2017 年 5 月 第一週(5月1日から5日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017 年 5 月 第一週(5月1日から5日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
5月1日の週は米国で重要イベントが相次ぐ。2-3日にFOMC(米連邦公開市場委員会)理事会が開催される。市場は、今回のFOMCでの追加利上げは見送られると見ているが、結果が早期利上げを示唆するような内容となった場合はドル買いにつながりやすい。
もっとも、今回のFOMCではイエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見が予定されていないため、大きな政策変更などは想定しにくい。
ドル・円は13週移動平均線の112円ちょうど、3月31日の高値の112円19銭、26週移動平均線の112円75銭と上値抵抗のフシが多い。ただ、この水準を突破できれば、115円まで上値余地が広がりそうだ。一方、下値めどは25日移動平均線の110円30銭近辺。
仏大統領選は、メインシナリオ通り、中道で親欧州連合(EU)のマクロン氏と、極右で反EUのルペン氏が5月7日の決選投票に進んだ。事前調査ではマクロン氏の優位が伝えられているが、昨年の英国民投票や米大統領選では大方の予想が裏切られただけに、最終的な結果が出るまで気が抜けない。
朝鮮半島情勢を巡っては、今のところ軍事衝突が回避されている。ただ、トランプ米大統領は27日(現地時間)、ロイターとのインタビューで、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、最終的に同国と大きな紛争が起きる可能性があると指摘。「外交的に解決したいが、非常に困難」と述べた
日本は3─5日が連休となる。市場参加者が少ない中、仏大統領選の情勢が変わったり、朝鮮半島で突発的に有事が勃発したりすれば、リスク回避の円買いが強まる可能性があるため注意が必要だ。
来週は、米国で重要経済指標の発表が続く。1日に個人所得・個人支出とISM製造業景気指数、3日にADP全米雇用報告とISM非製造業景況指数、4日に貿易収支、5日に4月雇用統計がある。
3─4日に米連邦公開市場委員会(FOMC)も行われる。市場からは「6月利上げに前向きと受け止められるような声明文の変更があればドル買いで反応しそうだが、可能性は低い」(ソニーフィナンシャルホールディングスの為替アナリスト、石川久美子氏)との見方が出ている。
しかし東京勢不在のGW期間は要警戒だ。ドル円下値焦点は4/26安値110.86、4/24-25安値圏109.60-65。割れて月足一目均衡表雲上限108.986、200日線推移の108.94圏。上値焦点は4/26高値111.785、3/31高値112.21。期待値は3/20-21高値圏112.88-91。。
しかしながら、どちらのリスク要因も問題が解決したわけではありません。突発的な事態が発生した場合のリスクには注意が必要です。
テクニカル的には、2 月頃に固かった 111.50 で上昇はちょうど止まっています。
これをしっかりと上抜けるようであれば、以前の 111.50 から 115 円のレンジ領域へ回帰する可能性もあります。ただ、地政学リスクがくすぶり続けることや、本邦勢不在であること。112 円を超えてきたあたりにある雲、上値の重さはかなり意識される週となるのではないかと推測します。
予想 : 110.00 - 112.30
経済指標一覧(日本時間)
05/01(月)英仏等休場(レイバーデー)
- 21:30(米) 3月 個人消費支出(PCE)
- 23:00(米) 4月 ISM 製造業景況指数
05/02(火)
- 08:50(日) 日銀金融政策決定会合議事要旨
- 13:30(豪) 豪準備銀行 政策金利発表
05/03(水)日本休場(憲法記念日)
- 18:00(欧) 1-3月期 四半期域内総生産(GDP)
- 21:15(米) 4月 ADP 雇用統計
- 23:00(米) 4月 ISM 非製造業景況指数
- 27:00(米) FOMC 政策金利発表
05/04(木)日本休場(みどりの日)
- 18:00(欧) 3月 小売売上高
- 21:30(米) 前週分 新規新規失業保険申請件数
- 23:00(米) 3月 製造業新規受注
05/05(金)日本休場(こどもの日)
- 21:30(加) 4月 失業率,新規雇用者数
- 21:30(米) 4月 非農業部門雇用者数変化,失業率,平均時給
今週のドル円予想レンジ予想
