2018年11月第3週(11月12日~11月16日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。 経済指標一覧(日本時間) 11/12(月) 特に重要な経済指標の発表なし 11/13(火) 18:30(英) 10...
2018年11月第3週(11月12日~11月16日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
今のところイタリア政府は既に再提出を見送る強硬な構えをみせており、提出見送りがコンセンサスとなりつつある。とは言え、その後、両者の対立が先鋭化するほど、市場センチメントに対して、悪影響を与える可能性が高い。ユーロドルが軟化し、ドルが強含むと考えられると同時に、リスク回避を意識した円高圧力も高まりそうだ。
この為、ドル円の値動きは限定されるかも知れないが、ユーロ円を筆頭にクロス円の軟化に要注意だ。
来週のドル円は週初より一旦は強含むものの、イタリアの財政問題や米長期金利の動向を睨み、その後は神経質な値動きを辿りそうだ。また、イベント通過に伴うリスクオンも次第に和らぐとみられ、週末にかけてやや軟化すると予想する。
結果に大きなサプライズはなかった。
これから年末にかけての時間帯は雇用・所得環境の良好さが個人消費を支え、好調な年末商戦も予想される。米中通商対立は 11 月終りの米中首脳会談の成立がマーケットの懸念をやや緩和する可能性もある。来年以降を見通した長期的なビューと年末までの短期的な政治および景気の情勢を分けて考える必要がありそうである。
一方、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は8日、四半期の経済予測で、ユーロ圏の来年の成長率見通しを引き下げ、2020年まで減速が続くとの見方を示した。米国の経済政策や英国のEU離脱、イタリアなど債務水準が高い加盟国による歳出拡大をリスクに挙げた。
14日にはドイツの7―9月期実質GDPが予定されるが「ユーロ安を背景にドルが下支えされる一方で、ユーロ/円では下値リスクが強まりかねず、ドル高基調が続くとしても、クロス円での円高圧力には警戒したい」とトウキョウフォレックス上田ハーローの営業推進室長、阪井勇蔵氏は言う。
114円台では、輸出企業のドル売り需要に加え、個人や短期筋の売り需要も強いとみられ、上方向の動きは長続きしない、と同氏は見ている。
さて来週だが、欧州の動向が注目される。英EU離脱交渉は依然としてアイルランド国境問題で解決の糸口が見つからない状況だ。ただ、今週報道が流れていたが、メイ英首相が11日日曜日に臨時閣議を招集し、それを経てラーブ英離脱担当相とEUのバルニエ首席交渉官が会談し、完全な離脱合意と政治宣言の概要が発表される可能性も高いと伝わっている。市場がどう受け止めるか注目される。また、イタリア予算案に関する同国政府と欧州委員会とのせめぎあいも何らかの解決の糸口が出るか注目される。
このところ英EU離脱問題に関しては楽観的な見方も出ており、ポンドは買い戻しが優勢となっている。ただ、市場からは「噂で買って事実で売る」展開も警戒されているようだ。合意できたとしても、英議会がどう反応するかも不透明で、その場合、メイ首相の進退問題に発展する可能性もあり、不安定になる可能性も留意される。
欧州通貨売り・ドル買いのシナリオも想定されるが、株式市場がネガティブな反応を示さなければ、ドル円は底堅さを堅持することも期待される。上値追いはまだ難しいものの、ドル円は底堅い動きを引き続き期待したい。
マーケットの反応も限定的でしたが、大きな山を越えたことから買い戻しの流れが強まってきています。
12月は大きく動くことは少ないでしょうから、休み前に利益を出して、すっきりと休みを迎えたいと思っている参加者も多いでしょうね。
テクニカル的にも、強気の流れが続きています。
ずっと横ばいだった 200 日移動平均線が徐々に上向きに変わってきており、少しずつではありますがドル円はアップトレンドが出つつある状態です。
個人的には、今年の間に 115 を突破するほどのエネルギーはないと思います。
むしろこういう時こそ罠があるのではないかと。
丁寧に下を拾って、ついていくことが基本ですね。
焦りは禁物です。
経済指標一覧(日本時間)
11/12(月)
- 特に重要な経済指標の発表なし
11/13(火)
- 18:30(英) 10月 失業保険申請件数、失業率
11/14(水)
- 08:50(日) 7〜9月期 四半期実質国内総生産(GDP)
- 16:00(独) 7〜9月期 国内総生産(GDP)
- 19:00(欧) 7-9月 四半期域内総生産
- 22:30(米) 10月 消費者物価指数(CPI)
11/15(木)
- 08:50(米) パウエル FRB 議長 発言
- 22:30(米) 10月 小売売上高
- 22:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
11/16(金)
- 19:00(欧) 10月 消費者物価指数(HICP)
ドル円予想レンジ
三菱UFJ銀行
FX WEEKLY
予想レンジ:112.00 - 115.00
イベント通過によるリスクオンの持続性
