8月22日から26日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
8月22日から26日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
目先は、米7月住宅着工件数、米7月中古住宅販売件数、米7月耐久財受注などの経済指標を確認し、米景気動向を見定めたい。ただ、26日にジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演を控えているため、市場予想から大きくカイ離しない限り、反応は限定されそう。
16日の為替の動きからは違った切り口も見えてくる。当日の日経平均株価は273円安。しかし、日銀のETF(上場投資信託)買い入れは実施されておらず、そのことが日銀の金融緩和姿勢への疑念を呼び、1ドル=99円台半ばへの下落につながった可能性がある。今後のETF買い入れの動向にも目が離せない。
ドル・円はもみ合いの継続が予想され、下値のめどは6月安値の1ドル=99円ちょうどを想定。上値は8月高値や25日移動平均線を意識し、102円50銭近辺か。
ドル/円では、今週の動きが踏襲され、2ケタを臨む場面では、政府関係者や当局サイドから円安バイアスを促すイベントや発言が出やすいとみられる。
しかし、こうした発言やイベントに対する市場の感応度が低下しているため、底流としてのドル安/円高トレンドに回帰しやすいと予想される。
ジャクソンホール会議は25―27日の日程で開催される。
来週はドルの上値はやや重いままとなりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ時期をめぐり、26日に予定されるイエレン議長の講演や4-6月期米国内総生産(GDP)改定値が注目される。連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーでも見解の違いがみられることから、売り買いが交錯しそうだ。
最大の目玉はジャクソン・ホールで行われるイエレン議長の講演か。7月26-27日に開催されたFOMCでは雇用の伸びなどに関して意見が分かれ、全体のトーンとしてはややハト派と市場では受け止められた。これまで引き締めには前向きなスタンスを示してきたイエレン議長が、ハト派的な発言をすれば9月利上げの可能性はなくなり、ドル売り材料となりそうだ。
一方、主要国の株価は引き続きドルの値動きに影響を与える見通し。特に米国株が底堅い動きを続けた場合、ドルのサポート要因となろう。
では、今般のダドリー発言の真意は何か。2つあると推測する。①利上げ姿勢を強めて米株価が調整下落しても、雇用情勢や消費性向は健全で米経済は脆弱ではない、としたメッセージを示す必要性。②米中長期金利格差(スプレッド)が縮小しており、景気牽引の先鞭役となる銀行収益に連動している長短金利差の動きを促す狙い。
②においては銀行収益が増加すれば貸出増、企業成長、そして雇用拡大に繋がる構図が浮かぶ。低金利時代の構造脱却を目論んでいると読めるのだ。
8/26カンザス連銀主催ジャクソンホール会合でのイエレン議長講演が利上げを示唆するのではないかとの一部観測がある。
しかし筆者は6/24英EU離脱で政治的テールリスクが現実化したことから、不確実性がある米大統領選挙を控えて、イエレン議長は利上げの明確な時期をぼやかすのではないか、と見ている。
その際は失望でのドル売りが強まり円高が進行するかもしれない。しかし、8/18に日銀・財務省・金融庁の会合が開催されたことから、本邦公的機関投資家が円高を阻止するのではないか。
上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(102.84-104.84)の圧迫下、8/12高値102.29が第1目標だが、まずは100円台抜け、8/15-16-17高値圏101.18-29-47を超えないとお話にならない。下値焦点は8/18-19安値圏99.63-53が意識され99.50割れは2013/11/12-14安値圏99.12-08が視野となる。99円維持が失敗すると98円前半、2013/11/7安値97.60までの下押し拡大を推考している。
週中まで買い上げることができれば、そこから売ることができますね。
週明けから下落した場合は、一旦そこから反発したあと、最安値トライということになる可能性もあるのではないでしょか。
とにかく上が重いのですが、下にも重要な抵抗線があるため抜けきれない状態が続いています。中途半端な位置から入ると損切り貧乏になってしまう危険があるので、注意する必要があります。
予想 : 99.00 - 101.40
経済指標
08/22(月)
重要な経済指標の発表なし。08/23(火)
- 13:00 (日) 黒田日銀総裁 発言
- 23:00 (米) 7 月 新築住宅販売件数
08/24(水)
- 20:00 (米) MBA 住宅ローン申請件数(前週比)
- 22:00 (米) 4-6 月期 四半期住宅販売指数
- 23:00 (米) 7 月 中古住宅販売件数
08/25(木)
- 21:30(米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 21:30(米) 7 月 耐久財受注
08/26(金)
- 年次経済シンポジウム(ジャクソンホール)でのイエレン FRB 議長発言
- 08:30(日) 7 月 全国消費者物価指数(CPI)
- 21:30(米) 4-6 月期 四半期実質国内総生産(GDP)
- 23:00(米) 8 月 ミシガン大学消費者態度指数
- 24:00(米) イエレン FEB 議長 発言
予想レンジ
モーニングスター
ドル・円はもみ合い継続か、イエレン議長の講演に注目
99.00 - 102.50
来週の東京外国為替市場見通し (2016/08/19 18:33)
