2017年11月第二週(11月13日~17日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017年11月第二週(11月13日~17日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
参加者に衝撃を与えた9日の日本株急落と円高の第2波を警戒する声が上がっている。米国で上下両院の温度差が目立ってきた税制改革の行方も不透明で、米金利の低下を通じてドルを押し下げる可能性がある。
日米欧など主要国株は歴史的な高値圏を推移し続けているだけに、来週も株価に再び大きな調整が入るかが、円相場の大きな焦点となる。
経済指標では、米国の12月利上げ判断に大きな影響を与える可能性のある14日の米卸売物価指数(PPI)、15日の米消費者物価指数(CPI)などに注目が集まっている。
数多くの候補者が挙げられていたが、何故パウエル氏が次期議長に指名されたのか。
9月にトランプ大統領はイエレン議長に対し、「とても尊敬している。彼女が好きだ」と発言。「低金利政策」が好ましいと公言していたトランプ意向と整合性が合致している証左でもあった。しかし、イエレン議長を誕生させたのは民主党・オバマ政権である。
米国株高の持続と景気の拡大、今後の金融政策の成果は自身の実績と主張するためにも、トランプ大統領選任の新議長が必要だったと読むのが妥当だ。
■パウエル議長でドルは上がるのか、下がるのか
では、パウエル議長でドルは上がるのか、下がるのか。注意しておきたいのは、トランプ政権はドル高を望んでいない点だ。パウエル路線が、イエレン体制を踏襲して緩やかな複数回の利上げやバランスシートの縮小を実施すれば、FF金利の上昇がドル高志向を強めることになる。
■11/13週ドル円
上値焦点は11/9高値114.08、11/7高値114.35、11/6高値114.75。超えれば、3/15高値114.90、節目の115.00、週足ボリ+2σが意識されるだろうがハードルは高そうだ。
下値焦点は10/31安値112.945。割れると10/20安値112.51、週足一目雲上限112.325維持が問われる。感謝祭・サンクスギビングデーを翌週に控え、ファンド解約等での調整動意の可能性も一応留意。
ファンダメンタルズとしては、外人による日経の踏み上げ相場も終焉したと思われます。今後は下がっていくことしかないでしょう。儲かった短期筋はすでにホリデーシーズンに向けてお休みモードになっているからです。
23 日の Thanks Giving(感謝祭)以降は本格的に流動性が減っていきます。
今年ダメな成績しか残せなかったディーラーが居残りディーリングで一発逆転を狙う傾向にあるため、流動性が減っている状態でのトレードは危険なので、できるだけロットを落として、無理して入らないのは鉄則です。
ドル円に関してもそれは同じです。流動性が減るというのもありますし、あえてドルを買う理由が見当たらないため、ポジションの持ち越しは危険です。
騙し騙し少しだけ値幅を取っていくしかないでしょうか。
予想 : 112.90 - 114.20
経済指標一覧(日本時間)
11/13(月)
- 26:45(日) 黒田 日銀総裁 発言
- 28:00(米) 10月 月次財政収支
11/14(火)
- 18:30(英) 消費者物価指数(CPI),小売物価指数(RPI)
- 19:00(欧) 7-9月期 四半期域内総生産(GDP) ☆☆
- 19:00(米) イエレン FRB 議長発言 ☆☆
- 19:00(英) カーニー BOE 総裁 発言
- 19:00(日) 黒田 日銀総裁 発言
- 22:30(米) 10月 卸売物価指数(PPI)
11/15(水)
- 22:30(米) 10月 消費者物価指数(CPI),10月 小売売上高 ☆☆
11/16(木)
- 09:30(豪) 10月 新規雇用者数,失業率
- 18:30(英) 10月 小売売上高
- 19:00(欧) 10月 消費者物価指数(HICP) ☆☆
- 22:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 23:15(英) カーニー BOE 総裁 発言
11/17(金)
- 17:30(欧) ドラギ ECB 総裁 発言
- 22:30(米) 10月 住宅着工件数
ドル円予想レンジ
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly
