5月23日から27日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
5月23日から27日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
経済指標
05/23(月)
- 08:50 (日) 4 月 貿易統計(通関ベース)
05/24(火)
- 23:00 (米) 4 月 新築住宅販売件数 ★★
- 23:00 (米) 4 月 リッチモンド連銀製造業指数 ★★
05/25(水)
- 22:00 (米) 1-3 月期 四半期住宅価格指数
05/26(木)
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 21:30(米) 4 月 耐久財受注 / 輸送用機器除く
- 23:00(米) 4 月 住宅販売保留指数
05/27(金)
- 08:30 (日) 4 月 全国消費者物価指数(CPI)★★
- 08:30 (日) 5 月 東京都区部消費者物価指数(CPI, 生鮮食品除く)
- 21:30 (米) 1-3 月期 四半期実質国内総生産(GDP, 改定値)
- 23:00 (米) 5 月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値
- 23:30 (米) イエレン FRB 議長 発言 ★★
予想レンジ
モーニングスター
109.00 - 112.00
来週の東京外国為替市場見通し (2016/05/20 18:22)FOMC議事録や複数のFRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言を受け、ここにきて6月14-15日開催予定の次回FOMCでの利上げ観測が強まっている。目先、イエレンFRB議長の講演をはじめ複数の米地区連銀総裁による講演が予定されており、発言に注目が集まる。
経済イベントでは、20-21日に仙台市でG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)が開催中。米国から通貨安競争回避に向けた、けん制発言が飛び出さないか注視する必要がある。
また、26-27日には主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催予定。財政出動に向けた各国協調や租税回避問題などが話し合われる見通しだが、財政規律を重んじるドイツなどとの協調が難航し、相場へのインパクトは限られる可能性がある。
ドル・円は、チャート上では5日・25日移動平均線がゴールデン・クロスを形成、先高感が強まっている。5月19日時点での25日移動平均線108.91円を基準にフシ目となる109円を下限とする一方、4月高値111.88円(4月22日)奪回を視野に入れた相場展開が続くと見込み、112円を上限とする。
ロイター
108.50 - 111.50
来週の外為市場 (2016/05/20 16:23)来週の外為市場でドル/円は、米早期利上げへの期待感の高まりを受けて底堅い動きが見込まれている。もっとも、米利上げを嫌気して原油・株価が崩れれば円買いが出やすいとの警戒感も根強い。為替動向に関する日米要人からの不規則発言にも注意が必要だという。
20─21日の主要7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁会議では、日米での認識に温度差がみられる為替動向に関して、不規則発言が出ないか警戒されている。
26─27日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に関する市場の期待は盛り上がっておらず「不発でも相場インパクトは限定的」(同)とされる。消費増税の先送りや財政支出といった日本サイドの政策への期待は、市場ではすでに織り込みが進んでいる一方、発表のタイミングが明確でないため「来週中に発表がなくても、期待が剥落することはないだろう」(国内金融機関)という。
フィスコ
109.50 - 113.50
為替週間見通し(2016/05/23 15:05)4月26-27日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金融政策の現状維持が決まる見込みだが、4月27-28日開催の日銀金融政策決定会合では、金融機関向けの貸出金利をマイナスにすることが検討されるとの思惑が広がっている。
