金価格のように脚光を浴びていませんが、豪ドルがコロナショックから一直線で上昇してきています。この背景には、原油をはじめ資源価格の上昇、株式市場のリスク選好などがありますが、月足で見てもコロナショック後の 4 月から全て陽線(5ヵ月間上昇しっぱなしで 13 円上昇!)となっており...
金価格のように脚光を浴びていませんが、豪ドルがコロナショックから一直線で上昇してきています。この背景には、原油をはじめ資源価格の上昇、株式市場のリスク選好などがありますが、月足で見てもコロナショック後の 4 月から全て陽線(5ヵ月間上昇しっぱなしで 13 円上昇!)となっており、かなり力強い上昇をみせています。
楽観的なシナリオは、目先 80 円を目指す展開
豪ドル円チャートを見ると、抵抗帯となっていた 77 円付近を抜いてきました。
この抵抗帯がサポートに変わったことが確認できた場合、2020 年 後半にかけては節目の 80 円を目指していくシナリオが考えられます。
カギは資源価格≒中国
オーストラリアは世界有数の資源輸出国であり、その経済は資源価格と相関性が高いのが特徴です。そのため、近年では多くの資源を輸入する中国の経済状況に左右されていました。(豪ドルを「疑似人民元」と揶揄する声もあるほどです)
最近では、米中対立が激化したことで、米国側につくオーストラリアと中国は、外交上の緊張がかなり高まっていますが、中国はオーストラリアからの輸入を「今のところ」減らしていません。
コロナショックからいち早く回復した中国。
その大きな内需により、グローバル経済に依存する他の国よりは、数年は先行して V 時回復の恩恵を受ける可能性があります。ただ、アメリカによる国際的な締め出しの効果によっては、景気の減速というシナリオも十分にあります。
米中対立と、中国の景気動向。そして、資源価格をにらみながら、豪ドルの動向に注目すると面白いかもしれませんね。