5月2日から5月6日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
5月2日から5月6日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
FOMC声明文では米国の景気判断が「減速」に引き下げられ利上げ見送りにつながったが、これら経済指標で市場の想定を超える米経済の底固さが示されれば、次回6月14-15日開催FOMCでの利上げ可能性が高まりドルの押し上げ要因になり得る。
一方、日銀の追加金融緩和の見送りは当面ドルの重しとして意識され、今後の日本の金融政策動向に注目が集まるところだが、日本は大型連休入り。欧州の一部でも祝日が予定され、市場参加者の減少から値動きが粗くなる可能性もある点には留意したい。
レンジは4月11日安値の1ドル=107円60銭を下限に、上値のフシとして意識されている112円ちょうどが上限。
29日にPCEコア・デフレーターが発表されるほか、ISM製造業景況指数(2日)、ISM非製造業景況指数(4日)、米雇用統計の前哨戦となるADP全米雇用報告(4日)、米雇用統計(6日)が、それぞれ発表される予定だ。
年初からのリスクオフ要因となった原油価格は足元でしっかり推移しているが、利上げ期待後退によるドル安も寄与しているとみられる。米指標の結果が利上げ期待を急激に高めドルが急伸するほど強すぎる内容なら、リスク回避ムードの再燃も警戒される。
リスクセンチメントの点では、中国の製造業・非製造業PMI(1日)、貿易収支(8日)を受けた中国株価動向にも関心が寄せられそうだ。
4月の米雇用統計が予想通りならば、6月利上げへの期待はやや高まるものとみられる。予想を下回った場合、6月追加利上げ観測は後退し、1ドル=105円レベルを意識した相場展開になる可能性がある。
ただし、円高進行の場合、日銀は6月15-16日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策を導入することが予想される。
また、急激な円高・米ドル安の進行は日米の経済ファンダメンタルズに合致しないとの理由で、日本政府は断固たる措置(市場介入)を講じると明言する可能性もある。ドルの上値は当面重いままとみられるが、1ドル=105円を継続的に下回る可能性は低いとみられる。
4月27-28のFOMC声明では世界景気に対する「リスクをもたらす(pose risks)」とした文言が削除され、先行きの利上げ余地を残した。一方で4/28の日銀会合では緩和期待を退かせたことで円が急騰。
これを以てドル円は110-112円、4/1高値112.59、日足雲下限112.50-60を当面見上げる可能性から、円安の展望も持久戦様相に転じざるを得ない。下値焦点は108円前半維持。失敗すると4/7-11-12-18安値の107.62-69-83-86圏が脅かされ、下抜けると2014/10/27安値107.59、同年10/23安値107.10が意識される。最大リスクは同年10月安値105.175と推考。
来週は雇用統計や ISM 景況感指数などの大きな経済指標の発表が控えている中、日本は GW でほぼ休場状態。ボラティリティの高い相場となりそうです。
来週も当然 105 円を目指す動きとなっているでしょうが、106 円前半で引けていることからさすがに売られすぎです。また、105 円という重要な節目に近づくと、為替介入・レートチェック、といった思惑による動きが必ずあるはずです。
サミットを控え、介入は「できない」ことは間違いないですが、突っ込み過ぎの火傷に注意しながらショートで付いて行くしかないですね。
予想 : 105.20 - 110.00
経済指標
05/02(月)
- 23:00 (米) 4 月 ISM 製造業景況指数 ★★
05/03(火)
- 10:45 (中) 4 月 Caixin 製造業購買担当者景気指数
05/04(水)
- 21:00 (米) MBA 住宅ローン申請指数
- 21:15 (米) 4 月 ADP 雇用統計 ★★
- 21:30 (米) 3 月 貿易収支
- 23:00 (米) 4 月 ISM 非製造業景況指数
05/05(木)
- 10:45 (中) 4 月 Caixin サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
- 20:30 (米) 4 月 チャレンジャー人員削減数
- 21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
05/06(金)
- 21:30 (米) 4 月 非農業部門雇用者数変化 ★★★
- 21:30 (米) 4 月 失業率 ★★★
予想レンジ
モーニングスター
107.60 - 112.00
