デフレ最終戦争-黒田日銀 異次元緩和の光と影- 2013年から開始された異次元緩和について、長年の間日本を停滞させているデフレ脱却を「戦争」と捉え、その道半ばの現在までの状況について、日銀内部の動きを中心に淡々とその動きを追っています。デフレ最終戦争を読んだ
デフレ最終戦争-黒田日銀 異次元緩和の光と影-
2013年から開始された異次元緩和について、長年の間日本を停滞させているデフレ脱却を「戦争」と捉え、その道半ばの現在までの状況について、日銀内部の動きを中心に淡々とその動きを追っています。デフレ最終戦争を読んだニュースでは表面的な「結果」のみが伝えられることが多いと思いますが、日銀の内部の動きについて可能な限りの解説がなされています。今後の出口についても言及されており、この「異次元緩和」の行く末が気になるところです。
個人的には以下の部分が興味深かったです。
日銀がなぜサプライズの演出を狙っているのか。
マーケットとの対話をもっとすべきだと思っているのですが、よくも悪くもサプライズを意図的に作り出しているようです。それはインパクトを与えるというだけのことではなく、デフレ脱却にはまず人々の心理的な要因を取り除かなければならない、という根底にある考えがあるようですね。政府(官邸)との距離感
もちろん政府と日銀は元々独自性が保たれるべきです。個人的なイメージでは安倍政権とベッタリかと思っていましたが、立場上の違いもかなりあるようです。最低限の経済知識(インフレやデフレ、金利など)は必要となりますが、日本がいま陥っている状況についてわかりやすく書かれているのではないでしょうか。
あと数年後、この「デフレ最終戦争」がどうなっているのかはわかりませんが、本書を読むと行く末にモヤモヤしたものが残るのがちょっと気がかりでした…。