17年7月第四週(17日から21日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
17年7月第四週(17日から21日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
200日線が金曜日時点で111.75付近に来ており、111円台後半に差し掛かっている。上記のフィボナッチ50%戻しである111.65水準、そして、堅調な米株をあわせて考慮し、もし、200日線に接近した場合、押し目を細かく買って行きたいところではある。一方、現段階での上値追いは慎重になりたい局面でもある。
さて来週だが、最注目はECB理事会であろう。特段の政策変更はないものと思われるが、前回同様に出口戦略を意識したアナウンスが何か出るものと見込まれている。
出口戦略着手に向けて一歩前進させるものの、同時に慎重姿勢も強く打ち出す可能性もありそうだ。その場合のユーロの反応は非常に未知数。
ちなみに、米商品先物取引委員会(CFTC)が週末に発表したIMM投機筋のユーロの建玉は11日(火曜日)時点で、買い越しが8万3788枚と07年以来の高水準に膨らんでいる。何かをきっかけに巻き戻しが出てもおかしくはない水準ではあり、上値追いには注意を払いたいところでもある。
中長期的にはユーロは上げトレンド継続との見方が多いようだが、短期的には調整も欲しいとの声も少なくないようだ。なお、個人的には中長期的にもユーロはいずれ失速するとの見方は変えていない。
ECBは20日に理事会を予定。金融政策の正常化に向けてあらためてタカ派トーンが示され、ユーロ買いが強まるかがポイント。ECBが来年から資産買い入れを段階的に縮小する方針を9月理事会で示唆する公算が大きいと一部で報じられていることも、思惑につながりそうだ。
ユーロ/ドルは節目の1.15ドルで激しい攻防が見込まれるが「この水準をこなせば早期の1.16ドルもあり得る」(国内金融機関)とみられている。逆にハト派が意識される内容となれば、失望感からユーロが売られるリスクもあり、警戒感も残っている。
足元の地合いは、ロシアゲート疑惑の再燃や、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長のハト派寄りと受け止められた議会証言でドル買い機運に水を差され、上値が重い。CPIなどを受け、弱地合いが強まるかドル買いムードが再開するかに関心が寄せられる。
日銀は19─20日に金融政策決定会合を予定。大規模緩和継続の思惑が強まればドル/円の支えになりそうだ。日本では17日が祝日のほか、貿易収支(20日)の発表が予定されている。
19 日から 20 日にかけ、日銀の金融政策決定会合が開催され、合わせて「経済・物価情勢の展望(いわゆる展望レポート)」も公表される。
足もとの景気拡大は戦後 3 番目の長さを記録し、労働市場の改善も著しい。一方、賃金の伸びは依然として鈍く、物価の伸びも同様だ。こうした情勢を踏まえ、日銀が物価見通しを下方修正するとの観測報道も目立つ。
日銀が物価見通しを下方修正するなら、取るべき選択肢は「2018年度頃」としている目標達成時期に固執し、追加緩和を講じるか、目標達成時期を先送りするかのいずれだ。
来週、米上院で医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の上院での採決が行なわれると報じられている。先月、10 名以上の共和党上院議員が反対に回った当初案からは、反対派に歩み寄る内容に修整されているとされ、一転して可決される可能性があるだろう。
ただ、深く押した場合はやはりまだ買いが有効ではあります。
今週は日銀の金融政策決定会合があるものの、週全半はユーロが主役。
ECB の金融正常化が確認され、日銀のスタンスも緩和継続ということであれば、やはり政策の違いによるドル円上昇という可能性もまだ残っています。
ただし、月曜日は日本が休場となるため、ロンドン以降どうなるかでしょうか。
仮に下がった場合、111 後半では押し目買いが有効となりますが、リスク要因が顕在化して下落が加速した場合は、ショートで追従する必要があります。
予想 : 111.50 - 113.50(まだ強気)
経済指標一覧(日本時間)
07/17(月)日本市場休場(海の日)
- 11:00(中) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP)
- 18:00(欧) 6月 消費者物価指数(HICP,改定値)
07/18(火)
- 10:30(豪) 豪準備銀行 金融政策会合議事要旨公表
- 17:30(英) 6月 消費者物価指数(CPI),6月 小売物価指数(RPI)
07/19(水)
- 未定(日) 日銀 金融政策決定会合(一日目)
- 20:00(米) MBA 住宅ローン申請件数
- 21:30(米) 6月 住宅着工件数,6月 建設許可件数
07/20(木)
- 未定(日) 日銀 金融政策決定会合 終了後政策金利発表 ☆☆
- 未定(南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行) 政策金利 ☆☆
- 20:45(欧) ECB 政策金利 ☆☆☆
- 21:30(欧) ドラギ ECB 総裁 定例記者会見 ☆☆
- 23:00(米) イエレン FRB 議長 発言
07/21(金)
- 重要な経済指標の発表なし
今週のドル円予想レンジ予想
KlugFX
とれんど捕物帳:111.50 - 113.50
