2017 年 2 月 第五週~ 3 月 第一週(2月27日から3月3日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
2017 年 2 月 第五週~ 3 月 第一週(2月27日から3月3日)の、ドル円相場の予想と経済指標のまとめから、マーケットの見通しを考察します。
市場では税制改革やインフラ投資、規制緩和など、踏み込んだ景気拡大策への期待が強まっている。トランプ大統領は2月上旬時点で「税制改革について今後数週間後に驚くべき提案を行う」とし、金融市場はリスクオンとなった経緯がある。半面、議会演説が市場の期待に届かない、もしくは実現性に乏しい内容だった場合、ドル・円相場の波乱要因となり得る。
イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長はじめFRB高官の講演にも注目したい。直近のFOMC議事録は早期米利上げ観測の後退につながったものの、トランプ米大統領の議会演説の内容を織り込み、米金融政策の見方に修正がなされる可能性もある。
ドル・円はチャート上で、年初来安値1ドル=111円59銭(2月7日)を維持できなければ心理的フシとなる110円が下値めど。上方向では115円をはさんだ水準で上値を抑えられる展開がしばらく続いており、このラインを上抜けられるかが焦点。
ムニューシン米財務長官は23日、税制改革は「非常に重要」としたうえで、議会が8月の休会前に税制改革法案を承認することが望ましいとの考えを示したが、詳細には踏み込まなかった。
市場では、「トランプ氏は28日の施政方針演説で耳触りの良いことを言うかもしれないが、ムニューシン長官の発言のトーンは、財源が無いので、財政の具体策は年内は無理ということだろう」(大手機関投資家)との声が聞かれる。
トランプノミクスに対する市場の冷静な見方を前提にすれば、トランプ演説で一時的にドル高になったとしても、年初からのドル指数の下落傾向が変わることはなさそうだ。
これは米経済の継続的な成長で「かなり早く」金利を引き上げる可能性、とした一部のFRB幹部らの見解によるものだ。2/23時点、FOMC利上げ確率を示すシカゴFEDウオッチでは3/15利上げ予想派は22.1%、据え置き派は77.9%となっている。
2/28にトランプ大統領は上下院合同会議で政権運営の基本政策を議会や国民に訴えかける演説を行う。減税対象や規模、内容が刮目される。FRBにしてみれば金融政策を運営する上での不確定要因が取り除かれる演説だ。
各施策の規模感や効果で基調インフレ率低下が見込まれれば、米利上げテンポは下方修正、若しくは早期利上げ封印、となる可能性を孕んでいる。当然、インフレ率上方修正はその逆であり、ドルブル派が跳躍を示す局面となろう。
トランプ演説では「為替操作のグランドチャンピオン」と非難した中国への強硬姿勢が円買い圧力に伝播する可能性も留意。
上値焦点は2/21-22高値113.74-79、2/16高値114.335、日足雲上限114.80、115円の節目、1/20、27高値圏115.40。下値焦点は2/9深夜の上昇起点112.30、日足雲下限111.80-113.61。最終拠点は2/6-9安値圏111.57-62-72-81、と推考。
週前半にあるトランプ大統領の演説で「噂で買って、事実で売る」になるのかと思いましたが、現在のところ既に売られています。
その日は何かしらの動きにつながるはずなので、注目ですね。下方向へ走るようであれば、一旦このラリーも落ち着き、105 円を目指すのかとも思います。
予想 : 111.30 - 114.50
経済指標一覧(日本時間)
02/27(月)
- 22:30 (米) 1 月 耐久財受注
02/28(火)
- 08:50 (日) 1 月 鉱工業生産
- 22:30 (米) 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
- 23:00 (米) ケース・シラー米住宅価格指数
- 23:45 (米) 2 月 シカゴ購買部協会景気指数
- 24:00 (米) 2 月 リッチモンド連銀製造業指数
03/01(水)
- 09:30 (豪) 10-12月期 四半期国内総生産(GPD)
- 10:00 (中) 2 月 製造業購買担当者景気指数(PMI)
- 22:00 (米) 1 月 個人消費支出(PCE)★★
- 24:00 (米) 2 月 ISM 製造業景況指数 ★★
03/02(木)
- 19:30 (欧) 1 月 卸売物価指数(PPI)
- 22:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
03/03(金)
- 08:30 (日) 1 月 失業率,有効求人倍率
