12月14日から12月18日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
12月14日から12月18日までの、ドル円相場に影響しそうな経済指標のまとめと私的な考察です。
中長期的には今後乗り上げペースと FF 金利誘導目標の到達点をどう見るかによる。0.25% の利上げを年 4 回行うとの見方が多いようで、このペースならドル高円安が続く可能性が高い。
2016 年末の FF 金利のメンバー予測中央値については、前回 9 月に示された 1.375% から 1.125% 程度までの下方修正であれば極端なハト派とはみなされず、ドル買に繋がる可能性がある。ただ、下げ止まらない原油相場や南ア・ランドの急落などリスクオフ要因も目立つ。
17-18 日に開かれる日銀金融政策決定会合での追加金融緩和は見送られる可能性が高い者の、早期追加緩和への思惑はすでに後退している。日銀が金融政策の現状維持を決めてもドル売り・円買いの圧力が強まることはないとみられる。
ドル円はイベント後の流れを見極める展開か。
声明文と同時に公表される FRB の物価・成長見通しやその後のイエレン FRB 議長の会見内容以上に、メンバーの金利予測を今後のドル相場を占う上で注視したい。
すでに次回以降の利上げペースに焦点が移っているなか、当局の見解がドルの上値を抑制する流れも警戒される。ドル高のピークが利上げ開始前後に集中する傾向があった過去のパターンも意識されやすいだろう。
FRB が追加利上げ姿勢を鮮明にした場合の弊害は、過度なドル高進行は米輸出企業の業績にマイナスになること、新興国からの資金流出を強めぬよう国際配慮すること、が挙げられる。そのため、緩やかな利上げは、緩やかなドル高となることにほぼ等しい。
日銀においては、さらなる追加緩和をもって、ドル高円安を進める可能性は低い。
ドル円上値焦点
ドルのロングポジションの調整の意味もあるのでしょうが、ファンダメンタルズとしても積極的に買っていっていいのかという局面だと思います。しかし、FOMC に向けて投機的な動きで一時的なドル高を付けていくシナリオもあるのではないかと思っています。
11 月の雇用統計発表時に一瞬で 1 円動いたことを考えると、FOMC の政策金利発表時にはどんな動きになるのか楽しみでもありますけれどね。
CME の FedWatch では、利上げの確率は 81.4% となっています。
これでまさか利上げがされなかったら、どうなるんでしょうかね?
先日、モーサテで来年の展望を見たのですが、2016 年はまだ円安方向へ触れていくという話もあり、もう少しだけドル高の方向へ進む余地はあるかもしれませんね。
予想 : 120.20 - 123.50
経済指標
12/14(月)
- 08:50 (日) 10-12 月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 ★★
- 19:00 (欧) 10 月 鉱工業生産
- 20:00 (欧) ドラギ ECB 総裁発言
12/15(火)
- 未定 (米) FOMC 一日目
- 22:30 (米) ニューヨーク連銀製造業景気指数
- 22:30 (米) 11 月 消費者物価指数(CPI, CPI コア) ★★
- 24:00 (米) 12 月 NAHB 住宅市場指数
12/16(水)
- 19:00 (欧) 11 月 消費者物価指数(HICP) ★★
- 21:00 (米) MBA 住宅ローン申請指数
- 22:30 (米) 11 月 住宅着工件数
- 22:30 (米) 11 月 建設許可件数
- 23:15 (米) 11 月 鉱工業生産
- 28:00 (米) FOMC 政策金利発表 ★★★
- 28:30 (米) イエレン FRB 議長 定例記者会見
12/17(木)
- 未定(日) 日銀 金融政策決定会合(一日目)
- 22:30 (米) 7-9 月期 四半期経常収支
- 22:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
- 22:30 (米) 12 月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
- 24:00 (米) 11 月 景気先行指標総合指数
12/18(金)
- 未定(日) 日銀 金融政策決定会合(決定内容発表) ★★
- 未定(日) 日銀 金融政策決定会合(年間マネタリーベース増加目標) ★★
- 15:30(日) 黒田日銀総裁 定例記者会見 ★★
予想レンジ
モーニングスター
121.00 - 124.00
来週の東京外国為替市場見通し (2015/12/11 18:36)来週の注目は FOMC。市場の大半は 0.25% の利上げを予測しており、すでに焦点はその後のドル円動向に移っている。一般的に考えればドル高円安だろうが、FOMC や大型イベントにはドル円相場を中心に売買する為替売買ファンドがお祭り騒ぎ的なノリで参加してくるため、予想通りの結果で着しても直後は乱高下する傾向が見られる。この点は注意したい。
