イタリア与党党首にレンツィ前首相が選出されました。イベントが多いながらも、2018年 5 月までに行われる総選挙が前倒しされる可能性も出てきました。
イタリア与党党首にレンツィ前首相が選出されました。イベントが多いながらも、2018年 5 月までに行われる総選挙が前倒しされる可能性も出てきました。
しかし、イタリアでは 5 月 26, 27 日にシチリア島で G7 タオルミーナサミットが開催されること、6 月には地方選。10 月半ばの国会での来年度予算案審議とイベントが目白押しとなっており、選挙前倒しは困難が予想されています。
国民のユーロに対しての不満は根強くあり、2016 年 12 月に欧州委員会が実施した調査によるとユーロ否定派が肯定派を上回っています。
ただ、イタリアの憲法では国際協定が司る問題についての国民投票を禁じているため、五つ星運動は拘束力はないものの、投票で世論を諮るよう訴えています。
ユーロの上昇圧力もかかりつつありますが、度重なる政治リスクを乗り越えて本格的なユーロ上げ基調に戻るには一本調子ではいかないでしょうね。
イタリア総選挙を急ぐ理由
レンツィ氏はかねてから選挙の時期を遅らせることがポピュリスト政党である五つ星運動(Five Star Movement, M5S)や、極右政党である北部同盟(Lega Nord, LN)の躍進の機会を与えると主張し、総選挙の実施を急ぐ考えを持っています。しかし、イタリアでは 5 月 26, 27 日にシチリア島で G7 タオルミーナサミットが開催されること、6 月には地方選。10 月半ばの国会での来年度予算案審議とイベントが目白押しとなっており、選挙前倒しは困難が予想されています。
五つ星運動
イタリアはユーロ採用後に一人あたり GDP が減少した唯一の国です。2008 年の金融危機前と比較し経済規模も縮小したままで、若年失業率は 40% に達しています。国民のユーロに対しての不満は根強くあり、2016 年 12 月に欧州委員会が実施した調査によるとユーロ否定派が肯定派を上回っています。
ただ、イタリアの憲法では国際協定が司る問題についての国民投票を禁じているため、五つ星運動は拘束力はないものの、投票で世論を諮るよう訴えています。
ユーロ圏の経済は堅調も 2017 年は政治リスクが多すぎる
ユーロ圏に関しては、アメリカに続く形で経済が堅調です。ユーロの上昇圧力もかかりつつありますが、度重なる政治リスクを乗り越えて本格的なユーロ上げ基調に戻るには一本調子ではいかないでしょうね。