2018年6月第5週(6月25日~6月29日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2018年6月第5週(6月25日~6月29日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
イングランド銀行が金利の据え置きを決定。ポンドドル相場も週末にかけて 1.33 近辺まで上昇し、ドルを圧迫している。また、ユーロドル相場も節目とされる 1.15 台を下抜けできず、底堅さも意識されつつある。
予想を下回った経済指標もみられ、19 年以降の利上げに対する織り込みもいくらか後退。6/11 週に主要通貨内で最強となったドルだが、今週は中位程度に沈んだ。
来週も正常化レースの先頭を走るドルが、一段のドル買いを誘発する材料の有無を問われれば、実際のところ乏しくなってきたと言わざるを得ない。
来週はドル円も上値が重くなりそうだ。
一方、ドル高色が和らげば、自ずと新興国の通貨、株式相場への下押し圧力も和らぐと見込まれる。
今週も一時110 円台後半まで上昇する場面がみられたが、リスクオフ緩和の程度次第で 111 円台乗せ程度の上昇は一応、想定しておく必要があるだろう。
一方、対米貿易戦争への懸念が景気や株価の下押しとなる状況を打破するため、中国が対策を講じる期待も一部にあるという。
定かではないものの、1%以上の預金準備率の引き下げや、減税などを通じた景気下支え策、株安対策などが打ち出されるのではないかとの観測が出回っている。
21日は、イタリアで議会の重要ポストにユーロ懐疑派が指名され、政治不安が再燃。ユーロは一時11カ月ぶり安値となる1.1508ドルまで下落した。その後、イングランド銀行(BOE)の早期利上げ観測の高まりで英ポンドが急上昇し、ユーロ持ち直しの流れとなったものの、来週のユーロは積極的に買いづらい地合いとなりそうだ。
28─29日に行われる欧州連合(EU)首脳会議はドイツの政局につながる可能性があり警戒されている。
24日にはトルコで大統領選と議会選が行われる。週明けは結果を受けてトルコリラの変動が大きくなる可能性があるので注意が必要だ。
株式市場の上値は依然として重く、ダウ平均は週末にようやく反発したものの8日続落となっていた。9日続落ならば40年ぶりだったらいしい。
米中貿易問題は長丁場になる可能性もあり、実体経済への影響が明確に出てくれば別だが、いずれ市場も飽きて来るであろう。この手の話は意外にそういうものだったりする。
さて来週だが、さほど大きな指標もない。米中貿易問題に関連した動きに引き続き注目が集まりそうだが、何らかの発言や報道をきかっけに市場の焦点がファンダメンタルズに回帰することを期待したい。そのほか来週は上半期末であることから、実需の動きも注目されるところではある。
ドルが弱くなる展開だと、ドル円は下抜けをしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
テクニカル的には「よくわからない状態」ですが、短期と長期の移動平均線が横ばいになりつつあります。エネルギーを溜め込んでいる状況(オーダーが溜まってきている)の次は抜けると大きいでしょうね。
その場合はやはり下なのかもしれません…。
ドル円予想 : 109.20 - 111.00
経済指標一覧(日本時間)
6/25(月)
- 23:00(米) 5月 新築住宅販売件数
6/26(火)
- 6-12月期決算企業 権利付き最終売買日
- 22:00(米) 4月 ケース・シラー米住宅価格指数
- 23:00(米) 6月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
6/27(水)
- 6-12月期決算企業 権利落ち日
- 07:45(NZ) 5月 貿易収支
- 17:30(英)カーニー英中銀(BOE)総裁、発言
6/28(木)
- 06:00(NZ) ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利
- 21:30(米) 1-3月期 四半期実質国内総生産
6/29(金)
- 6-12月期決算企業 権利確定日
- 17:30(英) 1-3月期 四半期国内総生産
