来週の外為市場のポイント 米国株式市場は売り圧力が強まる展開に リスク回避的な円買いに伴うクロス円のピークアウトに警戒 最近のユーロ高に対する ECB の反応に注目。ユーロドルの下落はドル円の下支えになる 米株急落の影響とクロ...
来週の外為市場のポイント
- 米国株式市場は売り圧力が強まる展開に
- リスク回避的な円買いに伴うクロス円のピークアウトに警戒
- 最近のユーロ高に対する ECB の反応に注目。ユーロドルの下落はドル円の下支えになる
米株急落の影響とクロス円のピークアウト
FX Weekly - 三菱UFJ銀行
株式市場は、最高値更新が続く中でも週初より VIX
指数が上昇。実体経済との乖離を指摘する声から、下落に備える動きが活発化した。
今後、米国の株式相場の反発も期待できるが、6
月の急落時には 29 営業日を要した。今回は大統領選挙も重なるため、ここから 2
ヵ月の間は、株式相場が不安定化する可能性に警戒が必要だ。
来週は 8 月の小売売上高に注目。失業保険に対する給付の上乗せが 7 月で打ち切られているため、8 月の家計の可処分所得は減少したとみられ、消費へのネガティブな影響度合いを確認する必要があるだろう。
株価急落は損益の確定を誘発するため、少なくとも来週は株式相場が売り圧力を受けそうだ。このため、リスク回避的な地合が優勢となりやすく、為替市場ではドル高と円高がそれぞれ誘発されそうだ。
ドル円に関しては動きにくいかもしれないが、クロス円はピークアウトし、続落する可能性が高い。
予想レンジ:105.00 ~107.00
ECB理事会に要注目
fx weekly - DZHフィナンシャルリサーチ
パウエル FRB 議長が 2% のインフレ目標の導入を示唆したことから、15, 16 日の
FOMC
でフォワードガイダンスの強化や量的金融緩和の拡大が決まる可能性が高まっており、ドル円の上値を抑えている。
ただ、ドル円に関しては
14
日に投開票が予定されている自民党総裁選で、菅官房長官が次期総裁に選出される可能性が高まっており、アベノミクス継続の可能性の高まりにより下支えもある。
ユーロドルは伸び悩む展開を予想。10 日の ECB 理事会で追加緩和策が発表される可能性が高まっている。ユーロドルが 1.2 ドル台に乗せたことに対して、レーン ECB 専務理事がユーロ高をけん制。ユーロ高が物価を押し下げると懸念している。
予想レンジ:103.00 ~108.00
ドル円は一進一退か、日米欧に不透明感
来週の外為市場 - ロイタードル円は売買が交錯する見込み。市場心理の明暗に応じて同方向に動くことが多いドルと円は、売買がぶつかり合いやすい。
10 日に予定されている ECB 理事会で、ユーロが一時 2 年 4 ヵ月ぶり高値となる 1.2
ドルを突破したことを、どう評価するかが見どころだ。
ポイントは 3 点。
①
ユーロ高への懸念を表明するか
②
ユーロ高を主因に最新スタッフマクロ経済見通しで GDP
やインフレ率を下方修正するか
③
下方修正を回避するため追加緩和を決定するか。
けん制発言や追加緩和があった場合、ユーロは 1.7 ドル割れが視野に入り、ドル縁の下支えとなる。
予想レンジ:103.00 ~108.00
2 円幅の中で
チャート: Trading View- 上値は切り下がり、下値は切り上がる
- ドル円は動かない。
雇用統計は無風。
ドル円はほぼ動かず、値幅は限られている。105 円まで落ちると本邦機関投資家の「忖度」買いが入るため、下値は限られる。ただし、だからといって円安方向へ進むわけでもない。
節目まで到達したら逆張りするのが懸命だが、この戦略も大統領選挙までかもしれない。
予想レンジ:105.00 ~107.00