来週の外為市場のポイント 逆張りで買い向かう個人投資家 ファンダメンタルズ的には悪材料の多いドル 逆張りの「ドル円買い」 ミセスワタナベ「ドル円逆張り買い」正念場局面 - 武部力也の週間為替相場見通し 7/29 の FOMC では...
来週の外為市場のポイント
- 逆張りで買い向かう個人投資家
- ファンダメンタルズ的には悪材料の多いドル
逆張りの「ドル円買い」
ミセスワタナベ「ドル円逆張り買い」正念場局面 - 武部力也の週間為替相場見通し
7/29 の FOMC では量的緩和策を継続維持すると決定した。パウエル FRB
議長は新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことから、景気回復が遅れている。2020
年初頭の水準に戻るにはかなりの時間がかかるという認識を示した。
米景気悪化の長期化は、資金供給不足を解消するため潤沢に積み上がったドル資金は棄損化、つまりは通貨安でのドル売りを意味する。
ドル売りを受けて円高は進行するのか。
アベノミクス開始以来、日本政府をはじめ、通貨当局、日銀もドル売りによる円高進行を継続して看過するとは到底思えない。6 月の日銀短観の 2020
年度ドル円想定為替レート(107.87円)から乖離幅が強まれば、安倍政権への誹りも免れないからだ。
そうした円事情を斟酌したか、ドル円売買比率を見るとドルの買い持ち高(円売り)が急増している。特に
FX
個人投資家の総称である「ミセスワタナベ」の投資行動としては米政治事情と景気の先行き懸念、FRBの長期緩和姿勢からドルの上値追いは厳しいと考察する一方で日本の事情としても過度な円高は受け入れ難い背景を読みドル円
“逆張り買い” 戦略となって反映させているようだ。
悪材料には事欠かないドル安
悪材料に事欠かないドル、104円割り込み下値模索へ - ロイター, 来週の外為市場ドルは下値を試す展開となりそうだ。悪材料に事欠かないドルが、104 円を割り込み下値を模索する展開が予想される。
3 日には米 ISM 製造業景況指数、7 日には 7 月の米雇用統計が発表される。
最近の為替市場では、新規失業保険申請件数(次回は 6
日)後に、小康状態だったドル安が再燃するパターンが観測され、警戒されている。
下値危機は去ったか?
ドル円に関しては他の通貨と異なり、ファンダメンタルズの要素が強いため、深追いしてショートするとこのような結果になることがよくあります。ロンドン一発目の強い陽線を見て、ショート勢が慌てて利食いしたのでしょう。
7
月を振り返ってみると、ドル円は久しぶりに大きく動きました。ただ、ローソク足を見ると、「いつもの」
104 円がサポートになり、大きな下ひげを付けて終えています。
逆張りでドル円を買っていた個人が利食いをするポイントで上値が重くなると思いますが、再び 104 円方向へ進むのか、それともレンジに戻るのか、まずは 8
月第一週の動きを注視したいところです。
もともと 8
月は流動性がないので、取引は閑散とするかもしれませんが、「コロナのワクチン完成」といったポジティブサプライズが出た場合には、ひと相場あるかもしれません。
予想:104.80 ~106.50