ドル円 週間予想とマーケットの見通し(2017年9月4日~8日)

2017年9月第2週(9月4日~8日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。

ドル円 週間予想とマーケットの見通し
2017年9月第2週(9月4日~8日)の、ドル円相場の予想と主要な経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。

経済指標一覧(日本時間)

09/04(月)米・加休場(Labor Day)

  • 18:00(欧) 7月 卸売物価指数(PPI)

    09/05(火)

    • 13:30(豪) 豪準備銀行(中央銀行)政策金利発表 ☆☆
    • 18:00(欧) 7月 小売売上高

    09/06(水)

    • 10:30(豪) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP) ☆☆
    • 23:00(加) カナダ銀行 政策金利 ☆☆
    • 23:00(米) 8月 ISM 非製造業景況指数 ☆☆
    • 27:00(米) 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

    09/07(木)

    • 20:45(欧)  欧州中央銀行(ECB)政策金利  ☆☆☆
    • 21:30(欧)  ドラギ ECB 総裁 定例記者会見  ☆☆

    09/08(金)メジャーSQ(特別清算指数)

    • 08:50(日) 4-6月期 四半期国内実質国内総生産(GDP、改定値) ☆☆
    • 21:30(加) 8月 失業率,新規雇用者数 ☆☆



    ドル円予想レンジ

    Klug FX

    とれんど捕物帳
    予想レンジ:109.50 - 112.50

    来週もドル円はリバウンド相場継続を期待

    週末の米雇用統計が予想を下回る内容で危なかったが、ECBが12月まで1月から開始すると見込まれている資産購入のペース縮小を決められないのではといった報道に助けられ110円台をかろうじて維持している。

    今週発表になった米経済指標を確認すると、米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が予想こそ下回ったものの底堅い労働市場を示す内容ではあった。

    気掛かりなのは経済のファンダメンタルズよりもむしろ、トランプ政権と議会であろう。年内に税制改革法案を無事成立させることができるのか。そして、今月末に期限が到来する債務上限の引き上げ問題も警戒される。
    債務上限引き上げ問題に関しては、メキシコ州などに大被害をもたらしたハリケーン「ハービー」の復興を最優先させなければならないことから、ほぼ引き上げは確実で政府機関の閉鎖はあり得ないとの声も出ている。

    今年のドル円は3月以降、108円から115円の間での上下動を繰り返している。今回も108円台でサポートされた格好だ。インフレ鈍化で追加利上げ期待には黄色信号が点滅しているものの、米経済自体に減速の気配は見られず、一方で日銀の出口戦略はまだ遠そうなことから、円安の動きがサポートし、下に突っ込みづらい面もあるのかもしれない。

    今回はどこまでリバウンドできるかわからないが、9月相場に入ってもう少し反発が続くことを期待したいところではある。まずは今週上値を抑えられた110.65水準を突破できるかであろう。そこを突破できれば200日線が控える112円台半ばが視野に入る可能性もある。

    さて来週だが、最注目はECB理事会であろう。思惑が錯綜しそうだが、来週の理事会では来年開始の出口戦略の計画を具体的に打ち出してくることは無いものと予想している。声明やドラギ総裁の会見が手掛かりとなろう。

    まずは出口戦略の発表が10月なのか、それとも上記の観測報道のように12月にずれ込むのかだが、個人的には10月の可能性は残すと予想する。そのうえでユーロ高けん制を含めて、資産購入ペースの縮小は期間を含めて、かなり慎重に行う姿勢を強調してくるものと見ている。その場合はユーロ売りの反応が出る可能性もありそうだ。いずれにしろ来週のユーロは触らないほうが得策かもしれない。


    ロイター

    来週の外為市場
    予想レンジ:108.50 - 111.50

    来週はECB理事会でQE終了のヒントが出るかに注目

    来週の外為市場では、7日に予定される欧州中央銀行(ECB)の理事会が注目される。ECBのドラギ総裁が量的緩和(QE)の終了時期や具体的な手法についてヒントを提供すれば、一段のユーロ高が見込まれる。

    米ジャクソンホールでの経済シンポジウムでは、米連邦準備理事会のイエレン議長もECBのドラギ総裁も金融政策の手掛かりとなる発言はしなかった。
    ただ、ドラギ総裁は、インフレ率は目標に達していないので、金融緩和環境は必要としながらも、QEは成功しており、ユーロ圏経済の回復は根付きつつあるとの考えを示した。

