ジャクソンホール後の相場はどう動く?(2025年8月第4週)
今週(8/18〜8/22)の振り返り
ドル円相場は週初147.15円で始まり、米格付け会社による国債格付け維持を受けて148円台に上昇した。しかし、トランプ大統領がFRBクック理事に辞任を要請したとの報道で一時147円を割り込むなど、神経質な値動きが続いた。
20日に公表された7月FOMC議事要旨が「タカ派的」と評価されると持ち直し、21日の米PMI上振れを背景に148円台後半まで上伸したものの、週末のジャクソンホール会議でパウエル議長が雇用の下振れリスクを指摘したうえ、リスクが高まる場合には「政策スタンスの調整が正当化される可能性がある」と発言。
9月の雇用統計次第だが、マーケットには利下げを進める地ならしと受け取られ米金利が急低下。ドル売りが再開し、ドル円も146.57円まで2円の下落となった。
今週は、ドル高と円高要因が交錯するなかで148円台後半まで上伸するも、円安の勢いにブレーキがかかる展開となった。
来週(8/25〜8/29)の注目イベントと見通し
① 米経済指標
25日から米住宅関連指標が発表され、27日にはQ2 GDP改定値、29日にはPCEコアデフレーターが控えている。とくにPCEはFRBが重視するインフレ指標であり、上振れならドル高要因、下振れなら利下げ観測が強まりドル安につながる公算である。
② FRB要人発言
28日(木)にはウォラーFRB理事の講演が予定されている。ウォラーFRB理事はパウエル議長の後任として次期FRB議長の最有力候補とされる人物で、7月のFOMCでも利下げを主張した。
9月利下げについてさらなる発言が出るかに注目だ。
③ 日本のCPI(東京都区部・8月、29日発表)
全国CPIが強含みとなったことに加え、都区部CPIが3%台を維持すれば、日銀の利上げ再開観測が一段と高まる。9月会合での利上げ可能性は依然低いが、10月会合が「有力」との見方が市場で強まる可能性がある。
④ 政治リスク
石破首相の退陣観測は後退しているが、国内政治の不透明感は残存している。大きな円売り要因にはなっていないが、ヘッドライン次第で一時的に相場を動かす可能性もある。
テクニカル見通しと予想レンジ
ドル円はやや上昇基調にあったが、ジャクソンホール会議で円安にブレーキがかかった可能性がある。8/22の日足は上値も下値も更新して2円ほどの値幅をつくっている。まずこれをどちらに抜けるかに注目だ(月曜日に窓を開けていきなり下方向にブレイクする可能性もある)。
また、依然レンジの中にいるが、オシレーター系のテクニカルはジリジリと下方向への動きを示唆しており、そろそろ下方向へのブレイクが期待される。このレンジを下向けした場合は142.10が次の下値メドとして当面意識される展開となろう。
結論:日米の金融政策スタンスが再び焦点に
来週のドル円相場は、週末のジャクソンホール会議の内容を織り込む展開が予想される。米利下げと日銀の利上げという相反する政策により日米の金利差縮小が見込まれるなか、それらをどの程度まで織り込んでいくかを注視する必要がある。