- 18:00(欧) 6月 消費者物価指数(HICP、速報値)
- 21:30(加) 4月 月次国内総生産(GDP)
- 21:30(米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)
ドル円予想レンジ
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly
予想レンジ:109.00 - 111.50
ドル高一服の兆し
ドル高にやや歯止めがかかりそうだ。イングランド銀行が金利の据え置きを決定。ポンドドル相場も週末にかけて 1.33 近辺まで上昇し、ドルを圧迫している。また、ユーロドル相場も節目とされる 1.15 台を下抜けできず、底堅さも意識されつつある。
予想を下回った経済指標もみられ、19 年以降の利上げに対する織り込みもいくらか後退。6/11 週に主要通貨内で最強となったドルだが、今週は中位程度に沈んだ。
来週も正常化レースの先頭を走るドルが、一段のドル買いを誘発する材料の有無を問われれば、実際のところ乏しくなってきたと言わざるを得ない。
来週はドル円も上値が重くなりそうだ。
一方、ドル高色が和らげば、自ずと新興国の通貨、株式相場への下押し圧力も和らぐと見込まれる。
今週も一時110 円台後半まで上昇する場面がみられたが、リスクオフ緩和の程度次第で 111 円台乗せ程度の上昇は一応、想定しておく必要があるだろう。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:108.50 - 111.00
ドル/円は神経質、米中貿易摩擦の動向注視
米中貿易摩擦の動向をにらみながら神経質な値動きとなりそうだ。一方、対米貿易戦争への懸念が景気や株価の下押しとなる状況を打破するため、中国が対策を講じる期待も一部にあるという。
定かではないものの、1%以上の預金準備率の引き下げや、減税などを通じた景気下支え策、株安対策などが打ち出されるのではないかとの観測が出回っている。
21日は、イタリアで議会の重要ポストにユーロ懐疑派が指名され、政治不安が再燃。ユーロは一時11カ月ぶり安値となる1.1508ドルまで下落した。その後、イングランド銀行(BOE)の早期利上げ観測の高まりで英ポンドが急上昇し、ユーロ持ち直しの流れとなったものの、来週のユーロは積極的に買いづらい地合いとなりそうだ。
28─29日に行われる欧州連合(EU)首脳会議はドイツの政局につながる可能性があり警戒されている。
24日にはトルコで大統領選と議会選が行われる。週明けは結果を受けてトルコリラの変動が大きくなる可能性があるので注意が必要だ。
Klug FX
とれんど捕物帳
予想レンジ:109.50 - 112.00
ファンダメンタルズへの回帰を期待
先週、ドル円にやや強気な見通しを立てたが、そうは問屋が卸してくれないようだ。トランプ大統領の口撃がまたしても市場のファンメンタルズへの回帰を拒んでいる。株式市場の上値は依然として重く、ダウ平均は週末にようやく反発したものの8日続落となっていた。9日続落ならば40年ぶりだったらいしい。
米中貿易問題は長丁場になる可能性もあり、実体経済への影響が明確に出てくれば別だが、いずれ市場も飽きて来るであろう。この手の話は意外にそういうものだったりする。
さて来週だが、さほど大きな指標もない。米中貿易問題に関連した動きに引き続き注目が集まりそうだが、何らかの発言や報道をきかっけに市場の焦点がファンダメンタルズに回帰することを期待したい。そのほか来週は上半期末であることから、実需の動きも注目されるところではある。
私見
ドル円は上にも下にもいかない膠着状態です。底堅いという見方もありますが、ポンドの強さとユーロの弱さから相対的にドル買いが抑えられているようにも見えます。ドルが弱くなる展開だと、ドル円は下抜けをしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
テクニカル的には「よくわからない状態」ですが、短期と長期の移動平均線が横ばいになりつつあります。エネルギーを溜め込んでいる状況(オーダーが溜まってきている)の次は抜けると大きいでしょうね。
その場合はやはり下なのかもしれません…。
ドル円予想 : 109.20 - 111.00