2018年1月第5週(1月29日~2月2日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2018年1月第5週(1月29日~2月2日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
この内、声明文発表のみとなる来週のFOMCで政策変更はない見込みだ。その声明文では、緩やかな利上げ継続が妥当とする文言を示し、3 月利上げを示唆しよう。市場では既に 3 月の利上げを概ね 9 割の確率で織り込んでいる為、利上げ示唆に伴う市場への影響は限定的だろう。
来週の一連の米国の経済指標が予想より上ぶれした場合のドル高より、予想を下回った際のドル安圧力が強まる非対称性に留意が必要だろう。
30 日にはトランプ大統領の一般教書演説が予定されており、インフラの投資計画が発表されると予想されている。31 日には FOMC の結果発表が予定されており、現状維持がコンセンサスだが、3 月の追加利上げに関するヒントがあるのか注目されている。
そして、週末には米雇用統計の発表が予定されており、それぞれの結果次第で大きな動きに繋がる可能性もあることから注目したい。そして、先週は、要人発言から動きが出ており、引き続き当局者や政府要人の発言には注意したい。
来週は「基本的にドル安トレンドが継続するとみているが、30日の一般教書演説やインフラ投資計画の発表などで、ドル安が小休止できるのか見極める週になりそうだ」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は語る。ただ、対ユーロやポンドでのドル安地合いは続いており、目先は、米国の保護主義に市場の関心が注がれているという。
「昨年末から、ドル安はおおむねダラダラとしたペースで進行し、セリング・クライマックスにはなっていない。こうした状況で、ドルは簡単に底打ちできないが、一時的な自律反発はあるだろう」とマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、亀井幸一郎氏は予想する。
来週だが、さすがにドル安も一服してほしいところではある。イベントもFOMC、一般教書演説、そして米雇用統計と米国関連の重要イベントが目白押しだ。FOMCはイエレン議長最後のFOMCとなる。今回は会見などもなく声明のみが手掛かりとなるが、前回以降の指標を見ても恐らく変更は何もないであろう。景気は拡大基調だが、インフレは低水準のままだ。
そして、1月の米雇用統計だが、一時的な政府機関の閉鎖もあっが、土日にかかっていたこともあり影響はさほどないものと見られている。注目はこれまで通り平均時給であろう。前年比2.7%、前月比0.3%と昨年と比較すると若干高めの予想となっている。ドル買い戻しの流れがあれば敏感に反応するかもしれない。そのほか、単位労働コストや雇用コスト指数などの発表も週内にあり合わせて注目しておきたい。
なお、月末にかけ大量に米年金基金の資金が米国債に流入する可能性があるとの報道が流れていた。株から債券への資金シフトのようだ。米株が上昇し、債券が下落(利回り上昇)したことから、基金の資金分配比率が規定以上に変化し、その再配分を迫られているという。いわゆるリバランスだ。金融機関の試算では120億ドル相当の株売却と、240億ドル相当の債券購入の資金フローが発生するという。株安・債券高の圧力も想定されるが、その場合でも、あくまで実需のテクニカル的な動きであることは留意しておきたい。
来週のドル円だが、買戻しも少し期待したいところではあるが、上値は依然として重いことも予想される。スタンスは弱気で変わらず。
今週はイベントが盛りだくさんとなり、さらなるボラティリティの高まりに警戒する必要があります。
ドル円予想 : 108.00 - 110.20
経済指標一覧(日本時間)
1/29(月)
- 22:30(米) 12月 個人消費支出
1/30(火)
- 19:00(欧) 10-12月期 四半期域内総生産(GDP)
- 23:00(米) 11月 ケース・シラー米住宅価格指数
- 24:30(英) カーニー BOE 総裁 発言
1/31(水)
- 11:00(米) トランプ大統領 一般教書演説開始
- 19:00(欧) 1月 消費者物価指数(HICP)
- 22:15(米) 1月 ADP 雇用統計
- 22:30(加) 11月 月次国内総生産(GDP)
- 22:30(米) 10-12月期 四半期雇用コスト指数
- 28:00(米) FOMC 政策金利発表
2/1(木)
- 24:00(米) 1月 ISM 製造業景況指数
2/2(金)
- 09:30(豪) 10-12月期 四半期卸売物価指数(PPI)
- 22:30(米) 1月 雇用統計,失業率,平均時給
ドル円予想レンジ
三菱東京UFJ銀行
FX Weekly
予想レンジ:107.50 - 110.50
根底での根強いドル安圧力