下がれば拾いたいが、上値追いには慎重姿勢も
市場は、日銀と各国中銀の金融政策の温度差に関心を向けており、円安の動きがドル円を支えている。積極的に上値をトライして行く雰囲気にはまだないが、米株が決算を期待して最高値を更新していることもあり、下値攻めをする雰囲気にもない。200日線が金曜日時点で111.75付近に来ており、111円台後半に差し掛かっている。上記のフィボナッチ50%戻しである111.65水準、そして、堅調な米株をあわせて考慮し、もし、200日線に接近した場合、押し目を細かく買って行きたいところではある。一方、現段階での上値追いは慎重になりたい局面でもある。
さて来週だが、最注目はECB理事会であろう。特段の政策変更はないものと思われるが、前回同様に出口戦略を意識したアナウンスが何か出るものと見込まれている。
出口戦略着手に向けて一歩前進させるものの、同時に慎重姿勢も強く打ち出す可能性もありそうだ。その場合のユーロの反応は非常に未知数。
ちなみに、米商品先物取引委員会(CFTC)が週末に発表したIMM投機筋のユーロの建玉は11日(火曜日)時点で、買い越しが8万3788枚と07年以来の高水準に膨らんでいる。何かをきっかけに巻き戻しが出てもおかしくはない水準ではあり、上値追いには注意を払いたいところでもある。
中長期的にはユーロは上げトレンド継続との見方が多いようだが、短期的には調整も欲しいとの声も少なくないようだ。なお、個人的には中長期的にもユーロはいずれ失速するとの見方は変えていない。
ロイター
来週の外為市場:112.00 - 115.00
来週はECB理事会でユーロ底堅いか、政策正常化の姿勢を見極め
来週の外為市場では、欧州中央銀行(ECB)理事会を経てユーロの底堅さが持続するかに関心が寄せられている。ECBは20日に理事会を予定。金融政策の正常化に向けてあらためてタカ派トーンが示され、ユーロ買いが強まるかがポイント。ECBが来年から資産買い入れを段階的に縮小する方針を9月理事会で示唆する公算が大きいと一部で報じられていることも、思惑につながりそうだ。
ユーロ/ドルは節目の1.15ドルで激しい攻防が見込まれるが「この水準をこなせば早期の1.16ドルもあり得る」(国内金融機関)とみられている。逆にハト派が意識される内容となれば、失望感からユーロが売られるリスクもあり、警戒感も残っている。
足元の地合いは、ロシアゲート疑惑の再燃や、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長のハト派寄りと受け止められた議会証言でドル買い機運に水を差され、上値が重い。CPIなどを受け、弱地合いが強まるかドル買いムードが再開するかに関心が寄せられる。
日銀は19─20日に金融政策決定会合を予定。大規模緩和継続の思惑が強まればドル/円の支えになりそうだ。日本では17日が祝日のほか、貿易収支(20日)の発表が予定されている。
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly:111.75~114.50
やはり「一時的」とは言い切れまい。
来週も依然として内外の金融政策格差が主たるテーマとなり、クロス円を中心に円安基調が続く可能性がある。特に、20 日に予定されているECB(欧州中央銀行)理事会にて、資産買入縮小に関するシグナルが見られればなおさらだろう。19 日から 20 日にかけ、日銀の金融政策決定会合が開催され、合わせて「経済・物価情勢の展望(いわゆる展望レポート)」も公表される。
足もとの景気拡大は戦後 3 番目の長さを記録し、労働市場の改善も著しい。一方、賃金の伸びは依然として鈍く、物価の伸びも同様だ。こうした情勢を踏まえ、日銀が物価見通しを下方修正するとの観測報道も目立つ。
日銀が物価見通しを下方修正するなら、取るべき選択肢は「2018年度頃」としている目標達成時期に固執し、追加緩和を講じるか、目標達成時期を先送りするかのいずれだ。
来週、米上院で医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の上院での採決が行なわれると報じられている。先月、10 名以上の共和党上院議員が反対に回った当初案からは、反対派に歩み寄る内容に修整されているとされ、一転して可決される可能性があるだろう。
私見
株に関しては再び上昇基調に戻りつつありますが、ドル円についてはそういうわけにもいかないようです。上値の重さから、ネガティブなニュースが出た瞬間に短期筋の仕掛けに合うという状況となっています。特に金曜日夜の下げはテクニカル的にもよろしくないチャートを形成することになってしまい、来週以降手放しで買えない地合いとなってしまったのではないでしょうか。ただ、深く押した場合はやはりまだ買いが有効ではあります。
今週は日銀の金融政策決定会合があるものの、週全半はユーロが主役。
ECB の金融正常化が確認され、日銀のスタンスも緩和継続ということであれば、やはり政策の違いによるドル円上昇という可能性もまだ残っています。
テクニカル分析
週足の陽線は4本で終了となりましたが、下げつつも一月起点のレジスタンスラインでストップしたことで、上に戻る可能性も残しています。ただし、月曜日は日本が休場となるため、ロンドン以降どうなるかでしょうか。
仮に下がった場合、111 後半では押し目買いが有効となりますが、リスク要因が顕在化して下落が加速した場合は、ショートで追従する必要があります。
予想 : 111.50 - 113.50(まだ強気)