来週の外為市場のポイント 105 円割れが定着し、 潮目が変化した とみるべき 今年度下期想定為替レートは 107 円。経済界から円高抑制の声が高まってこよう 株高と円安の連動は弱まっている ドル・ストレートでのドルの弱さが目立つ 続落を警戒...
来週の外為市場のポイント
- 105 円割れが定着し、潮目が変化したとみるべき
- 今年度下期想定為替レートは 107 円。経済界から円高抑制の声が高まってこよう
- 株高と円安の連動は弱まっている
- ドル・ストレートでのドルの弱さが目立つ
続落を警戒すべきとき
FX Weekly - 三菱UFJ銀行105 円割れが定着しドル円は低迷している。101 円まで急落した今年の 3 月でさえ、翌日には 105 円をあっさり回復した。105 円割れが続いているこの状況は、過去 4 年なかったこと。潮目が変化しつつある可能性を疑った方がいいだろう。
ドル円はさらなる続落に警戒を要する局面とみる。
来週は日本の景気動向指数(9 月)や、企業物価指数(10 月)に注目。景況感の回復は緩慢とみられており、デフレ圧力も既に顕在化している。いずれも日本のインフレ期待の低下と実質金利の上昇を通じた円高圧力を高めやすい。
なお、日銀短観によると、今年度下期の想定為替レートは 107.30 となっている。
足下のドル円はそれを約 4 円も下回っており、経済界からは円高抑制を求める声が次第に高まってこよう。
予想レンジ:102.50 ~105.00
米大統領選の着地点見極め、混乱拡大なら円乱高下も
来週の外為市場 - ロイター米大統領選挙の着地点を見極める 1 週間となりそうだ。
票の集計を巡る抗議デモが広がって政治的な混乱が長引けば、市場が円買いに走る可能性もあり、ドル円は値幅が相対的に狭い中、乱高下する余地がある。
日米の株高を背景とするリスク選好地合いでは、以前は円売りが優勢となったが、足元では米長期金利の急低下でドルが弱さを露呈している。特にドル・ストレートの下落が目立ち、クロス円は迫力を欠くのが最近の傾向。
大統領選の混乱で政治停滞が長引き、いずれ実体経済にも悪影響が及ぶとの思惑で、新たなドル売りを招きかねない。
予想レンジ:102.50 ~105.00
ついに節目を割り込んだドル円
チャート: Trading Viewドル円は、前回の大統領選挙から守られてきた 104 円の大きな節目を明確に割り込み、流れが変わりました。再度の下落に警戒が必要です。
特に、混迷を極める大統領選挙の結果発表が行われるとみられ、混乱の中でドル円が 100 円近辺を試す展開を予想します。
まず、3 月の急落でつけた 101.18 円がいったんの目標となりそうです。
テクニカル的にはそこまでサポートがほぼない「真空地帯」であるため、警戒が必要です。ただ、一気に下げた場合、ショートカバーに注意しながら利食いポイントをさがす展開となります。
年末にかけて下値の着地点を見極める展開が続くとみられます。
ドル円は 100 円が非常に大きな節目として意識されているため、この水準で値固めできるかどうかに注目です。
予想レンジ:101.50 ~105.00