中長期的には今後乗り上げペースと FF 金利誘導目標の到達点をどう見るかによる。0.25% の利上げを年 4 回行うとの見方が多いようで、このペースならドル高円安が続く可能性が高い。
ロイター
119.50 - 123.50
来週の外為市場 (2015/12/11 15:26)FOMC を控える来週の外為市場では、米利上げを見込んで積み上げられてきたドル・ロングの巻き戻し余地や、軟調な原油相場、過去最安値を更新する南ア・ランドなどのリスクオフ要因が多く、ドルの下値リスクが意識されやすい地合いとなりそうだ。
2016 年末の FF 金利のメンバー予測中央値については、前回 9 月に示された 1.375% から 1.125% 程度までの下方修正であれば極端なハト派とはみなされず、ドル買に繋がる可能性がある。ただ、下げ止まらない原油相場や南ア・ランドの急落などリスクオフ要因も目立つ。
フィスコ
121.00 - 125.00
為替週間見通し(2015/12/11 17:14)米利上げ決定でドルは底堅い動きを続ける見込み。利上げは確実視されており、2016 年以降の利上げペースが新たなテーマとなる。現時点では緩やかなペースで利上げが進められるとの見方が多いものの、一部では年 4 会の利上げ実施が想定されている。
17-18 日に開かれる日銀金融政策決定会合での追加金融緩和は見送られる可能性が高い者の、早期追加緩和への思惑はすでに後退している。日銀が金融政策の現状維持を決めてもドル売り・円買いの圧力が強まることはないとみられる。
TRADER'S WEB トレーダーズ・ウェブ
120.00 - 124.50
週間為替展望 (2015/12/11 14:47)
- イベント後の流れを見極め、過去の利上げ開始直後のパターン意識も。
- 12 月の利上げと緩やかなペースでの引き締め継続は織り込み済み。
ドル円はイベント後の流れを見極める展開か。
声明文と同時に公表される FRB の物価・成長見通しやその後のイエレン FRB 議長の会見内容以上に、メンバーの金利予測を今後のドル相場を占う上で注視したい。
すでに次回以降の利上げペースに焦点が移っているなか、当局の見解がドルの上値を抑制する流れも警戒される。ドル高のピークが利上げ開始前後に集中する傾向があった過去のパターンも意識されやすいだろう。
岡三オンライン証券
武部力也の週間為替相場見通し(2015/12/12 09:30)
121.50 - 124.50
鳥が飛べるのに私たちが飛べない理由は、鳥達が完璧な信念を持っているからに過ぎない。 - ジェームス・マシュー・バリー11 月の米雇用統計が大幅な改善を見せたことで 12/16 の FOMC では 9 年ぶりの利上げが濃厚となった。米金利正常化が高らかに宣言される可能性だ。イエレン FRB 議長が次に飛ぶ(米利上げ)時期は何時とするのか。来週はそのシナリオを探る展開となりそうだ。
FRB が追加利上げ姿勢を鮮明にした場合の弊害は、過度なドル高進行は米輸出企業の業績にマイナスになること、新興国からの資金流出を強めぬよう国際配慮すること、が挙げられる。そのため、緩やかな利上げは、緩やかなドル高となることにほぼ等しい。
日銀においては、さらなる追加緩和をもって、ドル高円安を進める可能性は低い。
ドル円上値焦点
- 123.50 - 60 - 77(12/7, 12/3, 11/18)これを超えないとこれ以上は当面望外。
- ↑ 124.16(8/20)
- ↑ 124.48 - 64(8/13-19)
ドル円下値焦点
- 121.60 - 30(90・200 日線, 日足、週足一目均衡表雲上限)
- ↓ 121.06(12/10)
- ↓120.24 - 25(10/30 - 11/1)
私見
今週は SQ 週、原油安が重なり、海外勢の売り浴びせによりドル円はこっぴどく売られました。ドルのロングポジションの調整の意味もあるのでしょうが、ファンダメンタルズとしても積極的に買っていっていいのかという局面だと思います。しかし、FOMC に向けて投機的な動きで一時的なドル高を付けていくシナリオもあるのではないかと思っています。
11 月の雇用統計発表時に一瞬で 1 円動いたことを考えると、FOMC の政策金利発表時にはどんな動きになるのか楽しみでもありますけれどね。
CME の FedWatch では、利上げの確率は 81.4% となっています。
これでまさか利上げがされなかったら、どうなるんでしょうかね?
先日、モーサテで来年の展望を見たのですが、2016 年はまだ円安方向へ触れていくという話もあり、もう少しだけドル高の方向へ進む余地はあるかもしれませんね。
予想 : 120.20 - 123.50