4月18日から4月22日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
4月18日から4月22日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
G20通過後は、米経済指標を確認する相場が続こう。FRB追加利上げを急がないとの見方が市場では広がっている。また、原油先物価格の動向にも警戒が必要となる。17日にはロシア、サウジアラビアなど主要産油国による原油増産凍結に向けた会合が、カタールのドーハで開催予定。原油増産姿勢を崩さないイラン次第の側面もあり、結果によってはリスク回避の動きからドル・円相場の重しになる可能性も。
21日にはECB理事会が開催される。前回のECB理事会後にはドラギ総裁会見を受け追加金融緩和観測が後退したほか、足元ではドイツによるECBの低金利政策批判が強まりつつあることには留意したい。ECB理事会はユーロやドルの動向だけでなく、日銀による追加金融緩和決定の判断にも影響を及ぼす可能性がある。
一時下落が続いたドル・円は、4月11日の1ドル=107円60銭で反発しており、この水準が下値として意識される。ただ、14日終値基準での25日移動平均線1ドル=111円39銭を上抜けるには、ややエネルギー不足。
一方、ドーハ会合が増産凍結にこぎつけない場合や、20カ国・地域財務相・中銀総裁会議(G20)で円高警戒度合いの強まりが示されない場合は、投機筋があらためて円買いを仕掛ける可能性が高まる。市場では、ドル/円の中長期トレンドは依然下向きとの見方も根強い。
翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)(26―27日)と日銀決定会合(27―28日)を控えて材料が比較的少ないなかで「市場の期待通りにドーハ会合で産油量凍結で合意され、その後、原油価格が底堅い動きを継続できるかが注目される」とみずほ証券、チーフ為替ストラテジストの山本雅文氏は言う。
「為替をメーンテーマにしたい日本サイドと、財政出動やパナマ文書など他の優先課題があるG20がかみ合っていない可能性がある」と三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は指摘。
ドル/円は、11日の安値107.63円から3円程度の上昇余地はあるが、中長期トレンドは依然下向きであり、105円を目指す流れに回帰する蓋然性が高い、と同氏はみている。
日米の重要経済指標の発表は特に予定されていないことから、欧米、アジア諸国の株価動向や要人発言が手掛かりとなりそうだ。
米連邦公開市場委員会の会合を今月26-27日に控えており、米早期利上げへの思惑 でドルの押し目買いが入るとの見方があるようだ。ただし、市場関係者の間では4月利上げの可能性は低いとの見方が広がっており、1 ドル=110円近辺では短期筋などの間で利益確定を狙ったドル売りが増える可能性が あることから、ドル・円の取引では売買が交錯する展開となりそうだ。
なお、15日まで開かれている20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)で通貨安競争の回避について合意された場合、日本政府・日銀による円売り介入を実施することは難しくなりそうだ。円高圧力が多少高まる可能性もあり、ドルの上値はやや重くなりそうだ。
4/7以降の円高進行に対し、菅官房長官・麻生財務相・自民党稲田政調会長から「必要な措置」とした発言が噴出した。しかし要人による牽制発言は政府主導(介入)の難度を逆に浮き上がらせた格好でもあり、海外から「為替操作」の誹りを回避するには日銀に委ねざるを得ない裏返しの状況とも読める。
4/18週は4/28の日銀会合まで「必要な措置」の経文効果の持続性と日銀追加緩和有無と規模を探る展開と考えている。上値焦点は4/7高値109.91、4/6高値110.65。越えれば4/5高値111.345を期待。下値焦点は4/14安値108.95、4/13安値108.50。108円台前半維持に失敗した場合は4/7-11-12安値の107.62-69-86圏を最終橋頭堡と推考。。
米連邦公開市場委員会や日銀の金融政策決定会合といったイベントを翌週に控え、総じて様子見姿勢が続くと考えられる。新年度入り後にみられた強い下値不安は和らぐと予想する。但し、基調としての円高に依然として警戒が必要な時間帯であることに、変わりはないだろう。
チャート上は確かに上昇が期待できたのですが、上がれば戻り売りが控えており、ドル円の頭は重い状況。ここから 115 円を積極的に目指していく流れは、為替の直接介入以外あまり想像できないので、上がったら売る、という戦略が一番リスクが少ないのかな、とも思っています。また、週末のイベント次第ですが、方向感は出にくいのではないでしょうか。
予想 : 107.60 - 110.00
経済指標
04/18(月)
- 23:00 (米) 4 月 NAHB 住宅市場指数
04/19(火)
- 21:30 (米) 3 月 住宅着工件数
- 21:30 (米) 3 月 建設許可件数
04/20(水)
- 20:00 (米) MBA 住宅ローン申請指数(前週比)
- 23:00 (米) 3 月 中古住宅販売件数
04/21(木)
- 20:45(欧) ECB 政策金利 ★★★
- 21:30(欧) ドラギ ECB 総裁 定例記者会見 ★★
- 21:30(米) 4 月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 23:00(米) 3 月 景気先行指標総合指数
04/22(金)
- 13:30 (日) 2 月 第三次産業活動指数
予想レンジ
モーニングスター
107.60 - 111.40
来週の東京外国為替市場見通し (2016/04/15 18:11)目先は14-15日に開催中の、G20の行方を見守りたい。
G20通過後は、米経済指標を確認する相場が続こう。FRB追加利上げを急がないとの見方が市場では広がっている。また、原油先物価格の動向にも警戒が必要となる。17日にはロシア、サウジアラビアなど主要産油国による原油増産凍結に向けた会合が、カタールのドーハで開催予定。原油増産姿勢を崩さないイラン次第の側面もあり、結果によってはリスク回避の動きからドル・円相場の重しになる可能性も。
