17年7月第五週(24日から28日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
17年7月第五週(24日から28日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
そのFOMCだが、今回は声明のみが注目となりそうだが、9月にバランスシート縮小開始を目指すFRBとしては、大きな変更は与えないと見ている。ただ、インフレ部分の表現は、少し慎重さを増す可能性はありそうだ。
そして、米GDPだが、イエレンFRB議長も、そして、トランプ大統領も大きく改善する可能性に言及していたように思われる。市場予想では前期比・年率換算で2.5%を見込んでいる。インフレが鈍化しており、デフレータが実質を嵩上げしている可能性はあるが、底堅い成長を示すようであれば、雰囲気が少し変わるかもしれない。
一方、米経済指標が良好で、トランプ政権に対する懸念も広がらなければ、ドルは113円台に戻す可能性もあるという。米株式が高値を維持し、日経平均も底堅く推移すれば、リスク選好的に円が売られる可能性もある。
今週は、ユーロ/ドルでのユーロ買い/ドル売りが強まり、ドル/円の水準が切り下がった部分もあった。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の理事会後の会見は強弱入り混じった内容だったが、市場はタカ派的な部分に反応し、ユーロが買われた。ユーロ買い/ドル売りの流れが強まれば、ドル/円が110円台に向かう可能性もあるという。
イベントとしては、25─26日開催のFOMCが最大の注目。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の会見はないことから、声明文でバランスシートの縮小に向けたヒントが示されるか、景気やインフレの動向にどのような認識が示されるかなどがポイントになりそうだ。
そのほか、米国の政治にも一定の注目が必要だ。米上院は、医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の採決を見送った。実現へのハードルが最も低いとみられた同法案見直しが頓挫したことは、改めてトランプ米大統領のリーダーシップや政権運営能力の欠如を露呈したと言える。
大統領選後に大きく売り込まれたメキシコペソが既に全戻しを達成している通り、市場でのトランプ政権の経済政策進展への期待は既に剥落している。
今週もFBIモラー特別検察官がトランプ米大統領とロシアとの接点に関し、捜査範囲を広げたことが明らかとなり、ドル安を招いた。また、前週もトランプ米大統領長男によるメール文の突然の公表が市場の混乱を招いている。
今後もこうした類の不測のヘッドラインにより、ドル安が生じる場面はしばしば訪れるとみておくべきだろう。ドル安の決定打にはならないまでも、ドルの上昇を阻む要因としては十分に機能すると考えられる。
トランプ関連のヘッドラインが出て下落する場面が目立ちましたが、米経済指標が弱含んでいることからの下落に関しては、今後の動きをうらなう上でも無視できなくなってくるかもしれません。
目先は弱気となりそうですが、4 月からの 108 ~ 114 のレンジに収まっています。現在 108 を目指していますが、レンジがいつ抜けるのかにも注目です。
チャート上では、転換線が基準線をデットクロス(しそう)、雲の下抜け(しそう)と、かなりブル派には不利な形になっています。
予想 : 110.30 - 113.00(弱気)
経済指標一覧(日本時間)
07/24(月)
- 特に重要なイベントなし
07/25(火)
- 時間未定(米) FOMC(一日目)
- 08:50(日) 日銀 金融政策決定会合 議事要旨
- 23:00(米) 7月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
- 23:00(米) 7月 リッチモンド連銀製造業指数
07/26(水)7-1月期決算企業 権利付最終売買日
- 17:30(英) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP)
- 23:00(米) 6月 新築住宅販売件数
- 27:00(米) FOMC 政策金利発表 ☆☆☆
07/27(木)7-1月期決算企業 権利落ち日
- 20:00(トルコ) トルコ中銀 政策金利
- 21:30(米) 6月 耐久財受注
- 21:30(米) 前週分新規失業保険申請件数
07/28(金)
- 08:30(日) 6月 全国消費者物価指数(CPI)
- 10:30(豪) 4-6月期 四半期卸売物価指数(PPI)
