ECB は以下の追加緩和を発表しました。 預金金利をマイナス 0.3% へ。 債券買い入れ策の実施期限を 2016 年 9 月から 2017 年 3 月へ延長。地方債を買い入れ対象に加える(増額はナシ)。 満期を迎えた保有債券の償還金を新たな債券購入に充てる。 しかし、こ...
ECB は以下の追加緩和を発表しました。
- 預金金利をマイナス 0.3% へ。
- 債券買い入れ策の実施期限を 2016 年 9 月から 2017 年 3 月へ延長。地方債を買い入れ対象に加える(増額はナシ)。
- 満期を迎えた保有債券の償還金を新たな債券購入に充てる。
しかし、これを受けててマーケットは失望。欧州株価は 3% 超の下落と、ユーロの急騰に見舞われました。ユーロ円は昨夜 400 pips ほど動きました。
ドラギマジックはその名の通り、マジックのように幻影を見せ、消えてゆきました。
しかし、毎回期待以上の規制緩和というのはそもそも無理があります。
ただ、今回の場合はマーケットの期待に答えられなくて市場が大きく動いた、という事実より、結果的に信任を失ってしまったことが最も大きな痛手だと言えます。
これは同じように日銀総裁にもその目が向けられるという意味であり、非常に大きなターニングポイントになるのではないでしょうか。
来年は、日銀・黒田総裁の「黒田バズーカ」への信任が問われることになるでしょうが、マーケット参加者はもう少し慎重になる必要もありますね。
ドラギマジックはその名の通り、マジックのように幻影を見せ、消えてゆきました。
大きすぎた期待
ドラギ総裁は市場の期待以上の政策を実行するとの評価を作り上げてきました。それは「ドラギマジック」と呼ばれ、今回も期待以上の大胆な規制緩和が実施されるとの期待感から市場参加者はマーケットへの織り込みを続けててきました。しかし、毎回期待以上の規制緩和というのはそもそも無理があります。
マーケットの追加緩和依存症と信任を失う中央銀行総裁
10 月の時点ではマーケットに応えるような追加緩和を行うつもりだったのかもしれませんが、全会一致ではなかったことから、反対派を押しきれなかったのではないかという憶測も出ています。ただ、今回の場合はマーケットの期待に答えられなくて市場が大きく動いた、という事実より、結果的に信任を失ってしまったことが最も大きな痛手だと言えます。
これは同じように日銀総裁にもその目が向けられるという意味であり、非常に大きなターニングポイントになるのではないでしょうか。
来年は、日銀・黒田総裁の「黒田バズーカ」への信任が問われることになるでしょうが、マーケット参加者はもう少し慎重になる必要もありますね。