モーニングスター
米4月雇用統計など米で重要イベント
110.30 - 115.00
来週の東京外国為替市場見通し (2017/04/28)目先は28日に発表される米1-3月GDP(国内総生産)速報値に注目が集まる。個人消費の伸び悩みで、弱含みの結果になると予想されているが、米経済は年後半に成長が加速するとの見方が大勢を占めるなか、今回のGDP結果が年内2回とされる米利上げペースに影響を与える可能性は低そうだ。
5月1日の週は米国で重要イベントが相次ぐ。2-3日にFOMC(米連邦公開市場委員会)理事会が開催される。市場は、今回のFOMCでの追加利上げは見送られると見ているが、結果が早期利上げを示唆するような内容となった場合はドル買いにつながりやすい。
もっとも、今回のFOMCではイエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見が予定されていないため、大きな政策変更などは想定しにくい。
ドル・円は13週移動平均線の112円ちょうど、3月31日の高値の112円19銭、26週移動平均線の112円75銭と上値抵抗のフシが多い。ただ、この水準を突破できれば、115円まで上値余地が広がりそうだ。一方、下値めどは25日移動平均線の110円30銭近辺。
ロイター
来週のドル/円は上値重い、仏大統領選・北朝鮮への警戒継続
108.00 - 113.00
来週の外為市場 (2017/04/28)来週の外為市場でドル/円は、上値が重い展開となりそうだ。フランス大統領選での波乱や、朝鮮半島の緊迫化が引き続き警戒される。フランス大統領選を無難に通過し、地政学リスクが再燃しなければ、市場の関心は米国の経済状況へ移りそうだ。
仏大統領選は、メインシナリオ通り、中道で親欧州連合(EU)のマクロン氏と、極右で反EUのルペン氏が5月7日の決選投票に進んだ。事前調査ではマクロン氏の優位が伝えられているが、昨年の英国民投票や米大統領選では大方の予想が裏切られただけに、最終的な結果が出るまで気が抜けない。
朝鮮半島情勢を巡っては、今のところ軍事衝突が回避されている。ただ、トランプ米大統領は27日(現地時間)、ロイターとのインタビューで、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、最終的に同国と大きな紛争が起きる可能性があると指摘。「外交的に解決したいが、非常に困難」と述べた
日本は3─5日が連休となる。市場参加者が少ない中、仏大統領選の情勢が変わったり、朝鮮半島で突発的に有事が勃発したりすれば、リスク回避の円買いが強まる可能性があるため注意が必要だ。
来週は、米国で重要経済指標の発表が続く。1日に個人所得・個人支出とISM製造業景気指数、3日にADP全米雇用報告とISM非製造業景況指数、4日に貿易収支、5日に4月雇用統計がある。
3─4日に米連邦公開市場委員会(FOMC)も行われる。市場からは「6月利上げに前向きと受け止められるような声明文の変更があればドル買いで反応しそうだが、可能性は低い」(ソニーフィナンシャルホールディングスの為替アナリスト、石川久美子氏)との見方が出ている。
岡三オンライン証券
トランプ政権100日をドル円が検証する展開
109.00 - 112.00
武部力也の週間為替相場見通し(2017/04/28)昨年5/3にドル円は一時、105円台を示現し、すぐさま、麻生財務相は「必要に応じて円の動きに対応」、黒田総裁は「必要に応じて追加緩和措置を取る」と、円高牽制発言をした。
しかし東京勢不在のGW期間は要警戒だ。ドル円下値焦点は4/26安値110.86、4/24-25安値圏109.60-65。割れて月足一目均衡表雲上限108.986、200日線推移の108.94圏。上値焦点は4/26高値111.785、3/31高値112.21。期待値は3/20-21高値圏112.88-91。。
私見
フランス大統領選挙の結果、北朝鮮が核実験の実施を見送ったこと、この二点だけで市場はいきなりのリスクオン展開となりました。しかしながら、どちらのリスク要因も問題が解決したわけではありません。突発的な事態が発生した場合のリスクには注意が必要です。
テクニカル的には、2 月頃に固かった 111.50 で上昇はちょうど止まっています。
これをしっかりと上抜けるようであれば、以前の 111.50 から 115 円のレンジ領域へ回帰する可能性もあります。ただ、地政学リスクがくすぶり続けることや、本邦勢不在であること。112 円を超えてきたあたりにある雲、上値の重さはかなり意識される週となるのではないかと推測します。
予想 : 110.00 - 112.30