来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、主要な米経済指標が目白押しだ。この内、声明文発表のみとなる来週のFOMCで政策変更はない見込みだ。その声明文では、緩やかな利上げ継続が妥当とする文言を示し、3 月利上げを示唆しよう。市場では既に 3 月の利上げを概ね 9 割の確率で織り込んでいる為、利上げ示唆に伴う市場への影響は限定的だろう。
来週の一連の米国の経済指標が予想より上ぶれした場合のドル高より、予想を下回った際のドル安圧力が強まる非対称性に留意が必要だろう。
SBI Liquidity Market
週間マーケット展望
予想レンジ:107.32 - 110.20
ドル円
今週は、米国の主要な経済指標の発表やイベントが続くことから、ここまで続いたドル売り流れが加速するのか、または下げ止まるのかを見極める週となるだろう。30 日にはトランプ大統領の一般教書演説が予定されており、インフラの投資計画が発表されると予想されている。31 日には FOMC の結果発表が予定されており、現状維持がコンセンサスだが、3 月の追加利上げに関するヒントがあるのか注目されている。
そして、週末には米雇用統計の発表が予定されており、それぞれの結果次第で大きな動きに繋がる可能性もあることから注目したい。そして、先週は、要人発言から動きが出ており、引き続き当局者や政府要人の発言には注意したい。
ロイター
来週の外為市場
予想レンジ:108.00 - 110.50
来週はドル安トレンド継続、一時的な自律反発の余地も
来週の外為市場では、ドル安トレンドの継続が見込まれている。ただ、米雇用統計やPCEデフレーターなどの重要指標や連邦公開市場委員会(FOMC)を挟んで、ドルに一時的な自律反発の余地も残っている。来週は「基本的にドル安トレンドが継続するとみているが、30日の一般教書演説やインフラ投資計画の発表などで、ドル安が小休止できるのか見極める週になりそうだ」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は語る。ただ、対ユーロやポンドでのドル安地合いは続いており、目先は、米国の保護主義に市場の関心が注がれているという。
「昨年末から、ドル安はおおむねダラダラとしたペースで進行し、セリング・クライマックスにはなっていない。こうした状況で、ドルは簡単に底打ちできないが、一時的な自律反発はあるだろう」とマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、亀井幸一郎氏は予想する。
Klug FX
とれんど捕物帳
予想レンジ:108.00 - 111.00
下げ一服期待も潮目は当面変わらない可能性も
今週もドル円は下値模索の動きが続き一時108.30円付近まで下落している。ドル安が一向に収まる気配がなく、逆にトランプ政権がダボス会議に向けて保護主義という本音を垣間見せてきたことで動きが加速した。来週だが、さすがにドル安も一服してほしいところではある。イベントもFOMC、一般教書演説、そして米雇用統計と米国関連の重要イベントが目白押しだ。FOMCはイエレン議長最後のFOMCとなる。今回は会見などもなく声明のみが手掛かりとなるが、前回以降の指標を見ても恐らく変更は何もないであろう。景気は拡大基調だが、インフレは低水準のままだ。
そして、1月の米雇用統計だが、一時的な政府機関の閉鎖もあっが、土日にかかっていたこともあり影響はさほどないものと見られている。注目はこれまで通り平均時給であろう。前年比2.7%、前月比0.3%と昨年と比較すると若干高めの予想となっている。ドル買い戻しの流れがあれば敏感に反応するかもしれない。そのほか、単位労働コストや雇用コスト指数などの発表も週内にあり合わせて注目しておきたい。
なお、月末にかけ大量に米年金基金の資金が米国債に流入する可能性があるとの報道が流れていた。株から債券への資金シフトのようだ。米株が上昇し、債券が下落(利回り上昇)したことから、基金の資金分配比率が規定以上に変化し、その再配分を迫られているという。いわゆるリバランスだ。金融機関の試算では120億ドル相当の株売却と、240億ドル相当の債券購入の資金フローが発生するという。株安・債券高の圧力も想定されるが、その場合でも、あくまで実需のテクニカル的な動きであることは留意しておきたい。
来週のドル円だが、買戻しも少し期待したいところではあるが、上値は依然として重いことも予想される。スタンスは弱気で変わらず。
私見
ドル売りが止む気配がありません。ドル円をはじめ、通貨は現在ヘッドラインドリブンで、何らかの声明が出るたびに一斉に売りが出るというアルゴ的な動きに翻弄されています。下値を攻めてもすぐに買い戻しを入れるという動きとなっており、ボラティリティも高まっています。今週はイベントが盛りだくさんとなり、さらなるボラティリティの高まりに警戒する必要があります。
ドル円予想 : 108.00 - 110.20