2017 年 4 月 第一週(4月3日から7日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017 年 4 月 第一週(4月3日から7日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
トランプ米政権がオバマケア(医療保険制度改革)代替法案を撤回した一方、メイ英首相はEU(欧州連合)離脱を正式に通告、足元のドル・円はリスクオフの動きが一服した。
政治的な材料から、米経済指標の結果や米利上げペース観測に関心がシフトする流れとなりそうだ。
足元のドル・円は1ドル=110円台まで下押しする場面から112円台にまで切り返してきた。下値めどは30日時点の5日移動平均線の111円ちょうど。一方、25日移動平均線112円87銭を上抜けた113円ちょうどが上値めどとなりそうだ。
トランプ米大統領の政策への期待がはく落してきている一方、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるタカ派寄りの発言で続いており、あらためて米国の堅調な経済面に関心が寄せられている。
金利先物市場に基づく利上げ見通しをCMEグループがまとめる「Fedウォッチ」では、6月利上げの織り込みは5割程度で「まだ織り込みの余地がある」(国内金融機関)と見られている。
トランプ政権は貿易政策において、相手国との2国間交渉をしていく方針を示しているが、会談では通貨問題も議題になるだろう。通貨問題に関しては米財務省による半期に一度の外国為替報告書(4月末)で中国を為替操作国認定するには些か無理があると筆者は推考。
認定するには、3つの条件(①大幅な経常黒字GDP比3%超)、②対米貿易黒字年200億ドル超、③持続的且つ一方的な為替介入による外貨買いがGDP比2%超)に対し、全てに抵触しない限り認定発動はされないからである。
下値焦点は週足一目均衡表の雲帯上限110.982、3/27-28安値110.095-19。上値焦点は3月高安の50.0% 半値戻しとなる112.80圏、3/20-21高値112.88-91。超えれば日足一目均衡表雲下限113.15-35、61.8%戻し113.447、3/16、17高値113.505-565を推考している。
4月第一週、本邦勢にとっては新年度の開始。
本邦の資金がどこに流れてくるのかに注目です。週末の雇用統計の結果が再び良好であれば、再起動するかもしれません。
予想 : 110.60 - 113.00
経済指標一覧(日本時間)
04/03(月)
- 08:50 (日) 1-3 月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断
- 23:00 (米) 3 月 ISM 製造業景況指数
04/04(火)
- 13:30 (豪) 豪準備銀行 政策金利発表
- 18:00 (欧) 小売売上高
- 21:30 (米) 2 月 貿易収支
- 23:00 (米) 2 月 製造業新規受注
04/05(水)
- 21:30 (米) 3 月 ADP 雇用統計
- 23:00 (米) 3 月 ISM 非製造業景況指数
- 27:00 (米) FOMC 議事要旨
04/06(木)
- 20:30 (欧) ECB 理事会議事要旨
04/07(金)
- 21:30 (米) 3 月 非農業部門雇用者数変化,失業率
今週のドル円予想レンジ予想
モーニングスター
リスク一服で米3月雇用統計に関心
111.00 - 113.00
来週の東京外国為替市場見通し (2017/03/31)4月第1週は、3月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数、3月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計、3月ISM非製造業景況指数、米3月雇用統計など重要な米経済指標が相次ぐ。
トランプ米政権がオバマケア(医療保険制度改革)代替法案を撤回した一方、メイ英首相はEU(欧州連合)離脱を正式に通告、足元のドル・円はリスクオフの動きが一服した。
政治的な材料から、米経済指標の結果や米利上げペース観測に関心がシフトする流れとなりそうだ。
足元のドル・円は1ドル=110円台まで下押しする場面から112円台にまで切り返してきた。下値めどは30日時点の5日移動平均線の111円ちょうど。一方、25日移動平均線112円87銭を上抜けた113円ちょうどが上値めどとなりそうだ。
ロイター
来週のドル/円は伸び欠く、米利上げ期待でもトランプ警戒重し
110.50 - 113.50
来週の外為市場 (2017/03/31)来週の外為市場でドル/円は、目先の伸びしろが限られそうだ。米利上げが着実に進められるとの思惑から米雇用統計発表に向けて底堅いと見込まれる一方、米中首脳会談を前にトランプ米大統領の保護主義的な言動が警戒され頭を押さえられそうだ。
トランプ米大統領の政策への期待がはく落してきている一方、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるタカ派寄りの発言で続いており、あらためて米国の堅調な経済面に関心が寄せられている。
金利先物市場に基づく利上げ見通しをCMEグループがまとめる「Fedウォッチ」では、6月利上げの織り込みは5割程度で「まだ織り込みの余地がある」(国内金融機関)と見られている。
岡三オンライン証券
円を脅かすトランプ桜吹雪
110.20 - 113.00
武部力也の週間為替相場見通し(2017/03/31)大統領選挙中には公約として中国を、就任初日に為替操作国に認定すると表明していた。中国が人民元安を誘導し、対米貿易黒字を強めているというのが理由だが、遂に中国の習近平国家主席は4/6に訪米し、トランプ米大統領と会談するこことなった。直接対決の場面である。
トランプ政権は貿易政策において、相手国との2国間交渉をしていく方針を示しているが、会談では通貨問題も議題になるだろう。通貨問題に関しては米財務省による半期に一度の外国為替報告書(4月末)で中国を為替操作国認定するには些か無理があると筆者は推考。
認定するには、3つの条件(①大幅な経常黒字GDP比3%超)、②対米貿易黒字年200億ドル超、③持続的且つ一方的な為替介入による外貨買いがGDP比2%超)に対し、全てに抵触しない限り認定発動はされないからである。
下値焦点は週足一目均衡表の雲帯上限110.982、3/27-28安値110.095-19。上値焦点は3月高安の50.0% 半値戻しとなる112.80圏、3/20-21高値112.88-91。超えれば日足一目均衡表雲下限113.15-35、61.8%戻し113.447、3/16、17高値113.505-565を推考している。
私見
リスク要因を織り込み、テクニカル的にもドル円は下値を固め終わったところで、再度上昇の流れに入りつつあります。上値の重さは散見されますが、米国の経済指標が良好なこともあり、積極的に下攻めをするという雰囲気はやや和らいだようにも見えます。4月第一週、本邦勢にとっては新年度の開始。
本邦の資金がどこに流れてくるのかに注目です。週末の雇用統計の結果が再び良好であれば、再起動するかもしれません。
予想 : 110.60 - 113.00