金融政策の現状維持が決まった場合は円買いが強まる可能性があるが、震災復興支援などの目的で日銀による早期追加緩和への期待は残されることから、ドル安・円高が急速に進行する可能性は低いとみられる。
米早期利上げへの期待は後退しているものの、5月6日発表の4月米雇用統計が強い内容だった場合、6月利上げへの期待が高まることもドル買い材料になるとみられる。
岡三オンライン証券
108.50 - 112.50
武部力也の週間為替相場見通し(2016/05/20)
Japan GDP grows more than expected in Q1
~日本のGDPは第1四半期の予想を越えた成長
実質GDPは2四半期ぶりにプラスに転じた。本来は歓迎すべきなのだが、市場の空気は微妙だ。何故なら「GDP不調→政府の増税見送り・景気対策→日銀緩和」とした安倍首相の解り易い"デフレ脱却(円安)シナリオ"を市場は読みたかったからだ。
5/20-21仙台G7、5/26-27伊勢志摩サミットでの建て前的な合意形成は想像に容易く、安倍首相の書くシナリオの中でも重要なシーンとなる。しかし4月のG20以降、日本側の円高牽制に対し米財務長官が「為替市場は秩序的」と述べるなど、出演者の視点相違が改めて浮き彫りになる可能性も否めない。
複数FRB幹部がここ数日、早い段階での利上げの可能性について言及したことで主役級のドルセンチメントも睨みつつ、日足一目均衡表雲の帯(109.74-112.57)突破有無が最大の上値焦点と推考している。
裏方役としては継続して公的機関投資家の"円売りの役"が期待されようか。下値焦点は5/19安値109.69。割れると5/18安値108.70、5/13、16安値圏108.47-50、そして5/10-11-12の安値圏108.22-26-30維持が問われるだろう。
三菱東京UFJ銀行
108.50 - 111.50
FX Weekly(2016/05/20)かねてよりイエレン議長は、インフレの先行指標として賃金の動きを注視。さらにその賃金に先行するものとして自発的離職率を挙げている。
発表されている最新分の 3月分は 2.1%(季節調整後)と、金融危機以前の水準にまで上昇。足元では足踏みが続いているが、こうした状況も踏まえ、FOMCが6 月利上げの可能性を排除していないのは当然だろう。
あまりに利上げの織り込み度合いが低下したまま、実際に利上げに踏み切ると、市場への反響も大きくなるため、当局は低すぎる市場の織り込み度合いに警戒感を覚えている可能性はあるだろう。
もっとも、利上げ観測浮上でドル円が上昇したとは言え、その程度は限定的だ。ドル円の上げ幅は、1円にも満たない。
世界的な低成長が続く下では、米国の利上げ観測の台頭やドル高は、米国の株式相場や原油先物相場、新興国通貨の急落を通じ、市場の緊張を高めるという副作用が大きい。
来週は、FOMC議事要旨の残像が残る上、目立ったドル円の下押し材料にも乏しく、ドル円は小じっかりと推移する可能性が高い。但し、上述の大局認識が正しいとすれば、ドル円の上値は限定的なものにとどまると考えられる。
加えて、来週の伊勢志摩サミットにおいて、財政出動をはじめとする協調路線の演出が乏しい場合、市場の失望を誘い、ドル円が反落する可能性にも警戒が必要だろう。
私見
今週は、ドル円も上昇しましたね。近ややメインの話題から外れていた感がある米国の「利上げ」ですが、マーケットが 6 月の利上げに対してあまりに無防備だったため、FOMC がお灸を据えた感じでしょうか。
こういったニュース(噂)が出るとドルを買わざるを得なくなるわけなのですが、伊勢志摩サミットを控えて動きづらい中ではリスクオン全開でドル円上昇、というのはさすがになかったようですね。
仮に今年 2 回の利上げをしたいということであれば、政治的な思惑があるため、6 月か 7 月のいずれかに一度利上げをして、12 月にもう一度、という流れが一番スマートな気がします。
しかし、6 月はイギリスの国民投票により Brexit というリスクもあるので、(いくら事前調査でそれはないと言っても)あまりその月で大きな行動をしたくないでしょう。
7 月に実際に利上げという流れが一番ではないでしょうか。
来週に関しては、大きなニュースもなく、サミットに向けて動きづらいでしょうから、ジリ高ながらもレンジとなるのではないかと思います。
突発的にドル円も上昇するタイミングはあるでしょうが、中長期的な視点ではまだ円高トレンドの始まりに過ぎません。
動きを見極めながら、突っ込み過ぎに注意していきたいところです。
予想 : 108.20 - 111.20