予想レンジ:112.25 - 114.75
依然膠着もリスクはやや下
9 月以降、数多くのドル高円安材料が浮上したが、その多くは、期待されたほどのドル高円安効果を発揮できなかったり、期待倒れに終わった。- 米税制改革 -> 実現性,規模の両面で後退
- FRB タカ派 議長の誕生 -> パウエル氏(ハト派)の指名
- 米 12 月利上げ -> 織り込み済み
- ユーロ圏等の金融正常化 -> 各国とも慎重姿勢、通貨高の牽制
- 円安期待 -> 円買いに阻まれる
9 月下旬以降の反動から、ドル安円高への警戒も必要な頃合いと考えられる。かねて指摘してきた通り、年末を見据えたドル需給の逼迫がドルを下支えすると考えられるが、足もとの市場の持ち高は、ドルロング・円ショートに傾いているとみられる。
今週、目の当たりにした日経平均株価の波乱にも似た動きが為替市場でもあるとすれば、来週もドル円のリスクはやや下方向(ドル安円高方向)だろう。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:112.90 - 114.30
来週のドル/円は上値重い展開、株安再来と米税制改革の行方警戒
来週の外為市場でドル/円は上値の重い展開となりそうだ。参加者に衝撃を与えた9日の日本株急落と円高の第2波を警戒する声が上がっている。米国で上下両院の温度差が目立ってきた税制改革の行方も不透明で、米金利の低下を通じてドルを押し下げる可能性がある。
日米欧など主要国株は歴史的な高値圏を推移し続けているだけに、来週も株価に再び大きな調整が入るかが、円相場の大きな焦点となる。
経済指標では、米国の12月利上げ判断に大きな影響を与える可能性のある14日の米卸売物価指数(PPI)、15日の米消費者物価指数(CPI)などに注目が集まっている。
岡三オンライン証券
武部力也の週間為替相場見通し
予想レンジ:112.50 - 114.75
「ミスター普通」の次期FRB議長だと、ドル円も「普通」か
■普通の人、パウエル氏が次期議長数多くの候補者が挙げられていたが、何故パウエル氏が次期議長に指名されたのか。
9月にトランプ大統領はイエレン議長に対し、「とても尊敬している。彼女が好きだ」と発言。「低金利政策」が好ましいと公言していたトランプ意向と整合性が合致している証左でもあった。しかし、イエレン議長を誕生させたのは民主党・オバマ政権である。
米国株高の持続と景気の拡大、今後の金融政策の成果は自身の実績と主張するためにも、トランプ大統領選任の新議長が必要だったと読むのが妥当だ。
■パウエル議長でドルは上がるのか、下がるのか
では、パウエル議長でドルは上がるのか、下がるのか。注意しておきたいのは、トランプ政権はドル高を望んでいない点だ。パウエル路線が、イエレン体制を踏襲して緩やかな複数回の利上げやバランスシートの縮小を実施すれば、FF金利の上昇がドル高志向を強めることになる。
■11/13週ドル円
上値焦点は11/9高値114.08、11/7高値114.35、11/6高値114.75。超えれば、3/15高値114.90、節目の115.00、週足ボリ+2σが意識されるだろうがハードルは高そうだ。
下値焦点は10/31安値112.945。割れると10/20安値112.51、週足一目雲上限112.325維持が問われる。感謝祭・サンクスギビングデーを翌週に控え、ファンド解約等での調整動意の可能性も一応留意。
私見
テクニカル的にも、地合いとしても悪くない週ではありました。ショートカバーを巻き込んで 115 円に接近する場面もありましたが、まさかの往って来い。その後は 114 円の重さが嫌気され下落。辛うじて 113 円をキープして週越しました。ファンダメンタルズとしては、外人による日経の踏み上げ相場も終焉したと思われます。今後は下がっていくことしかないでしょう。儲かった短期筋はすでにホリデーシーズンに向けてお休みモードになっているからです。
23 日の Thanks Giving(感謝祭)以降は本格的に流動性が減っていきます。
今年ダメな成績しか残せなかったディーラーが居残りディーリングで一発逆転を狙う傾向にあるため、流動性が減っている状態でのトレードは危険なので、できるだけロットを落として、無理して入らないのは鉄則です。
ドル円に関してもそれは同じです。流動性が減るというのもありますし、あえてドルを買う理由が見当たらないため、ポジションの持ち越しは危険です。
騙し騙し少しだけ値幅を取っていくしかないでしょうか。
予想 : 112.90 - 114.20