- 21:30(米) 4-6月期 四半期実質国内総生産(GDP)
- 21:30(加) 5月 月次国内総生産(GDP)
今週のドル円予想レンジ予想
KlugFX
とれんど捕物帳:109.50 - 112.50
ロング勢は少し様子見も
来週だが、今回の下げでドル円は10日線と21日線のデットクロスを示現しそうだ。米大統領選以降の基本的な上向きトレンドに変化は出ないものと思われるが、来週のFOMCや米GDPの反応次第では、110円割れも留意する必要がありそうな状況ではある。ロング勢であれば、下げ止まるのを待ちたいところではある。そのFOMCだが、今回は声明のみが注目となりそうだが、9月にバランスシート縮小開始を目指すFRBとしては、大きな変更は与えないと見ている。ただ、インフレ部分の表現は、少し慎重さを増す可能性はありそうだ。
そして、米GDPだが、イエレンFRB議長も、そして、トランプ大統領も大きく改善する可能性に言及していたように思われる。市場予想では前期比・年率換算で2.5%を見込んでいる。インフレが鈍化しており、デフレータが実質を嵩上げしている可能性はあるが、底堅い成長を示すようであれば、雰囲気が少し変わるかもしれない。
ロイター
来週の外為市場:110.50 - 113.50
来週のドル/円は下値リスク警戒、イベントはFOMCに注目
来週の外為市場でドル/円は、下値リスクが警戒される。米株高が維持されればサポート要因となりそうだが、対ユーロでドル安が進んだり、トランプ米大統領の政権運営に不利な情報が出たりすれば、111円割れの可能性もあるという。一方、米経済指標が良好で、トランプ政権に対する懸念も広がらなければ、ドルは113円台に戻す可能性もあるという。米株式が高値を維持し、日経平均も底堅く推移すれば、リスク選好的に円が売られる可能性もある。
今週は、ユーロ/ドルでのユーロ買い/ドル売りが強まり、ドル/円の水準が切り下がった部分もあった。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の理事会後の会見は強弱入り混じった内容だったが、市場はタカ派的な部分に反応し、ユーロが買われた。ユーロ買い/ドル売りの流れが強まれば、ドル/円が110円台に向かう可能性もあるという。
イベントとしては、25─26日開催のFOMCが最大の注目。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の会見はないことから、声明文でバランスシートの縮小に向けたヒントが示されるか、景気やインフレの動向にどのような認識が示されるかなどがポイントになりそうだ。
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly:110.50~113.50
徐々に高まる下値不安
来週はFOMC(連邦公開市場委員会)と米国の第 2四半期実質GDPの発表を控えている。この内、FOMCに関しては、来週は相場への影響は限定されよう。そのほか、米国の政治にも一定の注目が必要だ。米上院は、医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の採決を見送った。実現へのハードルが最も低いとみられた同法案見直しが頓挫したことは、改めてトランプ米大統領のリーダーシップや政権運営能力の欠如を露呈したと言える。
大統領選後に大きく売り込まれたメキシコペソが既に全戻しを達成している通り、市場でのトランプ政権の経済政策進展への期待は既に剥落している。
今週もFBIモラー特別検察官がトランプ米大統領とロシアとの接点に関し、捜査範囲を広げたことが明らかとなり、ドル安を招いた。また、前週もトランプ米大統領長男によるメール文の突然の公表が市場の混乱を招いている。
今後もこうした類の不測のヘッドラインにより、ドル安が生じる場面はしばしば訪れるとみておくべきだろう。ドル安の決定打にはならないまでも、ドルの上昇を阻む要因としては十分に機能すると考えられる。
私見
ドルが弱く、ドル円も週を通して弱気となりました。ただ、全体的にボラティリティも低く、早くも夏枯れ相場の様相を呈しています。トランプ関連のヘッドラインが出て下落する場面が目立ちましたが、米経済指標が弱含んでいることからの下落に関しては、今後の動きをうらなう上でも無視できなくなってくるかもしれません。
テクニカル分析
目先は弱気となりそうですが、4 月からの 108 ~ 114 のレンジに収まっています。現在 108 を目指していますが、レンジがいつ抜けるのかにも注目です。
チャート上では、転換線が基準線をデットクロス(しそう)、雲の下抜け(しそう)と、かなりブル派には不利な形になっています。
予想 : 110.30 - 113.00(弱気)