- 08:30 (日) 1 月 全国消費者物価指数(CPI)
- 19:00 (欧) 1 月 小売売上高
- 24:00 (米) 2 月 ISM 非製造業景況指数
- 27:00 (米) イエレン FRB 議長 発言
今週のドル円予想レンジ予想
モーニングスター
トランプ米大統領の両院議会演説が最大の焦点
110 .00 - 115.00
来週の東京外国為替市場見通し (2017/02/24 17:58)ドル・円はトランプ米大統領の両院議会演説(一般教書演説に代わるもの)が最大の焦点。トランプ氏が掲げる米国第一主義に基づいた、新政権の政策の方向性などが語られる見通しだ。
市場では税制改革やインフラ投資、規制緩和など、踏み込んだ景気拡大策への期待が強まっている。トランプ大統領は2月上旬時点で「税制改革について今後数週間後に驚くべき提案を行う」とし、金融市場はリスクオンとなった経緯がある。半面、議会演説が市場の期待に届かない、もしくは実現性に乏しい内容だった場合、ドル・円相場の波乱要因となり得る。
イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長はじめFRB高官の講演にも注目したい。直近のFOMC議事録は早期米利上げ観測の後退につながったものの、トランプ米大統領の議会演説の内容を織り込み、米金融政策の見方に修正がなされる可能性もある。
ドル・円はチャート上で、年初来安値1ドル=111円59銭(2月7日)を維持できなければ心理的フシとなる110円が下値めど。上方向では115円をはさんだ水準で上値を抑えられる展開がしばらく続いており、このラインを上抜けられるかが焦点。
ロイター
来週の外為は米大統領演説に注目、期待後退は食い止められず
110.50 - 114.00
来週の外為市場 (2017/02/24 15:21)来週の外為市場では、トランプ大統領の上下両院合同会議での演説が注目されている。
ムニューシン米財務長官は23日、税制改革は「非常に重要」としたうえで、議会が8月の休会前に税制改革法案を承認することが望ましいとの考えを示したが、詳細には踏み込まなかった。
市場では、「トランプ氏は28日の施政方針演説で耳触りの良いことを言うかもしれないが、ムニューシン長官の発言のトーンは、財源が無いので、財政の具体策は年内は無理ということだろう」(大手機関投資家)との声が聞かれる。
トランプノミクスに対する市場の冷静な見方を前提にすれば、トランプ演説で一時的にドル高になったとしても、年初からのドル指数の下落傾向が変わることはなさそうだ。
岡三オンライン証券
「トランプ演説」は3月利上げを封印するか
111.50 - 114.80
武部力也の週間為替相場見通し(2017/02/24)2/22米紙では「Some Fed Officials Support Moving Faster to Raise Interest Rate」、2/23英経済紙は「Fed flags interest rate rise‘fairly soon’」を一面掲載。
これは米経済の継続的な成長で「かなり早く」金利を引き上げる可能性、とした一部のFRB幹部らの見解によるものだ。2/23時点、FOMC利上げ確率を示すシカゴFEDウオッチでは3/15利上げ予想派は22.1%、据え置き派は77.9%となっている。
2/28にトランプ大統領は上下院合同会議で政権運営の基本政策を議会や国民に訴えかける演説を行う。減税対象や規模、内容が刮目される。FRBにしてみれば金融政策を運営する上での不確定要因が取り除かれる演説だ。
各施策の規模感や効果で基調インフレ率低下が見込まれれば、米利上げテンポは下方修正、若しくは早期利上げ封印、となる可能性を孕んでいる。当然、インフレ率上方修正はその逆であり、ドルブル派が跳躍を示す局面となろう。
トランプ演説では「為替操作のグランドチャンピオン」と非難した中国への強硬姿勢が円買い圧力に伝播する可能性も留意。
上値焦点は2/21-22高値113.74-79、2/16高値114.335、日足雲上限114.80、115円の節目、1/20、27高値圏115.40。下値焦点は2/9深夜の上昇起点112.30、日足雲下限111.80-113.61。最終拠点は2/6-9安値圏111.57-62-72-81、と推考。
私見
ユーロの不安感からユーロは下落しましたが、ドルはさらに弱い感じでした。週前半にあるトランプ大統領の演説で「噂で買って、事実で売る」になるのかと思いましたが、現在のところ既に売られています。
その日は何かしらの動きにつながるはずなので、注目ですね。下方向へ走るようであれば、一旦このラリーも落ち着き、105 円を目指すのかとも思います。
予想 : 111.30 - 114.50