FXマーケットにおける時間帯の癖 FX取引に成功するためには、マーケットの時間帯ごとの癖や価格の変動を把握することが大事です。この記事では、FX初心者のための時間帯分析とマーケットの癖について解説します。 ウェリントン市場の特性 ウェリントンとはニュージーランドの首都・ウ...
FXマーケットにおける時間帯の癖
FX取引に成功するためには、マーケットの時間帯ごとの癖や価格の変動を把握することが大事です。この記事では、FX初心者のための時間帯分析とマーケットの癖について解説します。
ウェリントン市場の特性
ウェリントンとはニュージーランドの首都・ウェリントンのことです。FXの一日はここから始まります。
この時間帯は日本の早朝ですが、ウェリントン市場は市場参加者も少なく、マーケットとしては小さいものです。流動性がないため、スプレッドも開き、まともに取引できる環境ではありません。
無視しましょう。FXにおいては「早起きは三文の得」になりません。
東京(アジア)市場の特性
東京だけではなく、シンガポール、香港も含めた日本の日中帯の時間を指します。以前は東京市場の影響力が大きかったですが、近年では8時からスタートするシンガポールも影響が大きく、前日のニューヨーク (NY) の動きをいち早く織り込もうと大きく動くことが多くなってきました。シンガポールは米系のヘッジファンド (HF) が動かしていると言われています。
基本的には東京オープンの9時から活発に動きます。ドル円、クロス円、オセアニア通貨(オーストラリアドル、NZドル)がよく動くため、取引をするならそれらの通貨がよいでしょう。
この時間帯はオーストラリア、ニュージーランドは重大な経済指標が発表されることもあり、注意が必要です。日本の経済指標も発表されますが、マーケットへの影響はほぼありません。唯一、市場に大きな影響を及ぼすのは「日銀金融政策決定会合」です。これについては注意が必要です。
ロンドン市場の特性
日本の夕方にあたるロンドン市場は、FXにおいて非常に重要な時間帯と言えるでしょう。東京市場がクローズした後、フランクフルト市場(ドイツ)、チューリッヒ(スイス)市場がスタートし、ロンドン市場の開始から数時間は為替マーケットが最も活発になります。
値幅があるためスキャルピングに向いており、細かく利益を積み重ねるような手法が有効でしょう。
ロンドン市場はユーロやポンドなどの欧州通貨がもっとも動くため、取引をするならこれらの通貨が良いでしょう(クロス円ではなく、ドルストレートが良いです)。欧州の重要な経済指標の発表がある場合、相場の変動が激しくなることがあります。
ロンドン市場のクローズはロンドン・フィックス(ロンフィク)と言われ、相場が急変動することも少なくありません。特に、月末のロンフィクはそれまでとは真逆に大きく動くことも珍しくないため、月末ロンフィクでは欧州通貨(特にポンド)を持ち越さない方が良いでしょう。
ニューヨーク市場の特性
ドルを中心に主要な通貨ペアがどれもよく動きます。それまでのロンドン市場の流れのままさらに動きが大きくなることもありますし、ロンドン市場の全否定の真逆の動きになることもあり、この時間帯も変動が大きく、FXを取引するのに向いた時間帯と言えるでしょう。
米国の経済指標やイベントも発表されるため、マーケットの動きそのものが大きく変化することがあります。
日本時間で日付が変わって1時頃からは動きが少なくなってきますが、重要な経済指標(FOMC)が3時や4時に発表されるため、その時間は非常に大きな価格変動が起こります。
くれぐれもリスク管理を忘れずに。朝起きたらロスカットという事も普通にあります。
どの時間帯に取引すべきか
それぞれのマーケットの癖や時間帯による価格の変動を理解することは非常に大切です。特定の時間帯の動きを毎日見ていると、なんとなく相場の動きが分かるようになってきます。
ドル円
日本人がもっとも取引している通貨でしょう。計算も分かりやすく、テクニカルも効きやすい王道通貨です。
コロナショック前までは値幅がほぼなく、レンジのことが多かったです。近年は大きな値幅とスワップの高さから初心者から上級者まで取引をオススメできる通貨となりました。
東京時間のオープンからその日の銀行の仲値が決まる1時間は取引しやすいです。20pips程度を狙う戦略を考えてみるといいかもしれません。
クロス円
東京時間を中心に動きますが、それ以外の時間帯でもよく動くことがあります。ただし、クロス円のような合成通貨はそもそもFX向きではなく(最終的に値段はすべてドル円に影響を受けるため)、初心者にとって勝ちやすい通貨とは言えないでしょう。
SNSなどでクロス円取引で爆益を上げている人たちはその値幅からスキャルピングをしている人ばかりなので、長くポジションを保有するには向きません。
ドルストレート
ユーロドル、ポンドドルなどのドルが関係する通貨です。これらはテクニカル通りの素直な動きをすることが多く、収益を上げやすい通貨と言えます(ドル円もドルストレートです)。
ただし、ポンドに関しては値幅が非常に大きく、投機筋の玉が入りやすくダマシも多いこともあり、巷で言われている通り「殺人通貨」と言えるでしょう。初心者にはお勧めできません。
ユーロクロス
ややマニアックですが、ユーロと他の通貨のペアです。値幅があるためやや上級者向けですが、ハマると大きな利益を生み出します。まず、ドルに対してユーロがどうか、その上でユーロと他の通貨はどうか、という分析をしないとなかなか勝てません。
自分の生活スタイルと得意な時間を見極めよう
FXにおいて、それぞれの時間帯には癖があります。また動く時間帯も限られているので、各々の生活スタイルに合った、自分が勝てる時間帯を見つけることがFXで収益を重ねていく上で大事だと思います。
いくら儲かるからといっても、ロンドン時間にチャートに張り付いてスキャルピングをする事は、兼業トレーダーには難しいですから。