21日にはECB理事会が開催される。前回のECB理事会後にはドラギ総裁会見を受け追加金融緩和観測が後退したほか、足元ではドイツによるECBの低金利政策批判が強まりつつあることには留意したい。ECB理事会はユーロやドルの動向だけでなく、日銀による追加金融緩和決定の判断にも影響を及ぼす可能性がある。
一時下落が続いたドル・円は、4月11日の1ドル=107円60銭で反発しており、この水準が下値として意識される。ただ、14日終値基準での25日移動平均線1ドル=111円39銭を上抜けるには、ややエネルギー不足。
ロイター
107.50 - 110.50
来週の外為市場 (2016/04/15 15:46)来週の外為市場では、17日にドーハで行われる産油国会合で、産油量増産凍結の最終合意に至るかどうかが鍵となりそうだ。合意後も原油価格が底堅く推移すれば、ドル/円は12日からの反発局面で値を維持する見通し。
一方、ドーハ会合が増産凍結にこぎつけない場合や、20カ国・地域財務相・中銀総裁会議(G20)で円高警戒度合いの強まりが示されない場合は、投機筋があらためて円買いを仕掛ける可能性が高まる。市場では、ドル/円の中長期トレンドは依然下向きとの見方も根強い。
翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)(26―27日)と日銀決定会合(27―28日)を控えて材料が比較的少ないなかで「市場の期待通りにドーハ会合で産油量凍結で合意され、その後、原油価格が底堅い動きを継続できるかが注目される」とみずほ証券、チーフ為替ストラテジストの山本雅文氏は言う。
「為替をメーンテーマにしたい日本サイドと、財政出動やパナマ文書など他の優先課題があるG20がかみ合っていない可能性がある」と三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は指摘。
ドル/円は、11日の安値107.63円から3円程度の上昇余地はあるが、中長期トレンドは依然下向きであり、105円を目指す流れに回帰する蓋然性が高い、と同氏はみている。
フィスコ
106.00 - 110.00
為替週間見通し(2016/04/15 14:46)
日米の重要経済指標の発表は特に予定されていないことから、欧米、アジア諸国の株価動向や要人発言が手掛かりとなりそうだ。
米連邦公開市場委員会の会合を今月26-27日に控えており、米早期利上げへの思惑 でドルの押し目買いが入るとの見方があるようだ。ただし、市場関係者の間では4月利上げの可能性は低いとの見方が広がっており、1 ドル=110円近辺では短期筋などの間で利益確定を狙ったドル売りが増える可能性が あることから、ドル・円の取引では売買が交錯する展開となりそうだ。
なお、15日まで開かれている20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)で通貨安競争の回避について合意された場合、日本政府・日銀による円売り介入を実施することは難しくなりそうだ。円高圧力が多少高まる可能性もあり、ドルの上値はやや重くなりそうだ。
岡三オンライン証券
107.10 - 110.65
武部力也の週間為替相場見通し(2016/04/15)
No Cause for Japan to Intervene Now in Currency Market黒田日銀総裁はインフレ期待の低下が物価目標達成にリスクをもたらす場合には、追加緩和を「躊躇しない」姿勢も重ねて表明しており、足元の消費者物価がゼロ%程度を続ける中では4/28日銀会合での追加緩和“第4弾”観測が燻り続けている。理由は簡単だ。1/29の黒田バズーカ第3弾「マイナス金利」導入で円安にならなかったからであり、IMFが2016年の日本の成長率見通しを引き下げたことについて「年初来の円高が進んだのが影響しているかもしれない」と黒田総裁自身が4/15に認めているからだ。
4/7以降の円高進行に対し、菅官房長官・麻生財務相・自民党稲田政調会長から「必要な措置」とした発言が噴出した。しかし要人による牽制発言は政府主導(介入)の難度を逆に浮き上がらせた格好でもあり、海外から「為替操作」の誹りを回避するには日銀に委ねざるを得ない裏返しの状況とも読める。
4/18週は4/28の日銀会合まで「必要な措置」の経文効果の持続性と日銀追加緩和有無と規模を探る展開と考えている。上値焦点は4/7高値109.91、4/6高値110.65。越えれば4/5高値111.345を期待。下値焦点は4/14安値108.95、4/13安値108.50。108円台前半維持に失敗した場合は4/7-11-12安値の107.62-69-86圏を最終橋頭堡と推考。。
三菱東京UFJ銀行
107.50 - 110.50
FX Weekly(2016/04/15)来週は、ラガルド専務理事の発言(為替介入の可能性や、ドル安円高抑制に向けた国際的な協調)も口実に、円ロングの調整(円売り)が進む可能性がある。日銀による追加緩和への期待から、ドル円が小じっかりと推移するなど、小康状態が続く可能性が高い。但し、ドル円の上値は、引き続き重いだろう。
米連邦公開市場委員会や日銀の金融政策決定会合といったイベントを翌週に控え、総じて様子見姿勢が続くと考えられる。新年度入り後にみられた強い下値不安は和らぐと予想する。但し、基調としての円高に依然として警戒が必要な時間帯であることに、変わりはないだろう。
私見
今週は上げ基調でした。日本の官邸サイドから必死に円高是正の口先介入が起こりましたが、それによる下げ止まりというより、先週のOP絡みの投機的な売りが一時的に和らいだだけなのではないかと思います。チャート上は確かに上昇が期待できたのですが、上がれば戻り売りが控えており、ドル円の頭は重い状況。ここから 115 円を積極的に目指していく流れは、為替の直接介入以外あまり想像できないので、上がったら売る、という戦略が一番リスクが少ないのかな、とも思っています。また、週末のイベント次第ですが、方向感は出にくいのではないでしょうか。
予想 : 107.60 - 110.00