来週の東京外国為替市場見通し (2016/04/28 18:56)目先、5月6日に米4月雇用統計の発表が控えるほか、重要経済指標の発表が目白押し。4月28日の米1-3月期GDP(国内総生産)速報値をはじめ、米4月ISM(供給管理協会)製造業景況指数、米4月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計、米3月貿易収支、米4月ISM非製造業景況指数などの発表が相次ぐ。
FOMC声明文では米国の景気判断が「減速」に引き下げられ利上げ見送りにつながったが、これら経済指標で市場の想定を超える米経済の底固さが示されれば、次回6月14-15日開催FOMCでの利上げ可能性が高まりドルの押し上げ要因になり得る。
一方、日銀の追加金融緩和の見送りは当面ドルの重しとして意識され、今後の日本の金融政策動向に注目が集まるところだが、日本は大型連休入り。欧州の一部でも祝日が予定され、市場参加者の減少から値動きが粗くなる可能性もある点には留意したい。
レンジは4月11日安値の1ドル=107円60銭を下限に、上値のフシとして意識されている112円ちょうどが上限。
ロイター
106.50 - 110.00
来週の外為市場 (2016/04/28 18:17)来週の外為市場でドル/円は、日本の大型連休中に投機筋による下攻めが警戒されている。一方、投機筋の円買いポジションも膨らんでおり、きっかけがあれば巻き戻しに転じるリスクもある。
29日にPCEコア・デフレーターが発表されるほか、ISM製造業景況指数(2日)、ISM非製造業景況指数(4日)、米雇用統計の前哨戦となるADP全米雇用報告(4日)、米雇用統計(6日)が、それぞれ発表される予定だ。
年初からのリスクオフ要因となった原油価格は足元でしっかり推移しているが、利上げ期待後退によるドル安も寄与しているとみられる。米指標の結果が利上げ期待を急激に高めドルが急伸するほど強すぎる内容なら、リスク回避ムードの再燃も警戒される。
リスクセンチメントの点では、中国の製造業・非製造業PMI(1日)、貿易収支(8日)を受けた中国株価動向にも関心が寄せられそうだ。
フィスコ
105.00 - 108.50
為替週間見通し(2016/04/29 19:02)市場関係者の間では1ドル=105円レベルが当面の下値目途になるとの見方が多いようだが、5月6日に発表される米4月雇用統計は、ドル・円相場の当面の動向を左右する注目材料になりそうだ。
4月の米雇用統計が予想通りならば、6月利上げへの期待はやや高まるものとみられる。予想を下回った場合、6月追加利上げ観測は後退し、1ドル=105円レベルを意識した相場展開になる可能性がある。
ただし、円高進行の場合、日銀は6月15-16日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策を導入することが予想される。
また、急激な円高・米ドル安の進行は日米の経済ファンダメンタルズに合致しないとの理由で、日本政府は断固たる措置(市場介入)を講じると明言する可能性もある。ドルの上値は当面重いままとみられるが、1ドル=105円を継続的に下回る可能性は低いとみられる。
岡三オンライン証券
107.10 - 109.50
武部力也の週間為替相場見通し(2016/04/29)
GW期間の「円・変幻自在」に備える構え「刀剣短くば、一歩進めて長くすべし」-。これは江戸時代、徳川将軍家の兵法指南役である柳生宗矩の教えだ。たとえ不利であっても、それを補う心構えを説いている。
4月27-28のFOMC声明では世界景気に対する「リスクをもたらす(pose risks)」とした文言が削除され、先行きの利上げ余地を残した。一方で4/28の日銀会合では緩和期待を退かせたことで円が急騰。
これを以てドル円は110-112円、4/1高値112.59、日足雲下限112.50-60を当面見上げる可能性から、円安の展望も持久戦様相に転じざるを得ない。下値焦点は108円前半維持。失敗すると4/7-11-12-18安値の107.62-69-83-86圏が脅かされ、下抜けると2014/10/27安値107.59、同年10/23安値107.10が意識される。最大リスクは同年10月安値105.175と推考。
私見
日銀が追加緩和を見送ったことで、予想通りドル円は円高方向へドル円は大幅な下落。週間の下落率はリーマンショック後最大となっているようです。来週は雇用統計や ISM 景況感指数などの大きな経済指標の発表が控えている中、日本は GW でほぼ休場状態。ボラティリティの高い相場となりそうです。
来週も当然 105 円を目指す動きとなっているでしょうが、106 円前半で引けていることからさすがに売られすぎです。また、105 円という重要な節目に近づくと、為替介入・レートチェック、といった思惑による動きが必ずあるはずです。
サミットを控え、介入は「できない」ことは間違いないですが、突っ込み過ぎの火傷に注意しながらショートで付いて行くしかないですね。
予想 : 105.20 - 110.00