の共和党候補トランプ氏は所得税の簡素化や法人減税などの経済政策演説に臨んでいる。
政治の不確実性は"tail risk(テールリスク)"と見られていた英EU離脱ショックで学んでいる。トランプ氏の公約は財政規模や赤字幅が拡大する恐れがあり、その先にあるものはドル安、つまり2011年夏の米デフォルト(国債の元利払いが滞る債務不履行)懸念の再現に繋がるからだ。
一方、クリントン氏の「守れない約束はすべきではない」とした姿勢は、事実上「オバマ政権3期目」を意味する。
両候補ともに製造業・労働者層の歓心を買う為にTPPに反対している点である。クリントン氏の「選挙後も大統領になっても反対する」とした強調姿勢に変化は無い。そうなると次期政権はどちらの候補でも保護主義色を強めることが明確だ。国内製造業への打撃を回避するためにもドル安政策を進める可能性が高く、円には脅威となろう。
米政治のテールリスクは、本邦輸出企業の想定為替レートの下方修正や、国内機関投資家の為替ヘッジ比率の引き上げといった動きを促す可能性がある。但し、本邦勢がマイナス金利に困惑する中、米債や海外商品運用投資に伴うドル買い・円売りは、ドル投・円転と対峙すると見ている。
夏休み/お盆入り期のドル円上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(102.354-104.827)、8/8-9-12高値圏102.55-65-85超が課題。下値焦点は8/10-11安値圏101.02-100.96、8/4-5安値圏100.86-85、8/2-3安値圏100.67-73、7/11安値100.55が意識されるだろう。
三菱東京UFJ銀行
100.00 - 103.00
FX Weekly(2016/08/12)日米間には、経常収支の格差(黒字の日本と赤字の米国)、インフレ率の格差(米国に比べ、総じて日本のインフレ率が低い)が存在する為、常に一定のドル安円高が加わっていると考えられる。この為、ドル円の持続的な上昇には、こうした下向きの圧力を上回るドル高円安圧力が必要だ。
足もとでは、米国の雇用統計が予想を上回った程度では、市場は連続した利上げへの展望を描くことができずにいる。日本では、政策対応の出尽くし感が強まっており、物価上昇(デフレ脱却)への期待は萎んだままだ。
この為、依然としてドル円の上値が重いばかりか、下押し圧力が加わり続けると考えられる。
米国の労働市場をとらえた労働市場情勢指数は、7 月分こそ今年初めてプラスを回復したが、今回の景気拡大局面での平均(2009 年 7 月~2015 年 12 月までの平均 4.35)を大きく下回っている。
イエレンFRB議長が、インフレ率の先行指標となる賃金動向にもさらに先行するとして例示したことのある自発的離職率も、米国の失業率が、FRBが完全失業率とみなす水準にまで低下している割に足踏みが続いている。
依然、FRBは、利上げへの慎重姿勢を簡単には崩さないであろうし、市場でもその認識が浸透しつつある。実際、今週の米国で株価が史上最高値を更新した一因は、「予想を上回った米雇用統計」と「だからと言って、FRBがすぐ利上げに動くわけでもない」という二つの見方が合わさった結果と言えよう。
こうした中、来週は政策変更(利上げ)を見送った米FOMC(7月開催分)の議事要旨が公表されるほか、複数の連銀総裁らの発言機会を控えている。
8 月 26 日に、ワイオミング州のジャクソンホールで開催される年次経済シンポジウムにおけるイエレンFRB議長講演が関心を集めている。それまでの間、ドル円相場は大きくは動きにくいと見込まれる。
連銀総裁発言日程
- 08/16:アトランタ連銀ロックハート総裁(中立・投票権 無)
- 08/17:セントルイス連銀ブラーと総裁(ややタカ派・投票権 有)
- 08/18:ニューヨーク連銀ダドリー総裁(ややハト派・投票権 有)
- 08/18:サンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁(ややタカ派・投票権 無)
私見
市場参加者が少ない中でほとんど動かない状況が続く状態でした。一目均衡表の雲に沿う形で綺麗にチャートが形成されており、テクニカルで動くアルゴ主体の一週間でした。警戒していたほど下攻めがなかったです。
今週は、まだ本格的に市場参加者が戻らない状況ではありますが、ファンダメンタルズ的にも引き続き動きづらい展開でしょうね。ドル円はレンジを形成するのではないかと思われます。
頭は重いですが、テクニカル的には 8 月下旬くらいで一旦 104 円まで戻るとそこは絶好の売り場となり、綺麗なチャートを形成してくれます。下方向へのリスクは引き続き高いと思いますが、101 円割れでどこまで耐えられるかが引き続き注目です。下に向かい、100 円前半に近づくまで進行したら、ちょっと静観したいところです。
予想 : 100.50 - 103.50