目先は、米7月住宅着工件数、米7月中古住宅販売件数、米7月耐久財受注などの経済指標を確認し、米景気動向を見定めたい。ただ、26日にジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演を控えているため、市場予想から大きくカイ離しない限り、反応は限定されそう。
16日の為替の動きからは違った切り口も見えてくる。当日の日経平均株価は273円安。しかし、日銀のETF(上場投資信託)買い入れは実施されておらず、そのことが日銀の金融緩和姿勢への疑念を呼び、1ドル=99円台半ばへの下落につながった可能性がある。今後のETF買い入れの動向にも目が離せない。
ドル・円はもみ合いの継続が予想され、下値のめどは6月安値の1ドル=99円ちょうどを想定。上値は8月高値や25日移動平均線を意識し、102円50銭近辺か。
ロイター
来週はドル売り継続、ジャクソンホールからはサプライズ無しとの見方
98.75 - 101.00
来週の外為市場 (2016/08/19 17:20)来週の外為市場では、ジャクソンホール会議でのイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が目玉となっている。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)7月分議事要旨では、利上げについて「石橋を叩いて渡る」姿勢があらためて示されたため、イエレン議長が講演で早期利上げに向けた「地ならし」をする可能性は低いとみられる。
ドル/円では、今週の動きが踏襲され、2ケタを臨む場面では、政府関係者や当局サイドから円安バイアスを促すイベントや発言が出やすいとみられる。
しかし、こうした発言やイベントに対する市場の感応度が低下しているため、底流としてのドル安/円高トレンドに回帰しやすいと予想される。
ジャクソンホール会議は25―27日の日程で開催される。
フィスコ
ドル・円の上値はやや重いままか、米利上げ時期を見極める展開
98.00 - 102.00
為替週間見通し(2016/08/19 16:01)
来週はドルの上値はやや重いままとなりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ時期をめぐり、26日に予定されるイエレン議長の講演や4-6月期米国内総生産(GDP)改定値が注目される。連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーでも見解の違いがみられることから、売り買いが交錯しそうだ。
最大の目玉はジャクソン・ホールで行われるイエレン議長の講演か。7月26-27日に開催されたFOMCでは雇用の伸びなどに関して意見が分かれ、全体のトーンとしてはややハト派と市場では受け止められた。これまで引き締めには前向きなスタンスを示してきたイエレン議長が、ハト派的な発言をすれば9月利上げの可能性はなくなり、ドル売り材料となりそうだ。
一方、主要国の株価は引き続きドルの値動きに影響を与える見通し。特に米国株が底堅い動きを続けた場合、ドルのサポート要因となろう。
岡三オンライン証券
イエレンFRB議長のお言葉を待つ局面
97.00 - 102.20
武部力也の週間為替相場見通し(2016/08/19)複数のFRB幹部が利上げの可能性を言及し、5/19にダドリー総裁が「6月FOMCで行動を起こす可能性は確実にある」と発言。5/28にはイエレン議長が「今後数カ月に利上げすることが恐らく適切となる」と述べ、ドル円と米中長期金利は6/3の米雇用統計ショックまで堅調に推移した。
では、今般のダドリー発言の真意は何か。2つあると推測する。①利上げ姿勢を強めて米株価が調整下落しても、雇用情勢や消費性向は健全で米経済は脆弱ではない、としたメッセージを示す必要性。②米中長期金利格差(スプレッド)が縮小しており、景気牽引の先鞭役となる銀行収益に連動している長短金利差の動きを促す狙い。
②においては銀行収益が増加すれば貸出増、企業成長、そして雇用拡大に繋がる構図が浮かぶ。低金利時代の構造脱却を目論んでいると読めるのだ。
8/26カンザス連銀主催ジャクソンホール会合でのイエレン議長講演が利上げを示唆するのではないかとの一部観測がある。
しかし筆者は6/24英EU離脱で政治的テールリスクが現実化したことから、不確実性がある米大統領選挙を控えて、イエレン議長は利上げの明確な時期をぼやかすのではないか、と見ている。
その際は失望でのドル売りが強まり円高が進行するかもしれない。しかし、8/18に日銀・財務省・金融庁の会合が開催されたことから、本邦公的機関投資家が円高を阻止するのではないか。
上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(102.84-104.84)の圧迫下、8/12高値102.29が第1目標だが、まずは100円台抜け、8/15-16-17高値圏101.18-29-47を超えないとお話にならない。下値焦点は8/18-19安値圏99.63-53が意識され99.50割れは2013/11/12-14安値圏99.12-08が視野となる。99円維持が失敗すると98円前半、2013/11/7安値97.60までの下押し拡大を推考している。
私見
ジャクソンホールでのイエレン議長の講演が注目となりますが、米国の大統領選挙もありますし、9 月の利上げはないし、今回の講演でも慎重な姿勢は崩さないでしょう。週中まで買い上げることができれば、そこから売ることができますね。
週明けから下落した場合は、一旦そこから反発したあと、最安値トライということになる可能性もあるのではないでしょか。
とにかく上が重いのですが、下にも重要な抵抗線があるため抜けきれない状態が続いています。中途半端な位置から入ると損切り貧乏になってしまう危険があるので、注意する必要があります。
予想 : 99.00 - 101.40