1月18日から1月22日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
1月18日から1月22日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
ドル・円は11日に116円65銭まで下押ししたが、15年8月24日に付けた安値1ドル=116円09銭を下回らず切り返しており、同安値が当面の下値の下限として意識されそうだ。一方、上値は25日移動平均線119円92銭近辺も控えていることから、心理的なフシ目となる1ドル=120円を上回るのは困難だろう。
中国株価や人民元、原油価格の動向に振らされる不安定な相場は続いているが「悪い材料ばかりがクローズアップされる局面は長続きしない。米景気が堅調という話が出てくれば反転のきっかけになり得る」と、外為どっとコム総研の調査部長、神田卓也氏は指摘している。
1ドル=116円台には国内勢や短期筋などのドル買い注文が多く残されており、新たなドル売り・円買い材料が提供されない場合、ドルは116円台で下げ止まる可能性がある。12月消費者物価指数が予想通りならば、年4回の利上げ期待は再び高まり、ドル買い・円売りがやや優勢となる見込み。
ドル円は引き続き下値を見極める展開に。最新のIMM通貨先物市場における投機筋の円ポジションは、2012年10月以来で初めて差し引き買い越しに転じた。ショートの巻き戻しではなくロングの大幅な増加でポジション動向が変化しており、新年度入りの新たなフローが影響しているようだ。まだ過剰反応する必要はないが、市場心理にじわじわとボディーブローのように働いてくる可能性がある。
中国政府は、人民元を国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権に組み入れ、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立等、元の国際化に努めている。しかし、習近平国家主席が、2月の旧正月、3月の全国人民代表大会を控え、個人投資家や企業、機関投資家による中国市場からの更なる資金引き揚げを看過するか否かだ。
様々なリスクが散在していますが、ドル円もここまで円高が進むと日銀の動きが気になってきますが、気になるのが先週黒田総裁が「追加緩和」について否定的な発言をした際にもそれほど下方向へ動きませんでした。相当売りが溜まっているために、もうそれほど下がらなくなってきているのかもしれません。
リスクを抑えつつ、市場の流れが変わるのかどうかを見極めたいところです。
予想 : 116.20 - 118.340
経済指標
1/18(月)
- 09:30 (日) 黒田日銀総裁 発言
1/19(火)
- 11:00 (中) 12 月 小売売上高・鉱工業生産
- 11:00 (中) 10 - 12 月期 四半期国内総生産(GDP)★★
- 19:00 (欧) 12 月 消費者物価指数(HICP)
- 24:00 (米) 1 月 NAHB 住宅市場指数
- 30:00 (米) 11 月 対米証券投資
1/20(水)
- 21:00 (米) 前週分 MBA 住宅ローン申請指数
- 23:30 (米) 12 月 住宅着工件数・建設許可件数
- 23:30 (米) 12 月 消費者物価指数(CPI, CPI コア) ★★
1/21(木)
- 21:45 (欧) 欧州中央銀行(ECB)政策金利 ★★★
- 22:30 (欧) ドラギ ECB 総裁 定例記者会見 ★★
- 22:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 22:30 (米) 1 月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
1/22(金)
- 18:00 (欧) 1 月 製造業購買担当者景気指数(PMI 速報値)
- 24:00 (米) 12 月 中古住宅販売件数
- 24:00 (米) 12 月 景気先行指標総合指数
予想レンジ
モーニングスター
116.10 - 120.00
来週の東京外国為替市場見通し (2016/01/15 19:03)来週のドル・円相場は、外部環境に振り回される展開が続きそうだ。19日に中国10-12月期GDP(国内総生産)をはじめ、12月の鉱工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資と、中国の重要経済指標の発表が集中する。仮に中国の景気減速が決定的となれば、リスク回避の動きが一段と加速し円買いが強まりそう。加えて、中国の景気減速は、実需減少の思惑から1バレル=30ドル近辺の歴史的安値水準にあるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油価格のさらなる下押しに波及する可能性もあり、ドル・円相場の重しになり得る。
ドル・円は11日に116円65銭まで下押ししたが、15年8月24日に付けた安値1ドル=116円09銭を下回らず切り返しており、同安値が当面の下値の下限として意識されそうだ。一方、上値は25日移動平均線119円92銭近辺も控えていることから、心理的なフシ目となる1ドル=120円を上回るのは困難だろう。
ロイター
116.50 - 119.50
来週の外為市場 (2016/01/15 16:26)来週の外為市場でドル円は、年初からの大崩れからの反発を探る場面もありそうだ。中国リスクや原油安による不安定な相場が継続しながらも、米中の経済指標が強い結果となったり、米企業決算が総じて良好となったりすれば、反転上昇のきっかけになるとの思惑が出ている。一方、これらが弱い結果なら、上値の重い相場が長引く可能性もある。
中国株価や人民元、原油価格の動向に振らされる不安定な相場は続いているが「悪い材料ばかりがクローズアップされる局面は長続きしない。米景気が堅調という話が出てくれば反転のきっかけになり得る」と、外為どっとコム総研の調査部長、神田卓也氏は指摘している。
フィスコ
115.00 - 119.00
為替週間見通し(2016/01/08 15:31)今週のドル・円は上値の重い状態が続くことになりそうだ。原油価格の先安観や人民元相場の下落を受けて主要国の株式相場は大きく下げており、リスク回避的なドル売り・円買いがただちに縮小する状況ではないとみられる。
1ドル=116円台には国内勢や短期筋などのドル買い注文が多く残されており、新たなドル売り・円買い材料が提供されない場合、ドルは116円台で下げ止まる可能性がある。12月消費者物価指数が予想通りならば、年4回の利上げ期待は再び高まり、ドル買い・円売りがやや優勢となる見込み。
TRADER'S WEB トレーダーズ・ウェブ
115.00 - 119.00
週間為替展望 (2016/01/16 2:11)
- ドル円はまだ下値警戒感くすぶる、市場のリスク回避姿勢は続く
- 円の非商業筋ポジションは買い越しに転じる、心理的な影響も警戒
- ユーロは方向感を模索、ECBは追加緩和見送りもリスク強調の可能性
ドル円は引き続き下値を見極める展開に。最新のIMM通貨先物市場における投機筋の円ポジションは、2012年10月以来で初めて差し引き買い越しに転じた。ショートの巻き戻しではなくロングの大幅な増加でポジション動向が変化しており、新年度入りの新たなフローが影響しているようだ。まだ過剰反応する必要はないが、市場心理にじわじわとボディーブローのように働いてくる可能性がある。
岡三オンライン証券
武部力也の週間為替相場見通し(2016/01/15)
116.50 - 119.20
人民元安は続くのか、円は踊らされ続けるのか。中国政府は、人民元を国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権に組み入れ、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立等、元の国際化に努めている。しかし、習近平国家主席が、2月の旧正月、3月の全国人民代表大会を控え、個人投資家や企業、機関投資家による中国市場からの更なる資金引き揚げを看過するか否かだ。
私見
株も為替も乱高下が続いています。基本的にはリスクオフ基調ですが、来週あたりはそろそろ反発しそうな動きに見えます。様々なリスクが散在していますが、ドル円もここまで円高が進むと日銀の動きが気になってきますが、気になるのが先週黒田総裁が「追加緩和」について否定的な発言をした際にもそれほど下方向へ動きませんでした。相当売りが溜まっているために、もうそれほど下がらなくなってきているのかもしれません。
リスクを抑えつつ、市場の流れが変わるのかどうかを見極めたいところです。
予想 : 116.20 - 118.340