    ECBは現在、毎月600億ユーロの国債を購入しているが、その期限を2017年末まで、もしくはユーロ圏のCPIが持続的に持ち直すまで、としている。市場では、ECBは来年から国債の購入額を段階的に減らすテーパリングに移行すると見られており、こうした決定を9月7日か10月の理事会で表明するとの見方が広がっている。

    他方、関係筋が31日にロイターに明らかにしたところによると、ECB当局者の間では、対ドルでの急激なユーロ高を懸念する声が増えており、資産買入れ縮小が緩慢なペースとなる可能性が高まっている。さらに、7日の理事会で何らかの決定をする可能性は非常に低いという。

    市場では「ユーロの買い持ちが膨らんでいるので、市場の期待どおりの成り行きにならなければ、ユーロが急落するリスクもあるとみている」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は言う。

    ドルについては、完全雇用の中で賃金やインフレ率が上がらない状況や、債務上限問題が意識されている。ムニューシン米財務長官は31日、テキサス州南部を直撃したハリケーン関連の支出に伴い、これまで9月29日までとしていた債務上限に達する時期について、数日間の影響が及ぶ可能性があると語った。


    岡三オンライン証券

    武部力也の週間為替相場見通し
    予想レンジ:107.80 - 112.00

    9/4週号 ドル円「買い比率急減」は弱気の証か、反転待ちか

    9/4週は、9/9の北朝鮮リスク、9/1-4のイスラム教犠牲祭、9/3の中国・抗日戦争勝利記念日、9/4米レイバーデーでのNY勢不在、9/5の米議会開始など、予定調和を攪乱する材料に枚挙の暇がない。

    ドルに対して筆者が懸念しているのは3つ。

    ①9/20のFOMCに対し追加利上げ観測が強まらず、長期金利上昇に点火しない状態であること、②トランプ政権と議会の不協和音が現行19兆8000億ドルと定められている債務上限の引き上げ審議を遅延させ米デフォルト(債務不履行)懸念を燻らせていること、③多数の州に被害を拡大させたハリケーン「ハービー」での経済損失予想額が“400億ドル(約4兆4000億円)超”、とした見解があること。

    これら、トランプ政権が喫緊の対策を迫られているなかで、FX外国為替証拠金取引でのドル円買比率は急減(ドル売り/円買い)で示された。8/31にムニューシン米財務長官は「ドル安は米貿易にとって若干良い。長期的なドル高は信頼感を示す」とドル安・ドル高双方向の見解を示したものの、弱気派心理を増幅させた格好だ。そうなると9/4週も筆者が懸念している①②③いずれかの進展がなされない限り、反転・強気派の動きは抑制されたままとなるのではないだろうか。

    9/4週のドル円上値焦点は8/6高値110.96、8/2-4高値111.00-06、7/28高値111.345。
    超えれば日足一目均衡表雲下限111.645、7/27高値111.72、112円台節目、7/26高値112.22を意識か。
    下値焦点は8/30安値109.535、週足雲下限108.438、8/29安値108.25と推考するが、警戒度を高めて注視しているのは8/29の22時頃から上昇した際の起点108.50圏から8/30安値109.535に向けた上昇価格帯の維持となろう。
    最大リスクは4/17-19安値圏108.12-31-37。割れた場合は昨年11/15安値107.76を留意している。


    私見

    雇用統計では一瞬下落をみせたものの、結果的には「押し」となりました。8 月はあまり動かなかったものの、最終的には陽線となり終了しました。
    北朝鮮のリスクやトランプリスクのたびに下攻めを繰り返した短期筋ではありましたが、108 円がここまで下が固いというのは、本邦勢の長期資金が入っているのかもしれません。

    9月からは欧米も下期に突入。膠着していた相場が動き出すのではないかと思われます。
    ここからぐんぐん上昇していくイメージではありませんが、レンジの下にいることから、一旦は上方向へ動く可能性に期待したいところです。

    予想 : 108.50 - 112.00
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    ファンダメンタルズFX: ドル円 週間予想とマーケットの見通し(2017年9月4日~8日)
    ドル円 週間予想とマーケットの見通し(2017年9月4日~8日)
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