来週は、イタリアの財政問題が再び市場の注目を集めそうだ。これは、イタリア政府の予算案に対し、EU(欧州連合)が再提出を指示しており、13 日にその期限を迎える為だ。今のところイタリア政府は既に再提出を見送る強硬な構えをみせており、提出見送りがコンセンサスとなりつつある。とは言え、その後、両者の対立が先鋭化するほど、市場センチメントに対して、悪影響を与える可能性が高い。ユーロドルが軟化し、ドルが強含むと考えられると同時に、リスク回避を意識した円高圧力も高まりそうだ。
この為、ドル円の値動きは限定されるかも知れないが、ユーロ円を筆頭にクロス円の軟化に要注意だ。
来週のドル円は週初より一旦は強含むものの、イタリアの財政問題や米長期金利の動向を睨み、その後は神経質な値動きを辿りそうだ。また、イベント通過に伴うリスクオンも次第に和らぐとみられ、週末にかけてやや軟化すると予想する。
三井住友銀行
FOREX WEEKLY
予想レンジ:113.40 - 114.30
米国の中間選挙後
- 米国の中間選挙の結果は、下院は民主党、上院は共和党がそれぞれ過半数となり、「ねじれ議会」となった。だが、マーケットのネガティブな反応は一時的だった。
- 来年以降の議会の停滞や政治の混迷はすぐには材料となり難い。
- FOMC は利上げ継続スタンスを維持した。
結果に大きなサプライズはなかった。
これから年末にかけての時間帯は雇用・所得環境の良好さが個人消費を支え、好調な年末商戦も予想される。米中通商対立は 11 月終りの米中首脳会談の成立がマーケットの懸念をやや緩和する可能性もある。来年以降を見通した長期的なビューと年末までの短期的な政治および景気の情勢を分けて考える必要がありそうである。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:112.50 - 115.00
慎重なドル高基調が継続か
来週は米国を含む世界の株価動向が引き続き注視されるなか、外為市場では、ドル高基調が続くとの見方が多い。減速が目立ち始めたユーロ圏の指標もドル高に貢献するとみられる。一方、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は8日、四半期の経済予測で、ユーロ圏の来年の成長率見通しを引き下げ、2020年まで減速が続くとの見方を示した。米国の経済政策や英国のEU離脱、イタリアなど債務水準が高い加盟国による歳出拡大をリスクに挙げた。
14日にはドイツの7―9月期実質GDPが予定されるが「ユーロ安を背景にドルが下支えされる一方で、ユーロ/円では下値リスクが強まりかねず、ドル高基調が続くとしても、クロス円での円高圧力には警戒したい」とトウキョウフォレックス上田ハーローの営業推進室長、阪井勇蔵氏は言う。
114円台では、輸出企業のドル売り需要に加え、個人や短期筋の売り需要も強いとみられ、上方向の動きは長続きしない、と同氏は見ている。
Klug FX
とれんど捕物帳
予想レンジ:113.00 - 115.50
米長期金利上昇と株式の動向に注目
11月はドル高が多い月ではあるが、今年はそれがない可能性も指摘されている。その一方で、FRBの利上げが今後も続くことが予想され、ドル資産は更に魅力的になることもあって年末にかけてのドル需要が旺盛に出るとの見方も根強い。さて来週だが、欧州の動向が注目される。英EU離脱交渉は依然としてアイルランド国境問題で解決の糸口が見つからない状況だ。ただ、今週報道が流れていたが、メイ英首相が11日日曜日に臨時閣議を招集し、それを経てラーブ英離脱担当相とEUのバルニエ首席交渉官が会談し、完全な離脱合意と政治宣言の概要が発表される可能性も高いと伝わっている。市場がどう受け止めるか注目される。また、イタリア予算案に関する同国政府と欧州委員会とのせめぎあいも何らかの解決の糸口が出るか注目される。
このところ英EU離脱問題に関しては楽観的な見方も出ており、ポンドは買い戻しが優勢となっている。ただ、市場からは「噂で買って事実で売る」展開も警戒されているようだ。合意できたとしても、英議会がどう反応するかも不透明で、その場合、メイ首相の進退問題に発展する可能性もあり、不安定になる可能性も留意される。
欧州通貨売り・ドル買いのシナリオも想定されるが、株式市場がネガティブな反応を示さなければ、ドル円は底堅さを堅持することも期待される。上値追いはまだ難しいものの、ドル円は底堅い動きを引き続き期待したい。
私見
ドル円の賞味期限
予想レンジ:112.00 - 114.80注目されていた米国の中間選挙の結果はノーサプライズ。
マーケットの反応も限定的でしたが、大きな山を越えたことから買い戻しの流れが強まってきています。
12月は大きく動くことは少ないでしょうから、休み前に利益を出して、すっきりと休みを迎えたいと思っている参加者も多いでしょうね。
テクニカル的にも、強気の流れが続きています。
ずっと横ばいだった 200 日移動平均線が徐々に上向きに変わってきており、少しずつではありますがドル円はアップトレンドが出つつある状態です。
個人的には、今年の間に 115 を突破するほどのエネルギーはないと思います。
むしろこういう時こそ罠があるのではないかと。
丁寧に下を拾って、ついていくことが基本ですね。
焦りは禁物です。